第一話 狼、助けられる
修行を始めてから4年の月日が流れた。
『リアにメルよ、その様子だと倒したのだな』
「何とかね…」
「強かったー」
『オークの集団の討伐成功、冒険者になっても良いぞ。それと同時に専用武器をやろう』
最終課題、オークの集団のソロ討伐を最終課題として出した。
4年前の2人のステータスがこれ
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【名前】リア (12)
【レベル】6
【種族】黒狼族[獣人]
【生命力】150
【魔力核】200
【スキル】《魔力感知[1]》《魔力操作[1]》
【称号】なし
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【名前】メル (10)
【レベル】3
【種族】黒狼族[獣人]
【生命力】120
【魔力核】100
【スキル】《気配感知[1]》
【称号】なし
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4年たった今
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【名前】リア (16)
【レベル】39
【種族】黒狼族[獣人]
【生命力】840/840
【魔力核】1070/1070
【スキル】《魔力察知》《魔力操作[11]》《短剣術[6]》《短剣技[5]》《弓術[10]》《弓技[7]》《付与強化》《薬品生成[13]》《気配隠蔽[6]》《気配察知》《魔力隠蔽[8]》《身体強化[8]》《料理[13]》《瘴気無効化[常時]》
<魔法>
風魔法[上級] 水魔法[中級] 火魔法[下級] 土魔法[中級]
【称号】なし
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【名前】メル (14)
【レベル】38
【種族】黒狼族[獣人]
【生命力】980/980
【魔力核】470/470
【スキル】《気配察知》《挑発》《魔力操作[4]》《剣術[12]》《反転》《双剣術[15]》《身体強化[15]》《闘気転換》《拳術[6]》《闘気[EX]》《瘴気無効化[常時]》
<魔法>
風魔法[下級] 火魔法[上級] 土魔法[中級] 無魔法[上級]
{闘気}
六色闘気
【称号】なし
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4年でここまで強くなるんだ!
「メルは冒険者になる!」
「私もなりたい」
『ここから一番近い街は確かメビフィロだったか?』
「紅月、それは水ノ国の西にある要塞都市の名前だったはず」
「メルは知らない」
『む?まさか1年もいて気づかなかったのか?』
「何を?」
『ここは水ノ国の西の要塞を越えたさらに西にある魔地であるぞ?』
「え?」
=====
魔地とは、瘴気に包まれて痩せ細った地域のこと
=====
「そうなの!?」
『うむ、まあ問題なかろう。街にはいる時に我は普通の狼と同じ大きさになっておこう。』
「助かるけど、私たちは獣王国にいたはずなのになんで水ノ国の西の魔地にいるの?」
『う、うむ。それは前にダンジョンに行った時に転移陣にかかった時に来てしまったのだ』
「え、あの時の?」
「メルの武器はまだ?」
『後でにしよう。さてメルの武器はこれだ』
「うわぁぁ!今まで使ってたのと同じ大きさなのに軽ーい!」
『喜んでくれて嬉しいが、振り回すな。危ない』
「はーい」
『さて次はリアの武器はこれだ』
「これは、弓と短剣?」
『見た目こそシンプルだが、性能は保証できる。』
「じゃあ、街に向かうまでに前世のこと詳しく教えて。前世の種族くらいしか教えてくれなかったから。もっと教えてくれてもいいでしょ?お願い!」
『そうだな。オーガによって我は死んで気がつくと我は魔銀狼になっていたのだ。』
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『ここはどこだ?主......』
意識がはっきりしたが上手く動けない。
我は一体、、、、、、
『確かこうだったか?ステータスオープン』
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【名前】なし
【レベル】4
【種族】魔銀狼〔幼体〕
【生命力】40/55
【魔力核】23/70
【スキル】《鑑定[B]》《小回復》
【称号】輪廻から外れた転生者
{詳細情報}
【状態】軽傷
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なんだこれは。ま、魔銀狼だと?確か主の持っていた本に書いてあったな。魔物の仲間だが危害を与えなければ襲わない大人しい魔物だったか?
『鑑定』
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輪廻から外れた転生者:本来、記憶が消されるはずが消えずに輪廻から外れたものに与えられる称号
〔効果〕経験値取得量倍増
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これは使える。これがあれば主の元に行けるはず。強くなる。強く、もっと強くなって、主を守る。
怪我をしているからまずは治すか。確か《小回復》が使えるそうだな。
『《小回復》』
しかし、どうするか。魔銀狼は魔物の部類だ。
街に行ったら、我が殺されてしまう。まあそこは後で何とかすれば良いだろう
うっ、なんだ?痛い、しまった!これは魔力不足だ
魔力が無くなりかけると頭が痛くなると言っていたな。ま、ずい、、、意識が、、誰かいる、、、、の、、、、、、に、、、、、、、
ザッザッザッ
[告。猫神バステトにより魔物から頂へ上る者へと大進化します。また魔力核の限界値が上昇しました。《小回復》が《回復》に進化しました。さらに猫神の加護が付与されました。神の加護を直接与えられた為レベルが20上がり、常時発動スキル《目指す者》手に入れました。]
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うっ、ここは一体、、、、、
「おう、起きたか。犬っころ」
「グルルルゥゥゥゥゥ」
誰だこいつは、見た感じ、人間の男か。体格がよくて大柄なやつだ。それに今の我では勝てない!
