アイダホ 番外 (面接 チェルシー)
主 「次の人どうぞー」
(ドアの外からガタガタと物音)
主 「どうぞー」
(ガタガタガタガタ)
(主’から迎えに行く)
主 「チェルシー、何をしてる……ん……(ドアを開けたままの状態で固まる)」
(開いたドアが当たらない程度にチェルシーが立つ)
(チェルシーは白くて四角の衣装を着ている。衣装から手足と顔しか出ていない)
(主’ドアを閉める)
主 「着替えなさい」
チェ 「やー!」
主 「着替えなさい」
チェ 「やぁーー!!」
主 「着替えなさいっ!」
チェ 「やーーあーー!!!」
(少し間を空ける)
主(顔をしかめる)「子どもか。……開けるぞー」(ドアを開ける)
(主’がドアから離れる)
(チェ’が面積広い横向きで入ろうとする。引っかかる)
(離れる。もう一度横向きに入ろうとする。引っかかる)
(引っかかっている状態でしばらくもがく)
(もがくチェ’の手を、主’が掴み、引っ張る)
(チェ’部屋に入る)
主(チェ’の姿を上から下まで見る)「なにこれ」
チェ 「……箱人」
主 「トウフの間違いじゃないのか」
チェ 「箱です」
主 「山崎?」
チェ「?」(体ごと傾げる)
主 「ごめん。なんでもない。じゃあ座って」(先に座る)
チェ(ソファー隅に座ろうとするが、後ろの部分が邪魔で座れない)「あ……あれ……あれ……」
主(苦笑い)「いいや。だろうなって思ってた。ソファーの前に立ってて」
チェ(直立)
主(ソファーの中央に座っていた。チェ’正面に座り直す)
チェ(その分、ズレる)
主(ソファーから出て、正面で体育座り)
チェ(ズレる)
(※)
主(正面に座る)
チェ(ズレる)
(※に戻り5回繰り返し)
チェ(壁にぶつかり横に行けない。がんばって横に行こうとする)「あ……あれ……あれ……」
主「横見えなくても、わかるだろ」
チェ(動きを止める。しばらくじっとする。逆にズレる)
主(立ち上がる。部屋の隅に置いてあったイスの場所まで移動。イスの場所で、直立したままのチェ’の様子を見る。イスを持つ。移動。チェ’の横で立ち止まる。イスを置く。再び、チェ’の正面で体育座り)
チェ(ズレようとしてイスに接触。驚く)「あ!」(一旦、止まる。壁へズレる)
主(立ち上がる。イスをチェ’に寄せる。イスをガタガタと揺らし音を立てる)
チェ(音が鳴るたび、揺れる)
主 「トウフじゃん」(正面で体育座り)
チェ(ズレようとするも、壁にぶつかる)「あれ……あれ……あれ……」(しばらく続ける。半泣きなり、あきらめてやめる)
(二人、目が合う。トウフ、半泣きで主’を目線のみで見下ろす。タツ、無表情でチェ’を見上げる)
(このまま5秒、無音)
主 「2Dか」
チェ「?」(トウフ全体で傾げる)
主 「ごめん。わからんか。……ではお名前を教えてください」
チェ 「箱人」
主 「ではチェルシーさん。以上で。お帰りはあちらです」(立ち上がる。先にドアの方へ移動)
チェ(イス側にターンしようとして、壁がじゃま。壁側にターンして、イスに接触。イスが倒れる)
<ガタガターン!>
チェ(大きな音にパニック)「なぁーーー!!!(手をバタつかせる。その手が壁に強打。すごく痛がる)うう……」
主(倒れたイスをどける。弱ったチェ’の痛くない方の手を引っ張り、ドアへ誘導)
チェ(横向きに出ようとする)
主(引っ張り出す)
(二人出る。ドアが閉まる)
主 「手、大丈夫か」
チェ 「……うん」