第十話 旅立ち、到着
魔物大量発生から数日間は、ギルドの依頼を受けて過ごしていた。
ちなみにランクが2つ上がり、Dランクとなっていたのだが...そろそろほかのとこにも行ってみたいな。
「なあソフィア、そろそろほかのとこにも行ってみたいんだがなんかおすすめの街とかないか?」
「それならヘルボルナがおすすめよ」
「何がある?」
「未踏破のダンジョンがあるわよ」
なるほど、ダンジョンか。
しかも未踏破なのか。
これは行ってみたいな。
「よし、そこ行こうかな」
「おっけー、じゃあ準備しないとね」
こっち来てから初めての大移動だな。
何持ってけばいいのか全く知らないんだが。
って言うかどうやって行けばいいかな...
「そこってどんくらい離れてるんだ?」
「ここから200Kmくらいよ」
単位はキロメートルなんだな。
まあ知らない単位じゃなくてよかった。
200Kmか...
「走ってくか」
「ちょ!なんでその考えに至るの!?」
魔法で加速すればめっちゃ早くたどり着くと思うんだけどな。
魔力も問題ないし。
「魔法使えば余裕かなと」
「それはトシキだけだよ!」
そうだった、ソフィアがいるんだった。
俺基準で考えちゃダメみたいだな。
「じゃあ俺の魔法で押してく」
「どうしてそうなるの!」
最善策だろこれ。
早く着くし。
「はあ、まあそれでいいわよ」
分かってくれたみたいだ。
「それで何用意すればいいんだ?」
「普通は野営道具と食料を持っていくはずなんだけど、必要なさそうね...」
「じゃあ何も要らんのか」
何もいらないらしい。
じゃあ走るための魔法作るか。
まだ作ってなかったんかって言う突っ込み話の方向でお願いしまーす。
しばらくして、移動用の魔法が完成した。
と言っても、強力な身体強化と防風結界なのだが。
魔力効率を上げるのにちょっと時間がかかった。
この魔法を使えば時速140Kmくらいは出せるので、1時間半弱で着く計算だ。
「よし、じゃあ行くか」
「本当に今から行くのね...まあいいけど」
「じゃあ魔法掛けるぞ。脚力強化、風結界、自動疲労回復」
「おお、すごいわね!これなら早く走れそう!」
「よっしゃ、行くぞー」
そう言って俺達はヘルボルナに向かって走っていった。
俺達が村を旅立って1時間半ほど経つと、予定通りヘルボルナの壁が見えてきた。
ヘルボルナは、外から見る限りでは村よりも圧倒的に大きい。
また、門も見えるのだが、結構長い列を作って並んでいる人たちが見える。
ちなみに道中の魔物は体当たりか雷撃で倒している。
時速140Kmの体当たりの威力は馬鹿にできない。
「ここから並ぶのかぁ...」
「まあしゃーねーな」
2時間ほど待っただろうか。やっと俺達の番になった。
「身分証を見せてくれ」
門番の人にそう言われたので、俺たちはギルドカードを見せる。
「よし、通っていいぞ」
そう言われたので門をくぐって街に入っていく。
にしても腹減ったな。
今何時なんだよ。
めっちゃ走ってめっちゃ待ったから相当時間経ってるだろうな。
「まず飯行こうぜ」
「そうね」
そういって飯屋を探すのであった。
はいどうも、顎です。前話でベーコンが出した謎の女の子はどこ行った?とか思ってると思います。その子とは王都に行ったときに再会させようかなーと思ってます。