第百一話 春画と薄い本
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だけどさあ~~此処で冷静になってもらっては困るんだよ~~。
だから此処から一気に畳み掛ける。
「ここに取り出したるは遥か彼方東方の神秘の国ジパング特製春画なり~~」
僕は持っていたバックから取り出した数枚の絵を取りだす。
その絵はかなり卑猥な女性の絵が描いてあった。
無論此れは本当の春画などではない。
元はサキ姉さんが薄い本の為にスケッチした絵だ。
モデルは色町の住人。
年をとり過ぎて客が付かなくなった娼婦だ。
絵だから実際の年齢よりサバを読んでるのは気のせいである。
元々は絵練習用なので年齢は関係ないんだが……。
まあ娼婦は裸に為るのに躊躇いのない人達だ。
だから娼婦は絵のモチーフに最適だ。
本人達も数時間同じ姿勢でいるだけでお金を貰えるから喜んでたし良しとしよう。
それらを数枚原画にして春画とし、多く複製した物が此れだ。
まあ早い話が偽物の春画と思って欲しい。
というか前世のエロい写真の代わりですね。
「そして此れが現在王都の男性達の間で流行ってるエロ本……通称薄い本なりっ!」
続いて僕が取り出したのは薄い本。
但し男性専用の本。
此処は重要です。
本来の薄い本は僕の精神を削るからね~~。
傍目で見れば僕の眼が虚ろになっているだろうな。
その薄い本の中身は男性専用のエロ漫画と官能小説の二種類。
二種類にしたのは理由がある。
此の世界では識字率が低いからだ。
それが当たり前なのだ此の世界は。
文字が読めない人用に僕は春画を作りました。
この世界では識字率が低いからね~~。
僕は溜息を付く。
ククル村と商会の従業員は別ですが。
何でかというと理由がある。
サキ姉さんの薄い本の布教のお蔭だ。
いけない。
遠い目になっていた。
皆薄い本を見ると異常な速度で字を覚えるんだよ。
思い出したら頭痛がしてきた。
おかしいよね。
普通は憶えるのに、もっと時間が掛かるよね。
何で皆は一週間で文字を覚えるのさ。
何で次の二週間目で絵が画けてるのさ。
何で三週間目で薄い本をかけるのさ。
何で四週間目に布教してるのさ。
うん。
理解できない。
僕は脳内で現実逃避していた。
話が逸れた。
エロ漫画と春画。
エロ漫画は客の好みに合わせてサキ姉さんが描いたものだ。
男性向けを。(此処重要)
「春画は一枚小銀貨一枚。そして薄い本は一冊小金貨一枚ですううう!」
僕は芝居ががった口調で話す。
首を振りながら歌舞伎俳優の如くポーズをとりながら。
「「「「「「……」」」」」」
目が点になる六人の男達。
あ……あれ?
「どうです?」
うん。
唖然としてるな~~。
思考が追いついてないみたいだ。
ま……まあ~~わざとやったんだけどね。
ホントウダヨ。
さて更に畳み掛けるか。
「さあ旦那方手にとって見てください」
数枚の春画と薄い本を見せる。
因みにその絵は、かなりリアルです。
「おおおおおおおおっ!」
「すげええええええっ!」
「可愛いなあ~~」
「ひゅう~~♪」
「うわ~~欲しいな」
「う~~ん」
中々の好評だ。
だが誰一人買うとは言わない。
当たり前だ。
高すぎるからだ。
予想はしてました。
春画兎も角。
薄い本は普通の本に比べ安い。
だがその用途は微妙。
むしろ普通の生活では役に立たない。
ごく一部の需要を除き。
其処を僕は狙ってます。
だから更にもう一息言う。
「――と言いたい所だが今回限りのサービスッ!」
僕の言葉に興味津々の六人。
「二割引で提供しますっ!」
「「「「「「おおおっ!」」」」」」
僕は両手を広げピースサインをする。
二割引の意味を込めて。
因みにこの二割引は本来売るつもりだった正当な値段です。
無論高く買ってくれたら、尚良かったけど。
「「「「「「買ったああああああああっ!」」」」」」
よ~~し引っ掛かった。
乗ってきたね~~。
はっはっは~~♪
楽しいな~~。
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