強キャラ(意味深)2
前回の話にナオトが名前を名乗るのを追加しました。
細かいですがすみません。
まさかの冒険者登録に必須のようなステータス確認をアカネ(新キャラでもあり、一応ナオトの仲間)が断ってしまった。
スアットさんは断られたことの驚きで固まってしまっていた。
俺はその事に今更気づいた。結構ヤバイ状況に慌てた俺はアカネに話した。
「アカネ、流石にステータスを測ったほうがいいと思うけど。そうすれば自分にあってるランクになれるし、もし最低ランクからだったら薬草とか採集系がほとんどになっちゃうけど?」
アカネはそれを聞き結構悩んだ。
「それは嫌だ。私がナオトの大怪我を治癒魔法で治せたから、それでCランクっていうことには出来ないの?」
「それこそギルドマスターに聞かないとわからないな。勝手にこちらが決めたらだめだからな。アカネさんもすまないがギルドマスターの部屋へ来てもらってもいいか?」
これでアカネも登録時にいきなりギルドマスターとご対面した同士だ。
俺は心の中でガッツポーズをした。少し考えていることが幼稚なのは気にしない。
「そこへ行ったら、ステータスを測らなくていいの?」
「それは条件次第だからわからないって。」
スアットさんも流石にお困りだ。今まででもこんな困った要求をしてくる人は、いなかっただもんなぁ。
俺とアカネは遠い遠いギルドマスターの部屋へ...
ではなくギルドマスターの部屋へ行こうとした時、受付の奥から誰かが出てきた。
「あれナオトさん。どうしたんですか?まさかまた私に悩みのタネを持ってきたのではっ⁉」
ギルドマスターことエレシアさんだった。それと俺は悩みのタネらしい。アカネを連れてきてしまってるので、間違いと否定できないのが悲しい。
「ギルドマスターさん。申し訳ないが頼みがあってな...」
スアットさんがエレシアさんにアカネの登録の件を説明した。
エレシアさんは話を一通り聞き終わると重いため息を付いた。
「ナオトさんは私に恨みでもあるんですか?ともかくそのアカネさんについては難しいですね。大怪我を治せるほどの治癒魔法が使えるのはすごいですけれど、それだけではランクを判定できません。ですがアカネさんがステータスを測ることを拒んでいるのですよね。ではアカネさん。私と戦ってください。そうすればアカネさんがどの程度の実力かすぐに分かります。」
エレシアさんは急に物騒なことを言い出した。
俺がエレシアさんを困らせすぎたせいで、とうとう壊れてしまったらしい。
「ナオトさん。私は正常ですからね?」
考えてたことが顔に出ていたのかな?
それは良かった。
「あくまでも模擬戦です。ギルドマスターになる前はこれでもA冒険者だったんですよ。ナオトさんが装備を造ってもらったデモンさんとパーティーを組んでいたんです。なので私が負けることはないので、安心してください。」
エレシアさん強いんだ。それも俺よりも。
というよりこの世界元Aランク冒険者多すぎじゃない?
「いいよ。だけどあなたが負けても私のことを恨まないでね?」
アカネが受けた。
それよりもサラッと煽ってない?喧嘩売っちゃってるんだけど。
「私が負けることはないので安心してください。では行きましょうか。」
エレシアさんがアカネを連れて行ってしまった。
アカネもエレシアさんも大丈夫かな?怪我がないと良いけど。
「おい兄ちゃん。何ぼうっとしてるんだ?俺らも見に行くぞ。」
「俺らも見れるんですか?」
「見れるに決まってるだろ。ついてこい。」
俺はスアットさんに連れてかれ、とても大きい闘技場の観客席に連れてこられた。
こんなところがギルドに...
「こんなところがギルドにあったんですね。」
「あぁ。皆が皆ちゃんとした冒険者なわけじゃないからな。それで喧嘩が怒った時に、ここでみんなが審判になって決着をつけるんだ。だから下手な小細工も出来ないし正確性がある。ほら兄ちゃん、アカネさんが出てきたぞ。応援はしてやれよ。」
喧嘩をみんなで見るってこの世界の人は娯楽に飢えてるのか?
まぁ俺もアカネの実力をしっかり見たいからこの際はいいけど。
アカネが出てきた反対側から、エレシアさんが出てきた。
アカネは槍を持っている。槍はアカネの身長と同じくらいの長さがある。
アカネって武器持ってたんだ。
エレシアさんは弓?
