第2話 血に染めた封筒
砺波市の陸上競技場で、一台の白いセダンを見つけた。
「おいっ、ここに車が止まってあるぜ。」
「行ってみようぜ。」
「おう。」
と、三人の男子高校生は駐車場へ行ってみた。
「えっ。」
「ひっ。」
「はっ。」
そして、悲鳴を上げながら走り去っていった。
「うわーっ、車の中で人が死んでるよーっ。」
「おいっ、ナイフに刺されているぜ。」
数分後、出町署のパトカーが到着した。
「死因はナイフによる出血死だ。」
「やはり、怨恨ですかね。」
と、鎌仲刑事は言った。
「南班長。」
「おう。」
「被害者の身元が分かりました、亡くなったのは鶴木 悟さん五四歳です。」
「犯人は、車を乗せた後に駐車場へ向かって殺害したと考えられるな。」
「ええ。」
「それで、死体の発見者は?。」
と、南は新井と鎌仲に言った。
「ええ、発見者は高校の陸上部の男子生徒です。」
「なるほどね。」
早速、南は男子高校生に話を聞く事にした。
「ほう、なるほどすると君たちは車を見に言ったらその男がナイフで刺されて死んでいたのを発見したんだね。」
「うん、でもナイフで刺されて死んだのは事実だから。」
「君たち、この辺りで怪しい人は見ませんでしたか。」
「さぁ。」
「知らんな。」
署に戻った、南班たちは。
「犯行時刻からにすると、犯行時刻は昨日の夜の一一時頃と推測されます。」
「ほう。」
「発見者の高校生の話だと、丁度部活へ行く中で発見されたそうです。」
「ほう、という事は朝の八時頃に部活へ行く途中で発見したと考えられます、つまり犯行は昨日の夜11時頃という事になります。」
「ほう、よしっ、この付近の周辺を聞き込みしてくれ。」
「わかりました。」
そして、南班長と山田刑事は鶴木が勤務する岡田木材へ向かった。
「ええ、驚きましたよ。」
「それで、何か変わった様子はありませんでしたか?。」
「さぁね、そう言えば男の人に脅えていたそうですけど。」
「ほう、なるほどね。」
会社の上司の話によると、鶴木は金銭トラブルに会っていた可能性が高いと睨んだ。
そこへ、新井刑事がやって来た。
「班長、目撃者が見つかりました。」
「何っ。」
「その方が、犯人を見たと言っているんです。」
「どんな人が覚えていますか。」
と、南は言った。
「ええ、確か35歳ぐらいの男でした。」
「こんな男でしたか。」
「ええ、間違いありませんよ。」
目撃者の証言で、35歳の男を突き止めた。
その後、35歳の男は逮捕された。
犯人の名前は長谷川智也、長谷川は鶴木の学生時代の先輩で金銭トラブルによる犯行だった。
「これで、事件は解決したな。」
「ええ。」
そして、南は谷口課長に報告した。
「そうか、先輩の金銭トラブルによる犯行か。」
「ええ、長谷川も自供したそうです。」