「そんな唸るなって、つっても言葉が通じるわけじゃないか…」
『こやつ、我を襲う訳では無いのか。警戒はしておくが今のところは敵対しないでも良いか』
「唸らなくなったな。犬っころ、お前さん俺の言葉がわかるのか?もし理解してるなら1回だけ吠えてくれ」
「ワン」
「まじかよ。こりゃユニークモンスターか。ここは俺ん家だ。つってもなぁ、どうすっかねぇ」
『我の声は聞こえないのか。話せれば楽なのだがな』
「あっ!飯がねぇ。しまったな、街に行って買って来る時間は無さそうだから街に行ってくって宿で寝るか。でもこの犬っころはどうすっかな」
[告。自己発動スキル《念話[C]》を習得しました。]
『む!これはなんだ?ステータスボードと同じものだが少し違うようだ。これなら』
「どうすっかねぇ」
『{行く}』
*以後念話発動時は『』の中に{}を入れます
「おっ!お前さん念話が使えるのか」
『{使える}』
「じゃあとりあえず仮契約をするか。仮契約は知ってるか?」
『{知らない}』
「そうか。テイムには本契約と仮契約ってのがある。本契約は相手、つまり魔物とかと意思疎通した上で許可を貰えてるならできるがそうでない時は無理だ。そして仮契約はそこまで厳しくない。仮契約はこれあげるからこれしてくれみたいな感じだね。で、今からするのは仮契約。仮契約の契約解除は本契約と違って簡単だからね」
『{問題なし}』
「じゃあいくよ。《仮契約》」
『これは、契約者の位置がなんとなくだがわかる』
それに先程のお知らせは前にも来ていたのか。
ろぐ?よくわからんがお知らせを保存しているのか、すごいな。
ログ確認中・・・・・・
『なんだこれは!プレイヤー?とやらになったらしいが、、、、、、。それに猫神様の加護をなぜ我が持っているのだ。よくわからん』
「おっし。行くぞ犬っころ。っと思ったけど名前も言ってなかったな。俺は〔ペイル・グラダル〕。
冒険者ギルド所属で使う武器は大剣で攻撃特化のスキルばっかだが一応タンクもできる。お前さんの名前は?」
『{今は無い}』
「前はなんて呼ばれてたんだ?」
『{カズ}』
「じゃあとりあえずカズって呼ばせてもらおう。」
『こやつは聞かないのか?安易に探らずにいるのは我のためか......』
[告。スキル《念話》のスキルランクが上がりました]
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街に入ることが出来た。ペイルは余程信用されているのだろう。多少聞かれただけでほぼ顔パスだ。
冒険者と言っていたがランクがつけられていたはずだったよな。ランクはどれくらいなんだ?
『{ペイル、冒険者言っていたがランクがあったはずだ}』
「Aだ」
ふむ。Aランクか。今気づいたがランクを聞いてもランク自体知らないから意味が無いでは無いか
そうこうしてしているうちに〔食事処 すみれ〕というところに着いた。とても美味しそうな匂いがする
「女将さん。この子も一緒でいいか?」
「もちろんです。吠えずに静かで誇りを感じる狼ですね」
「嬉しそうだな」
『{我は主たちと主の両親以外には嫌われていたので褒め慣れてないのだ}』
「じゃあ女将さん、いつもの2つ頼む」
「そっちの狼は平気?」
「ワン!」
飯が来た!とてもいい香りだ。
「カズ、ここの飯はな、王国の南にある大都市を本部としている人気の大商会『明け星』ってとこの直営店だから品質よし、味よし、お値段よしなんだ」
『{ではこの料理はなんというのだ}』
「普段頼んでるのは、牛丼ってやつだな」
『{なるほど、牛肉を使ってるのか。とても美味い。こんなものは初めて食べたぞ}』
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「さて宿に行くか。カズはどうする?」
『{我は少し街の外に行く。気になる事があるからな}』
「わかった。ならこれをつけてくれ。これは従魔証って言ってな、俺のは特別製で作って貰ったから顔パスで行けるぞ」
『{うむ、助かる。では行ってきます}』
「おう、行ってらっしゃい」
門をぬけ、その先にある魔物が住む森に向かっているのだが...
『まさか本当に顔パスで済むとはな。余程の有名人なのか』
さて、この身体でどこまでできるか、、、