第22話 映画を観よう
YouTubeで○ロゲ実況を見ると、18禁のシーンをカットしてくれるので、ストーリーを楽しみたい場合には、めちゃくちゃ便利なんですよね。まぁ、ゆ○ソフトさんには、非常に申し訳無いのですが…。作品ごとに、2、3000円は納めたいほど、感動させてもらってます。と、いうより、全年齢対象Ver.を作って欲しいです。
先程、散々着せ替え人形になっていた悠也は、簡単に購入する服を決定して、即着替えて、再び映画館へと赴いていた。
「悠也さん、大丈夫ですか?」
「あ〜、大丈夫ですよ。あの強盗に比べれば、あの男に絡まれた事なんて、どうって事は無いですから。」
先程から、申し訳無さそうに、悠也の事を心配する千穂。自身の不注意で、絡まれてしまった事を、気にしているのだろう。
「そ、そうですか?」
「はい。それに、あの男のせいで、このまま気分ぶち壊しじゃあ、何だか癪ですからね。思いっきり楽しんでやろうじゃないですか。」
悠也は、不敵な笑みを浮かべながら言う。
「ふふっ。悠也さんは、面白い人ですね。」
すると、そんな物言いに感化され、千穂も少しは元気が出てきたのか、笑顔を浮かべてくれる。
「そう。そんな感じです。何時までも沈んだ表情では、楽しい物も、楽しく無くなっちゃいますよ。」
「そ、そうですね。はい、分かりました。」
「じゃあ、何を観ましょうか?」
映画の名前と時刻が載ってる大型モニターを見ながら、悠也は聞く。
悠也としては、某日本語にすると運命という名の、三部作の最終章を見たいが、ここは千穂に譲る事にする。
「う〜ん…。リサーチをして来なかったので、迷いますね。…あ、ではあれはどうですか?」
迷いに迷った千穂は、最近流行りのイケメン俳優が主演の、在り来りな恋愛モノを指差す。
「時刻は…15時35分からですね。今は15分ですので、席が空いてるか確認しましょう。」
-ギリギリだな…。まぁ、公開からそれなりに経ってるし、あんまり人は入ってないだろう。-
2人でカウンターへと向かい、受付に話しかけ、確認を取る。
「では、どちらのお席になさいますか?」
受付が、タブレットを見せてくる。見ると、結構空いているのが分かった。
「う〜ん。…席は、隣で良い?」
悠也は千穂に問う。これが普通の友達同士なら、迷わず隣同士にするが、あんまり知らない男と、2時間も隣に居なくちゃならないというのは、彼女にとって如何なものかと、考えたのだ。
「はい、勿論です。何でそんな事を聞くんですか?」
心底不思議そうに、千穂は首を傾げる。どうやら、悠也の要らぬ気遣いだったようだ。
「いや、まぁ、何となくですよ。あ、じゃあ、こことここでお願いします。」
態々説明して、『じゃあ…』と思い直されでもしたら、悠也は色々と立ち直れなくなりそうなので、軽く流してから、受付に希望を伝える。
「はい、畏まりました。…では、チケットになります。」
「ありがとうございます。…じゃあ、何か食べ物でも買いますか。」
チケットを受け取った悠也は、カウンターから離れながら、千穂に言う。
すると、千穂はグッと拳を握りながら、キラキラとした目で勢い良く言う。
「で、では、ポップコーンを!」
「あははは。それは、あっちで頼むんですよ。」
逸ってしまった千穂に苦笑しながら、悠也は売り場を指差して教える。
「え、あ、そうなんですか…?」
悠也の指摘に、段々と顔を赤くしながら、消え入りそうな声で呟く。
「じゃ、じゃあ買いに行きましょうか。」
「はい…。」
顔を赤くした千穂を引き連れ、売り場へと向かう悠也。恥ずかしがる千穂に、どうにか注文する商品を決めさせた後、お花摘みを挟み、映画が始まる前の準備を、完了させた。
「お、入場出来るみたいです。」
「はい、分かりました。…楽しみです。」
ワクワクした様子で、千穂は悠也と共に入場口へと向かう。
傍から見ると、その2人の姿は、カップル以外の何ものでも無かった。
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『どうして!?どうしてあの子と一緒に居たの!?仕事だって、言ってたじゃない!』
『ち、違う!勘違いだ!仕事先で、たまたま会っただけなんだ!』
「「…。」」
スクリーンの中での、壮絶な言い争いを、若干引きながら見る悠也。ふと隣を見ると、千穂も微妙な表情をしている。
-ちょっと選択をミスったな…。天戸さんなら、案外知ってるかもだから、俺の見たいやつでも良かったかな?-
今更ながらに、この選択を悔いる悠也。元々、恋愛モノには、そんなに興味が無かった悠也には、ちょっと耐え難い時間であった。千穂も同様だろう。
しばらく呆然としながら、流し見する。すると、そのうち、ちょっとイチャイチャしたシーンにへと移る。
「「…。」」
男同士のノリなら、巫山戯てニヤける程度で済むが、美少女と共にこのシーンを見るのは、非常にクるものがあった。
チラリと隣の千穂に視線を向ける。
「「…!」」
すると、ちょうど千穂も視線を向けてきたのか、目が合ってしまう。
「「…。」」
そのまま、お互いの目から話せない状態に陥り、見つめ合う事になってしまった。
-え、め、目が離せない!?逸らしたいけど、何かタイミングが…。-
10秒ほど、そのままの状態が続くが、映画の方で、『パンッ』と平手打ちを放つ音に、驚いて、反射的に視線を前に戻せた悠也。
-よ、漸く目が離せた…。こ、今後は、年下の女の子と、2人きりの時は、恋愛モノの映画を観るのは、絶対に止めよう…。まぁ、そんな機会は、もう無いけど…。-
考えながら、少し沈んだ気持ちになる悠也。
そんな悠也の隣では、顔を少し赤くした千穂が、チラチラと視線を送っていたのだが、全く気付かずに、無事、2時間が経過したのだった。
前書きで、何であんな事を書いたかと言いますと、『のーぶる☆わーくす』という、『ゆずソフト』様から出ている、18禁PCゲームに、『瀬奈』という名前のメイドさんが出ている、という指摘(?)をいただきました。私も以前、瀬奈√を拝見した事があります。
しかし、拙作にも瀬奈という名のメイドを出しておりますが、偶然の一致です。恐らく…。という事を言いたかったのです。我ながら、ネーミングが不思議です。




