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第七十二話 新しい娯楽を

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「人数的にはそれで充分だな」

「はあ~~」

「直に彼女達と連絡を取ってくれ」

「はあ」

「後継者を含む全員をククル商会で雇うと通達してきて」

「分かりました」

「後は開発部門にも声を掛けておくか」

「あのう?」

「うん?」

「頭領、何をするつもりなんですか?」

「う~~ん」


 これで分かるかな?

 僕は両手を組みパクパクと指を開く。


「アオ――……ン」

「……なんですそれ?」

「子供の時やらなかった?」

「……」


 新月の目が細められ、呆れ果てたような顔になる。

 やめてっ!

 その顔だけはやめてっ!


「ゴホン」


 僕は誤魔化すように咳をする。


「まあ、僕に考えがあるから」

「しかし確実に利益を出さいないと、少々困る事になるのですは?」

「う~~ん。なら新月。今から君がモニターに成ってくれない?」

「はあ?」


 さてと……そうとなると準備をするか。

 なるべく部屋に光が入り込まないように雨戸を閉めて……と。

 あとは蝋燭……かな。


「頭領……」

「何?」

「確かに私も将来頭領の妻になる覚悟をしておりました」


 はい?


 新月の言葉に僕は首を捻る。


「何の話?」

「ですが昼間から窓を締め切り、性行為に励むというのは~~ちよっと……」


 新月は顔を赤くし胸を両手で抱える。

 ジリジリと、そのまま後ずさる新月。


「だから何の話ですかっ!」

「え……だ……だから……初めてだから少しは雰囲気と……優しくしてとのお願いを……」

「そっちじゃないいいいいいいいいいいいいいっ!」


 というか『忍者かつくノ一』なのにその齢までそっち(・・・)方面が初めてって。

 

 ではなくて……。


 頭痛い。


 というか話しが脱線してるよ。


「では何故部屋を締め切って暗くするんですか?」

「だからそれを此れから君に体験して貰うんだよ!」

「やっぱり……」


 顔を赤く染める新月。

 だがその顔つきは何かを期待しているみたいだ。


 だからね。それとは違うと言ってるだろうに。

 そそくさと胸のボタンを緩めるな。


「だから違ううううううううううううっ!」

「え――……そうなんですか」


 新月の手が止まったが、声は残念そうだ。

 四才児に対し何を期待している?。

 というか行為自体がまだ出来ないんだが……。(溜息)

 そこら辺分かってるのかな~~新月は。


 ……まあいい。


「まあ、今から見てのお楽しみです」

「はぁ?」


 脱線はしたが、やっと僕は考えていた事を新月の前で披露する事が出来た。


 二十分後。


「これは確かに面白いですね!」

「そう?」


 やや昂奮した表情の新月を尻目に僕は後片付けをする。


「此れなら確実に皆が喜びますね」

「まあ後はネタを捜さないといけないけどまぁ……心配ないか」

「そこで吟遊詩人の出番ですか」

「職業柄そういった話には不自由してないでしょうしね」

「まあそうでしょうが……」

「低予算でも薄利多売を目指せば普及しやすいと思うよ」

「なるほど」

「万が一失敗しても取り返しも効きやすいしね」

「確かに」

「では手配を頼む」

「ではそのように」


 僕の言葉に深々と頭を下げる新月。


「それはそうと頭領」

「うん?」

「本当にしないんですね」


 頼むから顔を赤くしてモジモジしないでくれ。

 四才児に何を期待してるっ!


 そう思う僕であった。



 

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