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とある世界に神々が住む神界があった。
神々は不自由がない暮らしに飽き飽きしていたがやることがなく一日一日をただただ過ごしていた。
そんな日々の中でとある二柱の強い力をもった神が話し合った。
このままではいけない、こんな生活がはたして生きていると言えるのだろうか。
そこで一柱の神が皆の生きる目標をつくり、もう一柱がほかの神を導こうと決め、それぞれが神力をそそぎこみ生きがいをつくろうとした。
しかし生きる目標とはなにをしたらいいのかわからなかった。たいていのことは皆できてしまうので、そんな皆でも行うのが難しく尚且つやりがいがあることとなるとどうしても思いつかなかった。
考えた末思いついたのが世界の創造だった。
世界はほぼ無限にありすべてを管理させようとおもうといくら神とて不可能であることがわかり、世界の創造に着手した。
幾億の失敗を繰り返しようやく生命が誕生した瞬間、彼は感動し同時にこの命たちに愛情をもった。幸せに生きてほしいと願い幸せや幸福などの+(プラス)のリソースを世界に大量に注ぎ込んだが命たちは滅亡してしまった。なにをやってもうまくいく生き方はやがて停滞を生み緩やかに滅亡へとむかったのだった。彼は悲しみ5000年ほどふさぎ込んだが今度は心を鬼にして次に作り出した命たちに試練として不幸や悲しみなどの-(マイナス)のリソースを世界に注ぎ込みバランスをとりながらまた膨大な数の失敗を繰り返した結果とうとう創造世界第一号が出来上がった。
二柱の神は手をとり喜び合いこの世界を『原初の世界』と名付け神々へ発表した。すると神々は興味をもち、次々とこの世界を元にして世界創造を行いいつしかこれが神々の仕事となっていった。
そして発案者である神は創造神主長という地位につき、もう一柱の神は王となり神界は活気に満ち溢れていった。