第11話「波乱の文化祭! 対決“生徒会vs幕府軍”ステージバトル」
2作目でござる。毎日エピソード更新する所存。
文化祭――それは、令和の学園における“天下分け目の合戦”である。
今年のテーマは「創造と革命」。
各クラス・団体が趣向を凝らす中、二つの巨大勢力が火花を散らしていた。
生徒会陣営:第三体育館メインステージ
出し物:「歴史劇《維新》〜近代国家成立の軌跡〜」
→シリアスな感動ストーリー、構成・演出・照明完璧。さすがの完成度。
幕府軍陣営:中庭特設ステージ(自作)
出し物:「戦国☆ミュージカル《覇道☆大爆走》」
→田所将宗作詞、藤宮柚葉作画、風魔一雅振付の“魂の合同創作”。
→ステージは段ボールと布団、衣装はメルカリと家の押し入れ。
文化祭前日、両陣営は文化委員会に詰め寄っていた。
生徒会長・氷川清志「なぜ幕府軍に“中庭ステージ使用許可”を出した?」
文化委員長(疲弊)「アンケートで人気一位だったんです……“覇道☆大爆走”……」
氷川「誰だ、投票操作したのは」
藤宮(目そらし)「さぁ……ね?」
そして当日――
ステージ上、赤いマントをなびかせ、田所将宗が堂々と立つ。
「民よ、見よ――これが令和幕府の“政”だ!」
太鼓の音。エレキ三味線。舞い上がるスモーク(ドライアイス)。
風魔、天翔るようなバク宙(未遂)。
藤宮、筆の舞で“推しカプ”をライブペイント。
観客、謎の熱狂。
「将軍カッコよすぎ!」
「風魔が空中で“政宗×幸村”を叫んだぞ!?」
「なんか涙出てきた……何これ……尊い……」
その後、生徒会のステージが始まる。
完璧な演技、美しい照明、静謐な感動。
――が、終演後のざわつく空気に氷川清志は気づいた。
「……負けた? この俺たちが?」
彼の手には、来場者投票結果。
「優勝:幕府軍『覇道☆大爆走』、得票数237票」
清志「……田所。お前、本気で天下取る気だな?」
田所「うむ。“文化の覇者”こそ、次なる治世の鍵ぞ」
その夜、SNSは大荒れだった。
「覇道☆大爆走」トレンド1位
“将軍と副将の政略婚(※演出)”に爆発的カップリング論争発生
校内掲示板に匿名ポスト「幕府に入りたい」続出