女子になる。
7月13日19時35分に、書き忘れたことがあったので、書き直しました。
7月16日2時25分に書き直しました。
私は、パンツのなかの突起物と玉に違和感を感じていた。
手術で、男子から女子になるには、準備、海外での手術。
えらい金がかかる。
格安で手術してくれる闇の医師の噂を聞いて、問診だけでも受けてみようと思った。
そこは、住宅街。
まさかこんなところで、闇の医師が開業とは思えないはずだ。
広い玄関のような待合室。
看護婦「どうしました?」
「女子に、女の子になりたいんです」
看護婦「お待ちください」
看護婦から、右の扉の部屋に入るように言われる。
そこは、なんの変哲もない診察室だった。
でも、そこにいたのは、特撮ものの悪の幹部のような髪を長く伸ばした見るからに怪しいオヤジだった。
しかも、白衣についた名札には、「V・フランケン・シュタイン」と印字してあった。
インチキ臭い。
それでも、自分が女子でない事への不満を愚痴り半分で訴えた。
インチキ臭い医師は、笑うことなく、カルテに書き込んでいた。
ほんの少しだけ好感を持てた。
フランケン・シュタイン「不粋で悪いが、金の話をさせてもらう」
フランケン・シュタイン「美少女になるには、…。」
「そんな大金、一生働いても無理です」
これで諦めがついた。
フランケン・シュタイン「下半身の女性化だけなら、手術代、入院費込みで…」
「それだけでいいんですか?」
フランケン・シュタイン「手術前に、正式に見積書をきるから、それ以上の料金は、請求しない」
バイトでためた預金で足りる。
そして、具体的なかたちの打ち合わせになった。
フランケン・シュタイン「膣は必要かな?」
「男のナニを入れる穴のことですか?」
フランケン・シュタイン「そうだ」
「高くなるんですか?」
フランケン・シュタイン「同じだ」
少し迷いがあったが、ないのも変だと思って、作ってもらうことにした。
インチキ臭い医師のところをあとにして、同居している両親に、すべてをごまかさず正直に話した。
親父は憮然。
お母んは、えらい怒った。
でも、情けない話し、俺は要らない子供だったので、反対は、しなかった。
俺は、男ばかりの七人兄弟の長男。
すぐ下の弟は、一流大学をいい成績で卒業して、社会人。
その下の弟は、高校三年…。
そして手術。
真っ裸にされて、手術台へ。
看護婦「数を数えてください」
「…6 7 8 9………。」
ほとんどすぐに目が覚め、病室のベッドに寝かされていた。
何がなんだかわからないまま…。
扉が開いた。
看護婦「目が覚めました?」
看護婦は、浴衣のようなものを手際よく脱がすと、オムツを外した。
一部輩が、「下の口」と揶揄する女の○○○があった。
病室には、大きな鏡があった。
一点を除いてなにも変わっていない。
看護婦に見られている。
思わず女になった一点を押さえた。
恥ずかしいていうのが微妙に違っている。
やってしまった感一杯な異形の身体が、カッコ悪いと思ったのだ。
看護婦「退院の為の準備しますね」
パンツも含めて、すべて男物の衣類を着て、バッグの中からスマホを取り出した。
電源を入れる。
予定の入院期間の3ヶ月が過ぎていた。
「家族は?」
看護婦「3ヶ月間、誰もきてませんよ。」
要らない子…。
見覚えのない、かわいらしい手帳があった。
入院中の簡単な記録のようだ。
「ショチョウ?」
看護婦「書いてある通り初潮です。膣を作ることを希望されたので、生理がくるようにしました」
インチキ臭い医師。
藪なのか? 腕がいいのか?
看護婦「あとこれをなるたけ早く開けてください。なんなら今…。」
「開けると煙が出て男に戻るとか?」
看護婦「『それだけ』は、ありません」
ここに居続ける理由はないので、箱をバッグにねじ込んだ。
看護婦「病院は、婦人科含めて、他へ行っても問題ないですよ。うちにきてもいいですけど。お大事に」
うちに帰ると、お母んにだけは、生理のある女の身体になったことを話した。
外見をらしくするだけと思っていたら、生理まで、想定外のことで混乱しているようだった。
生まれたときから女子だったお母んにとっては、ありえないことだらけだった。
本末転倒だが、とりあえず、男のふりをしてバイトすることにした。
バイトの無い日。
値段が比較的安いスクール水着を買いにいく。
セパレートは、今までと代わり映えがしないので、ワンピースにした。
プールにいく。
思わず男のロッカーに入ってしまった。
更に、なぜか持ってきた男子だったときの水着を着てプールに出てしまった。
女のスタッフが、「貴女、女のひとですよね? いくら胸に膨らみがないからって、上半身裸はだめです! しかも、男性のロッカー使ってますね?」
しっかり女のかたちが浮き出ていた。
女だからか、厳重注意ですんだ。
女性のロッカーで待つように言われ、女のスタッフが、私の荷物を持ってきた。
女性のロッカーの鍵も渡された。
女子の水着なら泳いでいいということか。
おかげで、女子のスク水を着る決心がついた。
更に難題が。
「局部のところに、蓋がされてない?」
ローライズのパンツと、短すぎるスカートと言ったらわかりいいか?
地味で堅牢に見えるスク水が、以外に脆弱なものと知った。
男子の水着を脱いで、ついに女子のスク水に両足を通した。
タオルで身体を丁寧に拭いたつもりだったが、それでも、スムーズにはいかなかった。
なんとか、肩紐に両腕をとうした。
ほどよい締め付け感が心地いい。
本当は、いけないが、誰もいないので、スク水初着用記念で、鏡の前でスマホでカシャ。
プールで泳いでいると、今の流行と思われるセパレートのかわいい水着を着た女子が、目の前に。
こんだけ、かわいければスク水も似合うな。
いや、贅沢はいってはいけない。
泳ぎ疲れたので、女性のロッカーへ。
そこへ、さっきプールで見かけた女子がやってきた。
嫌な顔をした。
もう男には戻れない。女としては違和感だらけ。どっち付かずか。
不自然だが、彼女の方を向いてスク水を脱いで見せた。
女だったことを納得したようだ。
彼女は、自分のロッカーを開けると、セパレートの、かわいい水着のパンツから先に脱いだ。
友達の女子が声かけてきたのに振り返った。
同じ持ち物となったものがあった。
ほんの少しだけ寂しくなった。
でも、男であることを捨てる前だったとしても、相手にされないか。
そっちのほうが寂しかった。
続く
全年齢にしたので、男にやられる事はないです。
多分。
なぜ六人の弟なのか、団子三兄弟にはしたくないのと、妹は、めんどくさいから。
看護婦という記載は、一応女(^ω^)ということを強調するためです。
セパレートのスク水が出てくるので21世紀です。
女体化のお約束をやってしまった。
リアルに手術受けたとしたら、初めて女子のロッカーに入るのは、抵抗を感じるところ、それを書きたかったんで、女子の着替え覗きやってしまいました。
うまいひとなら、ほんものの女子に思いやりのある表現できるんでしょうが。
なにそれなこと、あの魔の白い制服に繋がる物語でもあります。
俺個人としては、悪いことが起きるかもしれません。
魔の白い制服のエピソード自体は封印ですが。