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非モテ女子シリーズ

夏雨(ナツサメ)の攻撃~非モテ女子、迷信と戦う~

作者: まきお

『雨女』


 その昔――何故か自らを妖怪だと謳い、マウントをとる(主に)女性が、数多く存在した。


「ゲリラ豪雨」や「線状降水帯」等の言葉がまだまだ身近でない時代、急な雨や雷の存在に人々は『特別感(神秘的要素)』を少なからず抱いていたのだと思う。


 

 天気が悪い今週末、今回は『雨女』の疑いをかけられた、非モテ女子(作者)『悲惨な夏の思い出(恋愛編)』を、過去に遡って書いてみる事にした。


 ではいってみよう。




 始めに言っておくが、私は『雨女』ではない。

 当然自分からそれを発信した覚えもないし、そもそもその存在を信じていない。


 しかしだっ!


 気づけば20歳前後の友人(女子)達が、どんなに天気予報が「晴れ」だと伝えても、皆私と遊ぶ際、折り畳み傘を持参する事態になっていた。


 理由は、想像し得ないほどに肥大をした噂話。


 ある晴れた夏の日に、友人とプールへ行く――結果、雷雨に見舞われた。


 それだけの事なのに……。 


 まあ確かに流れるプール1周目で、晴天から突如激しさMAXの雷雨が発生し、プールが急遽閉園になったが、どう考えても私の仕業(しわざ)ではない。


 ただ『雷雨プール』以前に行った旅行先で『豪雨=観光0』の悔しさも残っていたのだろう。

 疑惑の目は、数々の豪雨イベントに皆勤参加をしていた私へ、がっつり向けられた。


 しまいには大切な用事を予定する友人から、電話やメールで私の外出確認をするのが恒例にまでなっている。


「つか、たまたまでしょ!?」


 どこまでも認めない私に対し、敵(豪雨)はその牙で容赦のない攻撃を開始した――。




~攻撃エピソード、その1~


 ある年の夏、女子4名で『海』旅行を計画――。


 私は新たな殿方との出会いを夢見て、すこぶる気合が入っていた。

 曖昧だか、この時は彼氏なしor浮気をされてフラれる寸前だったと記憶している。


 因みに私以外の友人3名は、特に異性との出会いを求めてはいない。お世辞抜きに皆美人で、私のように異性不足で困っている人生とは無縁だ。


 一方、恋愛に惨敗しまくりでヤケを起こしていた私は、なんなら彼女達を餌に、寄ってくる殿方を捕獲しようとまで目論んでいた。


 小さめのビキニを買い、ウエストを絞り、板胸の改造に(いそ)しむ日々……。

 マッサージやサプリメントはもちろん、アホ丸出しだか「より大きさ」を求めて、吸引器まで試した。


 そうして迎えた決戦当日(旅行の出発日)。

 自身を磨き上げた私は、いよいよ車へ乗り込む。

 しかし背後には、大型台風が迫っていた――。



 周囲の反対を押しきり旅立つ4人。台風に抗うその姿は、正に無知で怖いもの知らずの若者といった感じだ。


 

 目的地に到着後、すぐさま私達は戦場(ビーチ)へ向かう。


 ついに……お披露目の時が来た!

「ワクワク、ドキドキ」で砂浜に立つ、ビキニ女子。


「……」


 誰もいない――そりゃそうだ。

 少し脳ミソを使えば、その理由は明白。

 

 ライフセーバーだけのビーチで、私は戦意を失った。


「ダアァァァーッッ!」 


 悔しさと若さのあまり、奇声をあげて私は走る。

 友人の制止も聞かずに、まだギリで遊泳可能な荒れる海へ入り、わずか数歩で呆気なく波に呑まれた。


「まきおっっ!」


 友人の叫び声が、遠くで聞こえる――。

 

 その声に反応した私は必死にもがいて、どうにか海面に上半身を出した。


「まき……!? むねっっ!」


 再び叫ぶ友人。

 言われるがままに自分の胸を見た私は、驚愕した。


 水着がない……。


 正確には波によりビキニは首もとへ追いやられ、私は上半身をさらけ出していた。


 これまでの努力虚しく、ストッパー(胸)は機能していない。

 豊満なバストがあれば、おそらく留まっていた筈のビキニ……板胸では、到底不可能だった。


 こうして翌朝上陸した台風により『殿方補完計画』は、ただの『まな板、露出旅行』として失敗に終わった。


 私は今回の敗北で、大いに反省をする。


「先の先の先まで()()を想定し、これからは行動しよう……」


 そう誓った――。



 では次っっ!


~攻撃その2~……と書きたいところだが、自分の過去に胃もたれがしてきたので「攻撃エピソード、その2」は、また次回の短編(今日、明日か?)にでも書こうと思う。


 とりあえずエヒゾード1で主張したいのは、これはただの()()であり『雨女』など一切関係がないという事だ――。

今回も読んで頂きありがとうございます。

さらに胃もたれが酷くなりそうな「エピソードその2(豪雨との最終決戦)」は、近々に書きたいと思います。


長編小説も2作品投稿しています!

現代社会を皮肉る目的で書いているので異世界には転生しませんが、お時間があれば是非読んでみて下さい!


『わがまま戦隊、棚上げレンジャー』【完結】

『魂再生機構』【完結】


只今、初めての長編異世界恋愛も執筆中です!

絶賛苦戦中ですが、年内には投稿を開始したいと思います。


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― 新着の感想 ―
[良い点]  はじめまして。  シリーズ、拝読しました。  面白かったです!  エピソード2も楽しみにしております(o’∀`)♪
[良い点] またまた笑わせていただきました( *´艸`) その2も楽しみにしております。 [一言] 私事のお話で申し訳ないのですが、創作のネタとして女性の胸の勉強を前からしています。 そして今回のま…
[良い点] その2よろしくです。
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