新武器と放火魔
ステータスの数値が流石に低すぎて話が進められなかったので前までの話を含め、修正しました。
俺はそのまま憩いの泉に3日間泊まった。
あの宿泊料には食事の金額も含まれていたため、結構良心的な値段設定だった。
俺は宿を引き上げ完成したというデモンさんの武器を取りに行った。
武器だけを先に造ったから取りに来いと言われたのだ。
俺はデモン鍛冶の前に立っていた。
いよいよ俺の武器だ。今まで俺は魔法が使えなかったけど使えたりするのかな?
無理難題ふっかけちゃったかな?
俺は興奮を抑えきれぬまま鍛冶屋の中に入った。
中に入るとデモンさんがカウンターに座っていた。
「ナオトよ。遅かったじゃないか。待ちくたびれたぞ。」
よかった。無理難題をふっかけて怒ってるかもと少しは心配してたけれどそんなことはないようだ。
「頼んでいたガントレットはできましたか?」
そう言うとデモンさんは少し顔をうつむけてしまった。
「それについてだが、魔法を使えるようになるっていう武器は普通作れないんだよ。無理難題ふっかけやがって。」
前言撤回。結構怒ってるし俺のこと恨んでる。
だけど今は己の心配ではなく武器がしっかりできたかの心配だ。
「では魔法が使えるようになる武器は造れな...
「いや造れたぞ。」
デモンさんは俺が話している途中にそう言った。造れたのかよっ!
「ちょっとからかっちまったが。気にするな。それよりもまだ武器の性能を試してないんだ。お前さんが最初に試したいだろう?」
俺はデモンさんにまたマネキンを斬った場所まで案内された。マネキンは直されている。
そして今度渡されたのは、
「これがお前さん専用のガントレットだ。魔法はお前さんが使いたいと祈ると出ると思うぞ。」
薄い青色、海みたいな色をしたガントレットだった。変にゴツゴツしておらず、すらっとした見た目になっていた。指には鋭い短い爪がついている。
そして何より気になるのが手の甲で輝いている魔石だ。右手に赤色の魔石と黄色の魔石が2つ、左手には青色の魔石がはめ込まれていて、魔石から伸びるように青い線みたいな装飾が施されていた。
って魔法は祈ったら出ると思うってなんて雑な説明‼
造った人なんだからそこはしっかり説明してよっ。
少し不安がありながらも俺はガントレットをはめた。
少し重いが手にピッタリハマるような感じがする。
そして俺は右手を前に出し言われたとおりに祈った。
右手から炎でもなんでもいいから出てくれぇぇ。
そうすると右手に血液がよく巡るような感じとともにガントレットから魔法陣が現れた。
そして魔法陣から炎が激しく出てマネキンを包み込んだ。
炎が消えるとマネキンはドロドロに溶けて面影もなくなっていた。
「お前さんやってくれるじゃないか。期待どおりだ。マネキンは溶かされちゃったけどな。」
「すみません。だけどこのガントレットすごいですよ。本当に魔法が使えるなんて驚きました。しかも結構な高威力な魔法を。」
「いいんだ。わしも久しぶりにいい仕事ができたしな。装備はガントレットよりいいものは造れないが待っていろ。それまでガントレットの使う練習でもしてたらどうだ?」
「そうですね。ありがとうございました。」
俺はガントレットを一旦手から外しカバンに入れ、鍛冶屋を出た。
魔法が使えた興奮がまだ収まらないでいた。
一旦これからの目標について整理する。
実は名誉が欲しくて冒険者になったのだ。
前世では遠慮しがちな性格で周りに気を使ってしまうタイプだったので周りから注目されることもなかった。
だから今世では名誉がほしい。そのためには依頼を受けまくる。そしてSランク冒険者を目指すのだ。
目標を今一度確認したところでギルドの依頼ボードを確認した。
«緊急依頼»悪魔討伐の依頼?
この世界には悪魔も存在するのか。だけど受注最低水準はAランク以上...
緊急依頼だし、一応依頼内容だけ聞いてみよう。悪魔の情報も今のうちに覚えときたいし。
「スアットさん。この悪魔討伐の依頼ってなんですか?受けるわけではないんですけど一応知っておきたくて。」
「受けるわけじゃねえのに悪魔のことを知りたいのか?いいだろう。悪魔は、この世界に存在していなかったのは知ってるな?」
初耳なんですけど...
