第七百四十八話 三下
まあ良いか。
気にしないでおく。
「まあ~~良いんじゃね?」
『良くないっ!』
頭を抱えてるような気がする。
まあいい。
「良いさ~~代金は払うからね~~」
『代金?』
相手も居ないのに?
等という感じがする。
そう駄目神が困惑してる時のことだ。
僕のスキルが接近してくる者たちも事を知らせてくれる。
人数は多数。
武器や防具は身につけている。
金属鎧ではない。
殆どが革鎧だな。
全員の歩きかたからして素人に毛の生えた感じ。
だけど嫌に歩調が緩やか。
しかも統率は取れてる。
「冒険者崩れという感じでは無いな」
『違うな』
冒険者と軍隊の戦い方は違う。
冒険者は集団戦を学ぶ事は有るが少数レベル。
故に集団戦は重視してない。
軍隊というか国は集団戦をメインにしている。
その為足並みを揃えるのは基本だ。
其の為知らず知らずの内に統率された動きをする。
という僕の独自の理論である。
予防線ではないのであしからず。
「何処かの兵隊?」
『おそらく』
ふうん?
駄目神が分からないのか?
神なのに?
『生憎全知全能の神ではないからな』
いや……。
駄目神この世界の全てを管理してるよね?
普通に全知全能の神と呼んで良いんじゃね?
「調整神ね」
はいはい。
僕は屋根の上に登ると身を隠す。
と言っても上を見れば発見されるだろう。
そこで隠密系スキルを起動させる。
僅かな金属音に隠れ擦れる音が聞こえる。
薄汚れた鎧を着た武装した集団。
馬に乗った者は居ない。
騎士のジョブを持って無いのかな?
種族は……。
全てが人間だ。
というか……。
何だ?
こいつら?
周囲の警戒すらしてないんだけど?
基本だろう?
索敵は。
「おい」
傷だらけの顔の男。
山賊みたいな顔をした男が気だるそうに声をかける。
というか欠伸をしながらだ。
なんというか余裕というか……。
気が緩みすぎてる。
「へい」
三下だ。
三下が居る。
というか『へい』という事を言うやつ居たんだなっ!
初めて見た。
何だろう?
呆れた感じがする。




