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第百二話 チョロイ

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「ほう……ほう……ふう」

「なあ……」

「――うん?」

「どうした?」

「冷静に考えてみたら、さあ~~」

「ああ……何でこんなのにお金出したんだ俺達……」


 料金を払い中身を見て暫く昂奮していた六人。

 だが薄い本を全て見終わった時に我に返る六人達。


 ちっ。


 気が付いたか。


 勢いってのは怖いね。

 躊躇い無く高い買い物をするからね。

 まあ……そう仕向けたんですけどね。

 僕が。


「「「「「「……」」」」」」


 全員頭が冷え冷静になったみたいだ。

 それで此方を恨めしげな顔で見つめる。


 はっはっは~~。

 駄目ですぜ~~旦那方。

 今更後悔しても。


「あ~~言い忘れていましたが返品は受け付けませんよ~~♪」


 僕は人差し指を顔の前で振る。


「「「「「「……」」」」」」


 不機嫌な顔をする六人。

 当たり前でしょう~~。

 それが商売という物です。


「すみませんね~~此れも商売ですので」

「「「「「「……」」」」」」


 渋い顔をする六人。


 とはいえ有る事無いこと言われたら困るよね~~。

 今後の商売に響くし。


 なので。


 予定していた考えを話す。


「春画と薄い本に不満を持つ貴方達っ!」


 僕は受け取ったお金を財布に入れながら先程と同じように話し出す僕。

 ひ~ふ~み~よ~とお金を数えながらね。

 


「何だ?」

「何だ?」

「またか?」

「はああああ~~」

「あ~~もう騙されないぞ」

「そうそう」


 僕を相手にしていないで帰りそうになってるね~~。

 だがそれも想定内です。


「色町の女性達の入浴シーンを見たいと思いませんか?」

「「「「「「ほう?」」」」」」


 ピタリと六人の歩みが止まる。


 ふっ~~ふふふ~~男のサガには抗えまい。

 


「今何といった?」

「ほうほう」

「はあ~~もう騙されるか」

「そうそう」

「ふう~~」

「行こうぜ」


 ふむ。

 

 ふ~~。


 そうくると思ったよ~~。


 ニヤリ。(黒い笑み)


 それに僕はあえて入浴と言った。


 そこで入浴中はどんな風に入るか?


 そこまで言ってない。


 そこは個人の想像だ。


 まあ妄想ですね。


 ここら辺が僕の腕の見せ所だ。


「サリーさんにクリムちゃんそれに巴さん……だったかな? 見たくないですか」


 去ろうとする六人に僕は人の名前を呟く。


 それは色町で売れっ子の娼婦の名前だ。

 但しその代金は天井知らず。 

 しかも物凄く気位が高い。

 馴染みでも気に入らなければ袖にする。


 まあ本当は違うけどね。


 唯単に人との会話が苦手な人達なんだ。

 しかも小心者だし~~。


 そんな可愛い子の入浴シーンを見られる。


 此の提案に抗えまい。

 男ならばね。


「「「「「「その話詳しく聞かせてもらおうか」」」」」」


 僕の言葉に六人は振り返る。

 六人は生唾を飲んだ。

 

 チョロイ。(ニヤリ)


 

 



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