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僕の30年  作者:
2/5

2話 小学1,2年生(仮)

 僕は小学生1年生になった。


親が離婚して僕は母と2人の暮らしになってしまった。


小学生1年生にして僕は、なぜ離婚したのかがわかっていた気がする。


父の借金が膨れあがり離婚と言うよりも父は逃げるために母と話合い離婚したのだと思う。

親の仲はよかったと思う。


僕は少し寂しかった。父はよく色々連れて行ってくれてたし、なにより母がパートで家にいない間、父がいてたから楽しかったのだと思う。


父とは1ヵ月に一回位は会っていた。


この頃から物心がつきはじめ色々なことを思うようになっていた。



まだ少し肌寒い5月頃だった。


僕が小学校から帰ると誰もいない。


この頃から僕は鍵を持たされた。いわゆるカギッ子だった。


家では一人でテレビみたり家の近くをブラブラしたりして時間を潰していた。


夕方母が帰宅して夕食を作りまたパートに出掛ける。


こんな日が続いていた。


ある日ブラブラしていた僕をみた近所の小学6年生の男の子が声をかけてきました。


「たけし~」


僕は少しビックリしてしまった。


「 … 」


「なんで僕の事しってんの?」


6年生の男の子は


「前から知ってるで。遊んだこともあるから」

「竜士やで! 覚えてない?」


小学6年生の子は竜士りゅうしと言う名前でした。


僕は覚えていなかった…


僕は少し嬉しかった。


その日は竜士君とベッタンをして遊んだのを覚えている。


夕方まで遊んでいた。


遊んでいたら母が帰ってきた。


母が竜士君へ


「竜士、ありがとー。武士と遊んでくれて」


竜士君


「武士また遊ぼな!」


僕は


「うん。あそぼー」

「バイバイ」


母は


「竜士に遊んでもらっててんなー」


僕は


「なんで竜士君の事しってんの?」


母は


「武士と遊んでくれた事もあったし、近所の子やから知ってるよ」

と言いました。



夕方また母はパートに出掛け夜は一人でテレビを観たりして時間を潰していた。

でも竜士君と遊んですごく楽しかった。

僕はテレビをつけたままいつもより早く寝てしまった。

疲れて寝てしまったのだろう。


それから僕は竜士君と毎日遊んでもらいベッタン、ローラースケート(当時、光GENZIが流行っていた)等で遊び毎日が楽しかった。


ローラースケートは竜士君のお古だった。




ある日の夕方いきなり息が苦しくなり母が夕方帰宅して僕の異変に気づき病院へ連れて行った。

診察結果、喘息だった。


この日以降喘息は出ることがなかった。

今はまだ…


僕はまた竜士君と遊ぶ日々が続いた。



 僕は小学2年生になった。


竜士君は中学生になり、あまり遊ばなくなった。

毎日遊んでいたのが週に1回ほどになった。

竜士君は僕が小学2年生の始め頃に引っ越しをしてしまった。

僕はすごく寂しかった…



また僕は一人でブラブラする日々が続いた。


夏の暑い7月頃


ある日、母が


「竜士の親から連絡あったよ」

「武士に遊びにおいでって」


僕はすごく嬉しかった。


次の日曜日僕は竜士君の家にい遊びに行くことになった。

竜士君の母親が迎えにきてくれたのだ。

迎えに来てくれた時は竜士君はいなかった。


竜士君の母が


「もうすぐしたら家に着くから。竜士も、もう少ししたら帰ってくるわ」


家に到着したら竜士君はまだ帰っていなかった。


1時間ほどで竜士君は帰ってきた。


「たけし~」


と久しぶりの対面だった。

僕は嬉しかった。

僕は初めて竜士君に

「たけし~」

と呼ばれたことを思い出した。


その日僕は竜士と遊び、竜士君の家族とお寿司屋さんへ連れて行ってもらいました。

でも僕はこの頃は生ものが苦手であまり食べれなかった…

竜士君の母にイクラを食べさせられた。


「おいしいから食べ」


って言われ僕は口にした。

やっぱりおいしくなかった…

(今でもイクラは食べれません…)


