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サンタクロースの新事業開拓  作者: シズ×ヤマ
3/4

Betrayal of country

サンタクロースのシステムを説明しよう。ここまで話を進めたのだから、今更サンタなんて信じないという発言はやめていただきたい。


サンタクロースの伝説は調べればたくさん出てくるが、この物語の世界は、この物語の方針で進めるから、わざわざ文献調査を行っていちゃもんつけることはマジでやめてください。

戦前、長期戦により物資が不足していた。ことから贅沢を禁止するスローガンがあった。その影響で、贅沢できなくなった大人たちが子供にへの八つ当たりがエスカレートしてしまい、その結果、子供の3分の1がPTSD(心的外傷後ストレス障害)になってしまったと言われている。戦後、子供たちが精神的に不安定になり犯罪が増えてしまった。


そんなある11月のことだった、事件が起きた。かの有名なからくり職人、湯川治のからくり人形と、かの有名な画家手塚英樹絵が全て盗まれたという大事件だった。そんなことがあった日の町は、警察でいっぱいで、誰も落ち着いて生活なんてできやしなかった。数日間事情聴取を繰り返すけど、事件は解決することはできずに時が流れるばかりだった。


そして12月にまたまた事件が起こった。盗まれたからくり人形と絵が、子供のいる家庭に届いているいたのだ。子供たちは大喜びで外を走り回った。いくら子供たちが喜んではいたって大人は黙っていられるほど余裕がなかった。なぜなら、警察が疑う対象が市民へと向けられるからだ。この事件から3日間で容疑者が全国で30人ほど逮捕された。

「おい、俺たちの父ちゃん母ちゃんを返せ。」

「誰も盗みなんてやっていない。」

「いい加減にしろー!!」

この事件で親が逮捕されたことによって、PTSDが治ってない子供たちは暴れるに暴れ始めたのだった。暴れる子供たち、それを抑えることができない大人たち。国中が荒れていったのだった。


そして大晦日の日だった。犯人が警察に自首してきたのだった。彼はこう名乗ったのであった。

「俺の名前はサンタクロース。またの名を5代目鼠小僧。弱い立場の人間の見方だ。」

新聞では号外が出るほどの記事になった。こうして、逮捕された親たちはみんな無関係であることが判明し、無事釈放されたのだった。


この犯人が捕まってからというもの、警察署には沢山の手紙が絶えない。子供にとって彼の存在は、希望となったのだ。


「サンタさん。プレゼントありがとう。早く戻ってきてね。」

「おじさんは悪くないよ。早く戻ってきてね。」

この事実を知った被害者の手塚と湯川は、彼を釈放するよう警察のお願いしたのがきっかけで、この事件は解決した。荒れていた子供達の心を取り戻すことができると考えた国は、公務員を使ってサンタ事業を始めたのが始まりだった。次々と立ち上がっていくおもちゃ会社にも協力してもらうことで、毎年、手紙を出したよい子たちのもとにクリスマスプレゼントが届くようになったのだ。

皆は保育園や小学校で、サンタクロース宛に手紙を書いたことがあるだろう。この手紙の行先は国を通じてサンタに届くのだ。手紙の来た数だけサンタたちの年収が変わるのだ。全国の子供のことを想定したら、1年かけて仕事しないと発注が間に合わないのがこの仕事だ。だから、クリスマスにしか働いてないと考えているそこの君!!反省してくださいね!!


ベビーブームの時は本当に沢山の子供から手紙が来ており、非常に安定していたのだった。しかし、少子化で子供が減っていくことによって、子供は減少した。当然子供からの手紙が減り、仕事が減ってしまった。いつからか国は、この事業はお荷物事業として扱うようになり、ついに我々を見捨て、民営化させたのだった。それから国からの援助はなくなり、事業は苦しくなるばかりで衰退の道を歩んだのだった。

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