第七十一話 アホな奴ら
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僕は天井を見ながら自分の考えに没頭していた。
ふむ。
どうしたものか……。
幾つか試案を思い浮かべ、それらを取捨選択した上で一つ案に絞り込み精査する。
「いかがします?」
さて……。
僕は新月の方を見て答える。
「別に。簡単だよ」
「はあ?」
「要は安く手ぶらで帰れる娯楽で良いのだろう?」
「……」
僕はドヤ顔して新月に問う。
何言ってんだろうこいつは?
という顔をする新月。
というか蔑んでない?
一応僕は君達の頭領なんですが……。
「頭領……」
うん。
やめて。
その顔はやめて。
その蔑んだ目が僕の快感に変わってしまったらどうしてくれる。
「ゴホンっ! 此れは準備は多少掛かるし練習も必要だな……」
僕は咳をしながら独り言とする事で今考えていた邪念を誤魔化す。
「はあ?」
首を傾げる新月。
「新月。今この国に吟遊詩人……若しくは芸人に踊り子のジョブ持ちはどの位いますか?」
吟遊詩人。
芸人の派生ジョブの一つです。
此れはかなり有名なジョブなので説明は不要でしょう。
「はあ……え~~と」
頭を捻りながらも把握してた事を思い出す新月。
「うん」
「確か私の知ってる限り、芸人と踊り子が二人に吟遊詩人が一人という所ですか」
「それ本当ですか?」
「はい」
「うわああああああああ~~」
予想を超えた総数の少なさに頭を抱える僕。
「それ、ここら辺で?」
「この国全体で、です」
更に予想を超えた少なさに頭を抱える僕。
「何でそんなに少ないの?」
「この国はその無骨者が多く……あ~~」
僕の質問に答えにくそうにする新月。
「成る程。暴力沙汰が多いのね」
「はい。特に踊り子に乱暴を働く男が多発して……」
ああ~~。
確かにあれだけ扇情的な格好をしてれば仕方ないかな。
「アホが多く居たのね」
「その結果この国に踊り子が寄り付かなくなり、踊り子を選ぶ者も少なくなりました」
とりあえず後で調べ上げて、原因を作った連中に天誅でも下すか。
「という事は他にはもう居ないの?」
僕は溜息を付きながら質問をする。
「はい。しかも踊り子に至っては引退間近の女性で……」
「ちょっと待って」
「はい?」
「ひよっとして今挙げたのは全員現役?」
「そうですが……それが何か?」
「引退した人達は今どうしてるの?」
「はあ?」
「良いから続けて。引退してこの国に残っている人達はどうしてるの?」
「職にあぶれて日雇いをしたり故郷の村に帰って後継者を育てていますが……」
「人数は?」
「引退者は私が把握してるだけで芸人と踊り子が十五人。吟遊詩人が二十二人です」
その言葉を受けて僕は考え込む。
う~~ん。
これは何とかなるかも。
そう思う僕だった。
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切実です。




