ひとりぼっちのもぐらくん
もぐらくん ひとりぼっちのもぐらくん
あきには みんなで かけっこして おうたをうたって
おいしいくだものや きのみを いっぱいたべてたのに
さむくなって ゆきがふると
みんな いなくなっちゃった
「みんな どこへいっちゃったの?」
よんでも よんでも だれも こない
だれも へんじを してくれない
くまくんも しまりすさんも
みんな みんな いなくなっちゃった
「ぼくのこと きらいに なっちゃったのかな。」
いつも みんなで あそんでいた ひろばで
まいにち まいにち もぐらくんは まっている
けれど だれも こない
さびしくて さびしくて たまらない もぐらくん
いつしか なみだが でてきて
ひとりで まっているのも つかれちゃった
だから もぐらくんは たびにでた
つちに もぐり ずっと ずっと ほっていく
よこに むかって ずっと ほっていく
すると なにかに ぶつかった
おおきくて けむくじゃらな くろいもの
「あっ くまくんだ!」
おおきな あなのなかで くまくんは ねむっていた
よくみると しまりすさんも みんな ねむっていた
「なんだ みんな ここに いたんだね。」
ねむっている みんなに こえをかける もぐらくん
だれも へんじは してくれなかったけど
なみだは でなかった
だって みんな もぐらくんを きらいになって
どこかへ いったわけではなかったから
もぐらくんも まるまり みんなと まつ
あたたかい たいようが かおをだし
ゆきがとけて みんなが おきるときを