スキル発動!ってあれ?
神様らしき人がくれたスキルでこの世界での人生の安泰は確定したようなものだ。
なので自分の気持ちを優先して...
あの城壁の中に入ってみよう!
俺は中に入りたくて入口に並んでいる列に俺も並んだ。
並んでいる人は全員、剣や杖やら持っていて、しっかりと防具もつけていた。(もちろん鉄製)
これもファンタジーの冒険者達っぽくていいっ!俺も武器やらなんやら買って冒険者になれるかなぁ?
それにしてもこの列長いなぁ。周りを見てもほとんど何もないからこの国らしきものしかあたりにないのか。
どうりで列が長いわけだ。
時間も結構たち俺もようやく中に入れると思った時、俺の目の前のいかつい頭をしたガタイのいい男が騒ぎ始めた。しかも服は山賊で正直言ってダサい。
「おい!そこの門番!なんで俺が入れねぇんだよ!冒険者は誰でも関係なく入れるんだろ⁉」
「いえ、あなたはこの前立ち入り禁止処分を受けたばかりなので王都に入ることは出来ません。」
どうやら前の男は立ち入り禁止なのに騒いでいると...迷惑だな。
ここは転生者らしく止めに行こう!
「あの、後ろに迷惑ですので騒ぐのをやめてもらってもいいですか?」
「あぁぁ?この一流冒険者のキング・サタン様に向かって偉そうにすんじゃねえぇ!」
キング・サタン?まさか本名じゃあるまいし自分でつけた名前だな。それにしてもダサすぎる名前だ。
中二病こじらせた小学生かっ!
そんな事を考えているとサタンは俺に向かって殴りかかってきた。
「ふんっ。そんな事をしても無駄だ。俺にはすべてを弾き返す【等倍反射】があっ
俺の腹にサタンの拳が勢いよく当たった。
「うっ、なっなんで⁉」
もしかしてこれの条件の攻撃って相手が武器持っている場合しか発動しないの⁉
条件厳しすぎでしょ!っていうかそれならもっと詳しく説明書いてよ‼
そして地面に膝をついた俺はサタンにタコ殴りにされた。
「ハッハッハ!いい威勢だったくせに雑魚じゃねえか!」
やばいっ!せっかく転生したのにこのままじゃ死んじゃう!
ところが俺はおかしいことに気がついた。
あんまり痛くない...
俺のディフェンスのステータスってそんなに高かったっけ?そもそもこの世界の平均のステータスってどのくらいなんだ?
「ふふふ。そのくらいの攻撃俺には効かないよ。」
「なっなんでだ。この一流冒険者のっ
やばい。この下りをもう一回お届けするのはつまらないぞ。
「それ以上はしつこいからもういいよっ!」
「ぐぇ」
俺の拳がサタンの腹にめり込み、サタンはなんともダサい鳴き声とともに崩れ落ちた。
やべっ、死んじゃってないかな?生きてる...よね?
若干焦っている俺にさっき怒鳴られていた門番が、俺に話しかけてきた。
「そいつを止めてくれてありがとう。俺はマルトだ。そいつは勝手に一流冒険者を名乗り法外な料金で依頼を受けていたことで、この前立ち入り禁止処分を受けたばっかりなんだ。ところで君も冒険者かい?」
「いえ、俺は冒険者になりたくてここにきたんですけど、どうしたらなれますか?」
俺が冒険者になりたいと言った理由は2つ。1つはサタンが言っていたとおりならこう言えば通してもらえる可能性が高かったからなのとやっぱり転生したら冒険者になると相場が決まっているからだ!(そんなわけではない)
「あぁそんなことか。だったら通してやる。この中に冒険者ギルドで冒険者登録をすればいいだけだ。試験も何もないから簡単だ。」
冒険者ギルドもあるのか⁉転生してみた結果→本当に冒険者ギルドがあった。
俺は冒険者ギルドについて軽く説明をしてもらってから、門を通してもらった。
この世界の冒険者ギルドはEランクからD,C,B,A,Sとランクが分かれているそうだ。ところがSランクの冒険者は今は一人もいないらしく、歴史を辿っても数え切れるぐらいしかいないらしい。なんでもその人があまりに強くてAランクというくくりじゃ抑えきれないため特例措置でSランクになったらしい。
ランクは登録時にステータスをはかれる道具があるらしくそれで測ったステータスによってふさわしいランクが与えられるらしい。
まぁさっきのサタンはおそらくこの世界でも弱い部類だろうから、俺のランクはせいぜいいってDランクだろうな。
俺は入国して早速、冒険者ギルドに行った。王都は古代ローマみたいな建物がたくさんあった。
冒険者ギルドは大きい洋風な建物で中に入ると沢山の冒険者がいた。
みんな立派そうな武器や防具を持っている。残念ながらエルフや獣人などはいない。
俺が入ってから俺にみんなの視線が集まっているのは気のせいかな?
俺は受付に行ってみた。受付の人はきれいなエルフのお姉さん...ということもなく普通のスキンヘッドのおっさん(⁉)であった。
「すみません。冒険者登録をしたいんですけど。」
「若いなぁ。名前は?」
「ナオトです。」
「いい名前だな。冒険者登録をしたいんだったら額を出してみな。」
額を?なんでだろう。一応俺は言われたとおりに額を出すと、
ピッ
ピッ?おっさんは前世であった額で測るタイプの体温計らしきものを持っていた。おそらくあれがステータスを測る機械だろう。それにしても随分とコンパクトだな。
すると俺のステータスを測ったおっさんが機械を見るとなぜか顔を青くしていた。
「おいナオト。昔、傭兵をやっていたとかそういう経験はあるか?」
俺はそう聞かれたがなぜそれを聞く必要があるのか。もちろん俺は前世ではまだ高校生だったので自衛隊に入ったりもしていない。
「いや。全く経験はないよ」
そう答えるとおっさんは更に顔を青くして言った。
「分かった。ちょっとギルドマスターのところに案内するからついてこい。」
「えっ?ちょっと説明をっ⁉」
なんで登録しにきたのにいきなり偉そうな人のところに連れて行かれるの⁉
もしかして俺、冒険者になれないほど弱かったの⁉




