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転移者の異世界チート冒険記  作者: 顎ベーコン合作
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第五話 初めての依頼

ベーコンです。遅くなりましたがその分長めに作りました。お楽しみいただけると幸いです。

 ギルドを出てから程なくして、森には着いた。が、一つ問題がある。

「ちょっと...トシ...キ...歩くのはやすぎ...」

 何故だろう。いつも通り歩いていたはず。最初の洞穴からここまでの時と、速度も特に差はなかったはずなのだが。

「どうした?さっきは普通に歩けてたじゃないか。」

「いやいや...森の中だよ?足場悪いじゃない...」

 そこまでか??確かに地面はさっきの森よりややぬかるんでる気もするが、俺からしたらこの程度、雨上がりの校庭と何ら変わらない。これも元の世界とこことの違いなのか?

「あ、そうだ、ソフィア。ひとつ聞きたい。」

「どうしたの?」

 首を傾げるソフィアはやっぱり可愛い。そんなことを考えながら、ひとつ問を投げかけてみた。

「この世界って、名前とかないのか?」

 自分の語彙力のなさに呆れる。なんだ、世界の名前って。もといた世界ですら、俺もなんて名前なのかわからないのに、知ってるわけないだろ。

「えっとね。概念としてはすごく難しいものがあるのだけど、今私たちがいるここの世界のことを、インサフ・カマルクって呼ぶらしいわ。そんな名前、学者くらいしか使ってるの聞いたことないけどね。」

 半笑いでそう告げるソフィア。なるほど、人類のことをホモ・サピエンスと呼ぶのと同じ感覚か、と謎の自己解決をしたところで、ゴブリンが現れた。

「おっ、早速出たな。」

 雷撃。呟くだけで簡単に敵が倒せるのは楽しい。

「ちょっとあっさりしすぎじゃない??まあ、苦戦するよりはいいけど。」

 まあ、それもそうだが、ソフィアは中級魔道士、いくらゴブリンとはいえど、詠唱を必要とするからひとりじゃ任せきれない。

「ちょっと、なんだ?あのゴブリン、あいつだけ色が違うぞ?」

 ソフィアに聞くと、

「ああ、あれは光ゴブリンね。光属性が効きにくくて、闇属性が...」

 ほい。なんだ、雷撃でも倒せんじゃん。

「うん。何となく分かってたよ。トシキだもんね。でもね、」

 少し浮かない表情をしながら彼女は続けた。

「強い魔物には、攻撃力に関係なく完全防御、もっと凶悪なのでは回復までしてくるやつもいるから気をつけて。」

 なるほど、そんなのもいるのか。

「忠告ありがとな、ソフィア。」

 とはいえ、この依頼じゃ関係なさそうだな。雷撃ぶっぱなすか。

「ところでこの依頼ってどんだけ倒せばいいんだ?」

「忘れた?ゴブリンの討伐じゃなくて、ゴブリンの巣の攻略。こいつらはみんな巣から出てきただけよ。とりあえず巣を見つけて中のやつら全部倒せば、それで大丈夫なはず。」

 そういえばそうだったな。うっかりしてた。

「なあソフィア、ソフィアの魔法使ってるとこも見てみたいんだが。」

 純粋に興味が湧いた。ここまでソフィアは付き添いのようなものだったから。

「まあ...いいけど。すぐ近くに敵が来ないようある程度は倒してね?」

「ああ、わかってる。」

「それじゃ。水柱(アクアバール)。〇△□✕%※...」

 彼女がそう言うと、目の前にみるみると水の柱が出来ていく。青髪のソフィアらしい水属性攻撃ってとこだな。

「はああっ!」

 えっ。水の柱でゴブリン殴った。魔法の割に物理攻撃みたいな戦い方なんだな。

「ソフィア。水柱ってほんとにそんな使い方するのか?」

「そうよ。ほかの技なら、もっと魔法っぽく戦えるのだけれど。この技がなんだかんだ言って1番好きなの。」

 ソフィアを怒らせたらやばそう。気をつけよ。

「あっ、あれが巣じゃないかしら?」

 彼女の指の先にはさっきまでソフィアがオークに閉じ込められていたものよりも少し大きめな洞穴があった。

 うわあ。中にたくさんゴブリンいる。これ全部か。一掃できそうな技あるか...?

 中に進み俺はそれっぽい技を呟いた。

草斬(リーフスラッシュ)。」

 うん。やっぱり思った通りの範囲攻撃。

 たくさんの草が俺の周りを取り巻き、ゴブリンが次々俺の周りの草に切られ倒れていく。一掃出来て良かった。

 やっぱ一番下のランクの依頼は簡単だな。難しいのより細かい依頼を繰り返すのもありかな。

「...トシキってホント無茶苦茶ね。範囲攻撃は攻撃力下がるはずなのにかんったんにみんな倒しちゃって。」

 苦笑いするソフィアと共に、俺はゴブリンの巣をあとにし、ギルドへ帰っていった。

今回はソフィアの容姿について少し触れてみました。今後少しずつみんなの容姿が分かってくる予定なのでどんな見た目かな、と想像しながら、容姿について触れられた時に「あ、間違ってなかった。」だとか「こういう見た目だったのか。」っていう風に読んでもらえると嬉しいです。

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