表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サンタクロースの新事業開拓  作者: シズ×ヤマ
2/4

就職難

夢を欲しがっているのは子供だけじゃない?こいつはいったい何の話をするんだ。

「子供が減っているのであれば、ターゲットを変えればいいのさ。」

サンタクロース(英: Santa Claus[† 1])は、クリスマスの前の夜に良い子のもとへプレゼントを持って訪れるとされている伝説の人物。(Wikipediaより)サンタクロースは子供に夢を与える存在として語り継がれてきた。だからこれはあくまで伝説。学生時代そう思っていた。だから、この世でサンタの存在を知ることになるとは思ってもいなかった。


2年前の12月。大学4年の俺はまだ就職先が決まっていなかった。

「あーあ、見事に落とされたよ。就活終わらないな。」

そう騒ぎながら今日もハローワークに行く。求人票を眺めていた時だった。キャッチフレーズに”あなたが夢を与える存在になる”。ものすごい怪しい。

「もう求人はそれしか残っていませんよ。ここ受けたらどうですか?」

ハローワークの職員に言われて受けることにした。条件は、全学部対応。初任給200000円。週休2日制金曜土曜祝日休み。新人研修1年間みっちりやる。年末年始、夏季休暇もしっかりあるのであれば安心だ。そして面接を受けに行った。

「あなたはサンタクロースを信じますか?」

同じゼミの女の子から、ある食品会社の面接では「あなたには神の声が聞こえますか?」と質問されると聞いた。こんなこと聞かれる会社ってやばくないと思った。そんな会社に面接なんて絶対行かないと思っていたのに、まさかサンタを信じますかって聞かれるとは。僕の弟は、20過ぎてもサンタクロースを信じているが、それは弟のほうが可笑しいと思うのが普通だ。だけど、毎年のように靴下を用意する姿を見ていると心苦しくなるので、何かしらの物を入れてあげてる。当時は、広野アリスちゃんの写真集を入れといてあげた。そんなことはどうでもいい。弟ならこんな答えは、信じると言うのだろう。しかし俺はどうすればいいんだ。まるでuphoneを開発したジャブズが「貴方は童貞?」と投げかけた質問レベルだと思った。正直この時のことは、なんて答えたか覚えてない。思い出そうとすると、手から汗が水のように出てくるので、自然と封印されてしまった記憶だ。

とは言いつつも僕はこの採用試験に合格した。だからこうやって子供に夢を与えるサンタをやっている。しかし、世間はこのサンタの組織の存在を知らない。ちょっとした都市伝説で3chで表に出ることがあるが、政府とマスコミはこのことを公表していないのだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