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2、あるある女神様!?

痛たたたたたた‥‥

あれ?俺は‥?なんか記憶がない。殴られたのか?

周りを確認してみるか。

石造りの神殿、美しい噴水、俺が寝ていた四角い石。

何か既視感ある様な‥‥

うーん…どうしても思い出せない。

ーザッサッザッ…

ん?足音?誰か居るのか?だとしたら誰だ?

「お目覚めですか?」

うわっ!何この人!?滅茶苦茶綺麗なんですけど!?

魔法使いの俺にはキツい!!

えっと…どう返せばいいんだ!?と、取り敢えず…

「えっと…こ、ここは何処ですか?それに、俺は?一体?」

その綺麗な女の人に聞いても解決しないだろ…やらかした、俺。

「ここは天界です。覚えてないのですか?…貴方は、亡くなりました。」

えっ…解決するん?えっ…

途端、俺の頭に電撃の様な衝撃が走る。何というか、回路が繋がった感じ。

「そうだ。俺は‥シークレットボックスの為に‥」

「思い出して頂けましたか?」

ん?てか?何でこの人が俺が死んだ事知ってんだ?

ん?さっき天界って?既視感がある。

…………………やっぱり思い出せない。

「はい。思い出しました。それで、貴方は?」

聞いちゃった…嫌われないかな?

「私は女神。名前は無いです。早速ですが貴方にはお願いがあります。」

!!

女神、天界、ギリシャ神話感、お願い、死んだ…まさか!!!


      異世界転生!?


道理で既視感がある訳だ。これはよくあるチーレムパティーン!

だが、一つ問題がある。俺はテンプレが好きではない。

そう、奇抜なラノベの方が好きなのだ。果たして、この女神様は王道か?変わり者か?

女神様が口を開く。

………ゴクリ。

「…貴方には、」

「あなたには?」

さぁ、宇宙を救う?それともチート無しで生きろと言う?

「宇宙を救って頂きます。」

クソッ!王道、テンプレ方面だと!?

お、おおおおおお落ち着け俺、そうだ、まず死んだのに生き返って転生させて頂けるんだぞ!我儘言わない!悪態つかない!

「女神様が言うなら、宇宙を救いますよ!」

よっしゃ!宇宙を頑張って救って平和に暮らす!そっからのんびりチートとかするんだ!

「ありがとうございます。それで、転生して頂くに従ってなのですが‥」

ん?何だ?と言うよりどう宇宙を救うんだ?うーん…魔王?宇宙からやってくる未確認生物?闇落ちした勇者?破壊神?それとも俺が神になる?後で聞こう。

「はい。何でしょうか?」

一体どんな条件なんだ?この中から好きなチートを選べ!的なやつ?

「転生した後には、貴方の世界で言う"ラノベテンプレ"をやって頂きます。」

はぁ?はぁ。はぁ!?

「えーっと…理由をお聞きしても?」

え?テンプレ通り二度目の人生を過ごすの?

文句は言わないけど…

「それには宇宙が滅びる理由も入るので、少し長くなりますが…」

問題ないから聞かせてほしい!

「大丈夫です。お願いします。」

「では、お話します。」

一体どんな理由なんだ?…女神様は話し始める。

「この宇宙には、沢山の星があります。天の川銀河だけでは無く、もっと、もっと。」

そう言って女神パワー?で広い宇宙を見せてくれる。

「私は、ずっとここで星の一つ一つが、滅ばないように微調整していました。そして、魔法の存在する星に、ある日、魔王が生まれました。そうすると、次の日には他の星にも魔王が出現しだしました。」

ほうほう。つまりその魔王達が凶悪すぎて手に負えないから俺に頼むと。

「別に魔王は弱っちいので私がエイッ!てすれば一瞬なのですが。」

あ、女神パワーで作られたちっさい宇宙の所に更に小さな星と魔王が。

てか!魔王倒せるのね!?

「そうすると、人間達が危機感を感じなくなってしまって…最終的に無機物の様になってしまいまして…」

えーっと?危機感を感じなくなった所から無機物になるまで何があったんだ!?ま、まぁ過去に失敗したんだろうね。

「という事で、勇者召喚と言う名目で死んだ魂を適当に捕まえ、転生させて魔王を倒させる。転生までには時間がかかるので、人々は魔王を脅威だと、その間に認識させる。と言うシステムを考えました。」

異世界転生ってそういう事だったんすね。

おっ!女神宇宙(女神パワーで作った小さな宇宙の事)に沢山の勇者が!!

「初めのうちは、勇者はしっかりと魔王を討伐。そこからハッピーエンド。だったのですが‥」

おっと…雲行きが怪しくなってきたぞ。女神宇宙の方は魔王と勇者が大量に増えた!

「最近の勇者は魔王を倒さず有るまじき事か魔王と結託したり、クラスメイトに復讐したり、魔王何て知らねぇ!とか言ってご近所でハーレム築いたり!そもそも勇者が一番有能な人をクビにして後で復讐されちゃって殺されたり!もう散々な事になっちゃったの!!ねぇ!分かる?」

あれれぇ?女神様キャラ崩壊?…確かに、最近のラノベは王道系が少なかったりするが…現実世界でもそうなっているとは…

「まぁ、そういう事で…魔王が増殖。宇宙の魔力形成と生態系が歪んでって…破滅寸前なの…」

女神宇宙には、勇者が消え、大量の魔王が…そしてブラックホールの様な物が発生している。

「そこで貴方には!!あるあるを実行して貰うの。そして、あるあるによって発生した魔力残滓を巨大化して私が勇者を作る!OK?」

ん?あるあるを実行したら何で勇者ができるんだ?聞いたほうがいい系か?

「えっと…大体はOKですけど、あるあるを実行したら何で勇者が?」

しまった、って顔してるなぁ…女神様。

「あ、それの事教えてなかったわね。簡単に言うと、貴方があるあるを実行したら、あるあるな魔力のカスが世界に飛ぶの。更に簡単に言うとあるあるという概念を持った魔力のことね。それを私が捕まえて、女神パワーで増殖。そのあるある魔力であるあるしか出来ない偽物勇者。ただの魔力の塊なんだけど、それを作って、本来勇者がいるはずだった星に送る。そうしてテンプレ通り魔王を倒す。そうすると宇宙は元に戻る。と言う事。」

うーん…難しい。どゆことだ?

「まだ分かんないって顔してますね?」

そりゃわかんないもん。

「もっと簡単に!お願いします!」

女神様は仕方ない、と言った顔をしながら、一つ溜息を付いて説明してくれた。

「貴方がラノベあるあるを実行する!その周りにはあるあるパワーが漂う!それを私が捕まえる!そのパワーを増やして勇者作る!そして星に送る!OK?」

そう言う事なのか…逆にこの説明で理解できた自分が凄いな。

「という事で、転生では無いです。」

ふぁ?

「転生って言ってましたよね!?」

「さて?全く分かりません。一応は転生ですが、幼少期に転生しても、あるある無いので‥10歳位から飛ばします。設定としては、侯爵家の三男で、長男は優しく、次男は人を見下し気味です。どんな事を言っても女神パワーで弄るので安心してください。それでは。」

途端、俺の目の前が真っ白になった。

うゎぁぁ!?目が!?目が!?

そんな事言ってる場合じゃねぇ!心の準備とか無しでぶっ込むのね女神様!?

ま、まぁ!!!10歳から頑張りますよ!!!

俺の、2度目の人生が幕を開けるのだった。

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