夢
初投稿です。
拙い文章ですが、お付き合いください。
五月の暑い日に祖父が亡くなった。一年半に渡る長い闘病生活の末の死だった。
父が役職に就いていたこともあり、盛大なお葬式となった。
初七日、二七日、と七日ごとにお坊さんがお経を唱えに来てくださった。それぞれ違う仏様が祖父のところに来てくださり、四十九日まで祖父は修行を積んでいるのですよ、と仰られていた。
四十九日と初盆が終わってから、本格的に私は職場に復帰したのだが、すぐに倒れてしまった。気付けば、救急車の中であった。
総合病院で、さまざまな検査を受けながら、心臓の拍動の強さ、脈の速さが辛くてナースコールを押しては、症状を訴えていたが、約三ヶ月間に渡り過剰に摂取していた頭痛薬を流すためなのか、ただ点滴をされるだけだった。
ふらふらと部屋を出て売店へ行った。喉が乾いてお茶のペットボトルを5本ほど一夜で飲んでしまった。翌朝、主治医の若い女性の先生に叱られてしまった。正確な血液中の薬の濃度が分からなくなります、と。
入院三日目には、立つこともままならなくなった。そんな時に、知らない女性が私のお見舞いに来てくださったが、私はケラケラと笑いながら、「えーあなただぁれ〜」と私は少し言動が幼児帰りしていた。
私は次第に意識混濁状態に陥り、暴れたり、言動もかなりおかしくなっていたそうで、病院側から「もう介護できませんので、個室に移り家族で介護を」と言われ、父と母、そして遠くから妹が幼い娘を連れて、私を診てくれていたのだが、私は意識が朦朧としていておぼえていない。エクソシスト状態だった、と母から言われた。
私は夢をずって見ていた。
それは私のお葬式のようだった。私は布団に寝かされており、布団の周りには野に咲く花々がたくさん生えていた。
主治医の若い女性の先生、そして二人の看護師さんが横で正座をしていたけれど、私を見て心配そうな顔をなされていた。
両親、妹家族、従兄弟、隣の家の幼なじみが私を見下ろしていた。みな悲しそうな表情を浮かべていた。
夢はさらに続き、私は色んな時代を生きながら、必ず地獄に落ちたり、ひどい拷問を受けていた。
時代を遡りながら、私の言葉遣いも変わって行った。
必ず地獄に落ちて、拷問されるのは変わらなかった。
そうしてついに私は自分の役目を思い出した。
私は我が一族の川を守るべくして生きて来たのだった。従兄弟二人に私を背負うように命じて、私はかの川を目指し旅立つことにして、親族に宣言した。
「竜胆はかの川に参ります」
短すぎたかな、と反省しています。