「悪魔は元々地獄からやってきたと今は言い伝えられている。昔、悪魔がこの世界に現れて一万年以上経っているんだ。それがここ500年近く悪魔の出現情報などが一切出てこなかった。それが急に悪魔が出現してそれの討伐依頼が出されたっていうことだ。悪魔は馬鹿みたいに強くAランク冒険者のパーティーが討伐に駆り出されるほどだ。魔法は人間が使うのよりも威力が強く、素の力も人間ではかなわない。兄ちゃんは悪魔に会わないよう気をつけろよ。死ぬからな。」
「大事な情報をありがとうございました。」
俺は悪魔について今は考えないことにした。
Aランク冒険者パーティーで倒すしかないということは俺では絶対勝てないということだ。
今の俺のステータスだとAランク冒険者にも勝てない。
嫌でも会いたくない相手だ。関わらないようにしよう。
んっステータス?
そうだ!最近ステータスを全く確認してない‼
もしかしたら魔法が俺にも使えるようになってるかも。
俺はステータス画面を誰にも見せないようにするために一旦王都から出て近い森に入った。
ここなら新しいスキルとかを手に入れたらここに出てくる魔物に試し打ちをできるからだ。
それとガントレットの性能もしっかり確かめたいし。
俺は周りに人がいないことをしっかり確かめてから言った。
「ステータス表示。」
そうするとまたあの画面が目の前に出てきた。何やら見たことのない文も追加されて。
『<ステータス>
マサノ ナオト
HP 100/100
パワー 189
ディフェンス 258
スピード 183
<スキル>
基礎能力上昇Ⅰ
基礎能力が上昇する。
上昇値:5
法律貫通
自身が悪人だと認識した者へ対するこの世界の法律は無効化される。
等倍反射
自身への攻撃・魔法を2倍にして跳ね返す。
自身への攻撃とは殺傷能力のある武器で攻撃された場合のことである。
相手が武器を持っていない場合は攻撃とみなさない。
<所持装備>
森羅万象のガントレット
パワー上昇Ⅴ
装備中パワーのステータスが上昇する。
効果値:25
森羅万象
火・雷・水の属性を持つ魔法が使える。
火と雷の魔法は同時発動が可能。
魔力循環
魔石から魔力を生み出し続ける。
使われていない魔力はガントレットに巡らせ、自動修復される。 』
ステータスが多少上昇している。ディフェンスは全く上がってない。元が高いと上がりづらいとかあるのかなぁ。この前文句を言ったからなのか【等倍反射】の説明が増えてるし。
そしてガントレットがすごい強い。魔法が三属性も使えるということは魔法が使い放題じゃん。
しかも自動修復機能付き。これって武器が結構チートじみてる?払ったお金だけで足りたのかなぁ。急に不安になってきた。
その後、俺は、近くにいた魔物でガントレットの性能を確かめていた。
結果。放火魔になりかけた。事の経緯はこうだ。
俺がステータスを確かめ終わると、ちょうどよくゴブリンが出てきた。そこで俺がガントレットの性能を確かめるためにゴブリンに一発攻撃を入れるとゴブリンは爆散した。
魔石は壊れていなかったがそれ以外はぐちゃぐちゃの肉片になっていた。
「・・・。」
それを見た俺はあまりの光景にしばらく放心状態になった。
そして学習した俺はゴブリンをガントレットで殴るのはやめ魔法を撃ってみることにした。
先に来た仲間が無惨な最期を遂げたことも知らずにゴブリン達が森の奥から出てきた。
そして俺は何も考えずに火魔法を放った。なるべくゴブリンを一掃できるくらいの範囲で撃てたらいいなと魔法を放つ時に考えてしまった。俺の右手の前に赤い魔法陣が描かれそこから大量の火の矢が出てきた。
ゴブリン達は火の雨に撃たれ全滅。もちろん森の木々にも火の矢があたり燃えた。
それを見て焦り焦った俺は慌てて左手を上に上げ水魔法を放った。燃えている木の上に巨大な青色の魔方陣が描かれそこから大量の水が滝のように流れた。俺も水に巻き込まれ森の外まで流された。木が燃えていた場所はそこだけ津波が来たかのように何も残っていなかった。
俺はそれを見て大いに反省して、王都へと帰っていった。




