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kurokuro 短編小説集

電車

作者: kurokuro

ガタンゴトン、ガタンゴトン。揺れている。家族だ。こどもが三人、父親と。電車の運転手を覗いている。あっ別の家族の子もまじった。二駅通過すると、出ていった。扉が開けば外の風が入ってくる。少し、少しだけ、寒い。少し、体を縮ませ、体温を保とうとする。あまり、効果はない。切符を右手に握りながら、発車するのを待つ。顔をあげると、人が減っていた。まだ、まだ、自分が降りる駅ではない。停まってから、家族が出てから、5分ぐらいはたったかな? そんな気がした。どうやら、運転手が出ていたみたいだ。カチャカチャと音をたてながら、走ってくる。ガタッと音をたて、走り出す。目的地は、まだ、遠い。今思ったことだが、電車の窓から、外を見ると、一風変わった風景が見れる。この風景は、好きだ。ゆったりと、進みながら、それでも、確実に目的地へと進んでいく。また停まる。今回は早い。どうやら、誰も出なかったみたいだ。皆が下を向きながら、指を動かす。自分をそのうちの一人だ。鼻を啜る者も居れば、目を閉じる者も居る。停まる。十人ぐらいは降りた。また減る。少し、寂しいぐらいだ。目的地には、着かない。ガタガタと音をたてながら、走る。一面畑の場所を過ぎ、駅に着く。もうじき、着く。そろそろ、別れの時間だ。乗っているものには、皆目的地がある。勿論自分にも、ある。ところで、あなたの目的地は、なんだい?

初の一人電車の時に思ったこと。

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― 新着の感想 ―
[良い点] こんにちは。タケノコですm(_ _)m。 本作を拝読しました。 ラストの一文が秀逸です。心に響きました。 流麗なセンテンスも勉強させていただきました。 楽しい時間をくださりありがと…
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