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世界の端で君を愛したい

はじめまして。岩永燈と申します。

はじめに、これは同性愛、男性同士の恋愛です。責任は一切取りかねますので趣味があわないと思った方は即座にブラウザバックしてください。


中学生、高校生の青春時代、あなたは誰に恋をしましたか?

これは愛してほしいと思い続けている、少年とその少年をずっと愛している少年のお話です。


愛とは一体何なのだろう。一緒に考えながらお読みいただければ幸いです。

序 愛について 


愛ってなんだろう。

愛するってなんだろう。

俺は時々考える。

人を好きになるってのはどんな気持ちだろうか。

俺は知りたい。

人を愛するということを。


序章 悠貴の場所 


月見里星凪と長瀞悠貴が出会ったのはネットという人の感覚を狂わせる不思議な場所だった。

その時の星凪はただただ音楽を愛し、夢に向かって進んでいこうとしているところでその時の悠貴は夢を目指す方法がなくてただただ藻掻いていた。

 二人の共通点はアプリのデザインがピンクベースの音楽アプリ、nanaを使っていることに帰属する。また、声優志望であるということも大いに関係してくる。そんな二人だが彼らは一人の友人と呼べるべき存在を介して出会った。その彼女の本名は一原優雨華。ネット名、志穂。

 初めから話そう。志穂もまた悠貴と星凪と同じく声優を志すもの。志穂はnanaに留まらず、アプリデザインが緑の某トークアプリLINEで声優志望の人と関わることを企画した。それに参加したことによって二人は会った。二人にとどまらず、何人か声優志望が集まりもえかこと都浦萌加を始め志穂と仲のいいネット名、椚詠心湊の本名、桜小路湊。そしてそのみんなから尊敬されるはること神代遼。志穂と心湊の二人は昔からの馴染みでは仲が良く、フレンドリーな気質のはるはそれに怖じけず馴染み、もえかもなんら戸惑うことなく怖じけず寧ろそれを謳歌した。しかし後から入ってきた悠貴はあまり馴染めずにいたのは嘘とは言い切れず星凪はといえば自分を変えようとネットを始めたもののネットという環境に恐怖を感じてしまったのも相まってあまり馴染めていなかった。家庭環境もあり、星凪のなかでネットは怖いという思いが心で渦巻いていた。

 そんなあまり馴染めていなかった二人、悠貴と星凪はもともとはじめはお互い、際立って話すことをしなかったが二人共、学生であり生活スタイルが類似していて後々話す機会が増えていく。

 星凪も悠貴も歌が際立って上手だったわけではない。それぞれが際立った声ではなかったわけだがそれでも星凪は悠貴の声に惹かれた。別段、水のように透き通っている声なわけでも圧倒的歌唱力を持ち合わせているわけでも、はたまたノイズが魅力的に聞こえたわけでもない。星凪はただ悠貴の声を聞いて「儚げで今捕まえておかないと消えてしまう」と思ったのである。ただそれだけであった。

 実際星凪の思ったことは強ち過ちであるとは言い切れない。「儚げ」はそこから来る悠貴の無意識的な感情であろうし「消えてしまう」というのも間違いではない。後述する幼馴染によって繋ぎ止められたことが片手では足りないほど存在する。悠貴の生まれた環境否、育った環境は酷以外の何物でもなかった。無論、もっとひどい環境に生まれ育った人もいるだろう。それでも悠貴の環境は誰がどう見ても「可哀想に」と眉を下げてしまうと思う。しかし悠貴はそれを哀れんで欲しいのとは違う。悠貴はいつも思う。「可哀想に」と顔を歪めるともっともっと惨めになってしまう。それに俺にはまだ救いがある方だ、と。前述の通り悠貴には幼馴染、氷室優陽がいた。それに優陽の姉、優美がいた。悲しいとき、優陽や優美に頼れば慰めてくれた。辛い時、優陽と一緒に布団に入った。喧嘩こそすれど優陽はいつだって悠貴の味方でいてくれる。中学になって辛抱強くなったほうだがしかし今でも悠貴は辛くなってどうにも我慢できないとき隣家に赴く。

「優陽、苦しいよ、助けて。」

と。そんなときは大方ゲームをした。テレビゲームでも、小型通信ゲームでも。それをすることで苦しみが忘れられたとは言わない。しかし、確かに自分はここにいてもいいのだと肯定されている気がして悠貴はホッとすることができた。


 そんな安心の場所がまさか、心を焦がすような場所になってしまうとは全く予想していなかった。

これは悠貴、優陽、星凪、優美、四人が愛を探し求める、哀しく愛しい、そして美しい恋物語。


──僕はここにいてもいいですか。

──俺に愛を教えて下さい。

──私はどうすべきなのか。

──俺はあいつに何も出来ない。



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