エレシアさんの弓はアカネの槍ほど大きくないがそれでもそれに匹敵する大きさがある。
「さぁて始まりました!第342回、決着武闘。今回はステータスの確認を拒んでいるアカネ選手のために特別措置ということで、これによりランクを決めるということです。ギルドマスターは巨大な弓の使い手です!この弓から放たれる矢は相手を必ず射抜く恐ろしい精度を持っています‼続いてアカネ選手はこれまた巨大な槍を持っています。アカネさんの強さは未知数ですが、どんな戦闘スタイルを我々見せてくれるのでしょうか⁉ではそろそろ初めましょう。」
これってナレーターもいるんだ。本格的に見世物になってる。しかも聞いてるところエレシアさんとアカネではエレシアさんが有利みたいだし。百発百中の弓に近接の槍が勝つのは難しいだろう。せめてアカネがCランク程度の実力があれば俺としては楽だけど。
そうこうしている内に試合開始のコングが鳴った。この世界にコングもあるんだ。
アカネは様子を見ていて動かない。エレシアさんは矢がないのに弓をめいいっぱい引いて離した。
すると離された弓から黄色に光る矢が飛び出してきた。アカネは距離があったため余裕でそれを避けた。だが矢はアカネを通り過ぎた時進む方向が不自然なほど曲がりまたアカネの方に向かって進み始めた。
「おぉといきなり来ました!ギルドマスターお得意の自動追従型魔法弾!相手のことを地の果てまで追いますが威力が小さいです!ですがそれも電気属性が付与されている魔法弾の効果で一度当たっただけでも体が麻痺して動けなくなります!一発の被弾も許されない状況にアカネ選手はどうするのか⁉」
これはアカネが結構まずい。一発の被弾も許されないって近接のアカネが攻撃するには近づかないといけないため非常に厳しい。
アカネは後ろから迫ってきた矢に目もくれずエレシアさんの元へ走り出した。
エレシアさんはもちろんもう一本矢を放った。それをアカネは避けずに槍を軽く振って斬った⁉
それにより会場が湧き上がった。
魔法弾って切れるものなの?
「アカネ選手、ギルドマスターの魔法弾を斬ったぁぁぁ!!普通斬れるものではないですがどうなっているのでしょうかぁぁ!」
アカネはそのままエレシアさんの元へ近づき間合いに入ると持っている槍を大きく振った。
エレシアさんは後ろに引き避けながら一気に魔法弾を5回放った。アカネは槍をありえないほどの身体能力で槍で矢を全て切り落とした。
だが後ろから追いかけている矢はそのまま追いかけてくる。
放つ矢を全て斬り落とされて、エレシアさんは少し焦り始めた。
「その槍には魔法抵抗のエンチャントが施されていますね。それがあなたのスキルですか?」
「これはスキルじゃない。」
「だったら本当かどうか確かめさせてもらう。悪いけど少し本気を出させてもらうわね。」
エレシアさんとアカネが何か話しているようだけど観客がうるさくて聞こえやしない。
このままいけばアカネが勝ちそうだ。
エレシアさんは後ろにステップしてアカネから大きく離れた。
そしてエレシアさんは弓を後ろに投げてしまった。
エレシアさんは両腕を横に大きく広げ、上に上げた。
するとエレシアさんの後ろに大量の魔法陣が展開された。
あんなにたくさん⁉流石にアカネでもあれほど沢山の魔法弾を落とせるはずがない。
アカネも降参するだろう。エレシアさん相手にあそこまで出来たのだからCランクにはなれるだろう。
俺はそう考えたがアカネはそのままエレシアさんの方へ突っ込んでいった。
アカネって戦闘狂なの?あれを一発も被弾しないのは俺でもきついと思うけど。
俺はスキルがあるからそもそも当たらないけどね。
エレシアさんはアカネが突っ込んできたので一瞬戸惑いを見せたが、それでも構わずに大量の魔法弾を放った。
アカネは持っている槍を大きく一振りした。すると槍から大きな炎が出てき、魔法弾をすべて飲み込んだ。
「おぉぉぉとっアカネ選手、あの量を全て捌くのは無理があったのか、魔法を使って受けきったぁぁ!」
だが炎はそれだけでは勢いは止まらずエレシアさんをも飲み込んでしまった。
それにより会場の観客も沈黙した。
あれってやりすぎてたよね?生きてる?
俺は不安で仕方なかった。
「流石にあれほどの魔法を発動できるとは思ってなかったです。私も油断してしまいました。」
エレシアさんは炎に飲まれたはずなのに無傷で立っていた。
「ギルドマスターはまさかの無傷で生還‼これにより会場も湧き上がっています!」
会場の声援を受けながらエレシアさんは先程放り投げた弓を拾いながら言った。
「会場も盛り上がってるので私も本気を出すしかありませんね。」
エレシアさんはそう言いながらまた弓を構えて矢を放つ体勢に入った。
それを見てアカネも大きな槍を構え直した。