その日は竜士君の家にお泊りしていきました。

次の日の朝、竜士君家族とお別れでした。

僕は泣きました。

その頃僕にとって竜士君はお兄ちゃんみたいな存在だった。


「また遊びにおいでや」


と竜士君がいいました。


僕は


「うん」


僕は家に帰りました。


この日、竜士君に会ったのが最後でした。


連絡を取ることがなかったからです。


僕も電話番号も知らないし、母は忙しく自分からは連絡もしない方だし。


でも僕にとって初めての友達だったと今でも思う。




夏も終わり秋になるころ


ある日、母が


「今から出掛けるから、服着替えて」


と僕に言いました。


どこに行くかもわからないまま僕はとりあえず服を着替え母と出掛けました。


僕が母に


「どこ行くの?」


と尋ねると


「おばーちゃんの家」


と言われ、自転車でついていった。


僕も何度か行ったことがあった。


おばーちゃんの家に着くと家の中に一人の男性がいました。


少し怖い感じの男性でした。


僕は


「誰なんだろう」


と思いました。


母は普通に話している。


僕はよくわからないので座っておばーちゃんと話していた。


母が


「お昼ご飯いこか」


と言い僕と母と男性とご飯に行きました。


男性が


「武士何歳なってん?」


と聞いてきました。


僕は


「えっ!?」


「7歳」


と答えた。


僕は


「誰なんだ?なんで名前しってんねん?」


と思いました。


母がいきなり


「武士覚えてないやろなー」


「武士のおにーちゃんやで」


って言いました。


僕は


「えっ!?」


意味があまりわかりませんでした。


その頃難しいことはわからなかったが、母はバツ2だったわけです。

僕の父の前に離婚した子供だったのです。父の血は違っていても母の血が同じなので兄になるわけです。その兄は15歳ほど上でした。

名前は浩司ひろし

驚くことに、もう一人兄がいたのです。母に聞かされました。

20歳ほど歳上の兄がいてたのです。

名前は利宏としひろ〈漢字が少し違うかもしれません〉


僕はいきなりでビックリしたのと、本当に意味がわからなかった。


でも戸籍上兄は母の前の旦那の子になっていたので苗字が違っていたのです。


この頃からもう一人の兄がたまに家に来るようになった。


僕はこの二人と少し話す程度であまり絡みはなかった。


今はまだ…


それからまたいつもの暮らしの日々が続いた。




僕が小学2年生の秋中頃


僕も外で遊べる友達ができ学校が終わると外に遊びに行くようになった。


友達の家でゲーム、ミニ四駆で遊んだりしていた。


僕は初めてゲームをした。


もちろんミニ四駆も初めて見た。


僕の家にはそんな高価な遊び道具はなかった。


すごく楽しかった。


僕は小学生2年生にして思った。


「みんないいなー」

「家は一軒家か広いマンションでいいなー」


僕は自分の家があまりにも狭く古くボロいと感じていた。


もちろん友達を家に呼ぶこともなかった。

むしろ呼びたくなかった。


ある日僕は母に思い切って言いました。


「ゲームとミニ四駆がほしい」と


母は


「ホンマにほしい?」


と聞いてきました。


僕は


「うん」


と言いました。


何日か経った頃僕を近くのタバコ屋に連れて行きました。


この頃はタバコ屋でプラモデル等がおいていました。


母は


「どれがほしいの?」


僕は


「どのミニ四駆がいいのか全然わかりませんでした。」


するとタバコ屋のおばちゃんが


「これにしたら?」

「よく売れてるで」


って言いました。


僕は


「それにする」


僕はすごく嬉しかった。

初めておもちゃを買ってもらった。


でも僕はミニ四駆が作らないとダメなものとは知らなかった。


母が


「おにーちゃんに作ってもらうから待っとき」


と言い、持っていってくれました。


何日か経ちミニ四駆は出来上がり僕のミニ四駆が戻ってきた。


すぐに家の中で走らせた。


家では狭いので家の周りの溝で走らせた。


すごく大事に使い遊んだ。


家に帰ると母が


「ゲームはおとうさんに話しとく」


と言ってくれました。


僕はとりあえずミニ四駆を手に入れたことにで満足していた。


ある日友達の家に行くとミニ四駆を走らすコースがあった。


僕は


「いいな~」


って思った。


でもさすがに母にはコースまでは買ってほしいとは言えなかった。


それにコースは僕の家では狭すぎて置けない。


友達とコースでミニ四駆を走らせた。


でも僕のミニ四駆は友達のミニ四駆には一度も勝てなかった。


僕は


「みんなのミニ四駆速いなー」


友達は


「お前のんノーマルやから遅いねん」


僕は意味が解らなかった。


友達が


「モーター変えたりタイヤ変えたりして改造したら速くなんねん」


って僕にいいました。


僕はさすがに母に改造するからお金がほしいとは言えなかった。


ある日友達と友達がよくいくミニ四駆の売っているプラモデル屋に行きみんなはミニ四駆の部品を買っていた。


もちろん僕はお金がないので買えなかった。


でもどうしてもモーターがほしかった。


僕はやってしまった。


モーターをその店から盗んでしまった。


友達には内緒で。


その夜僕は罪悪感でいっぱいだった。


そしてゲームは僕の家にくることはなかった…


多分ゲーム機は値段が高かったのだろう。


そしてその友達達と遊ぶことはなくなりミニ四駆で遊ぶこともなくなった。






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