表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
129/169

129(ダイヤモンドキャット)

 俺達は情報交換をしてると、俺のウェアラブル端末に通話が来る。知らない番号だ。ピッ。


「はい、こちら明暗寺探偵事務所」

『こんばんは。飯松ファームの厩舎長で箕輪(みのわ)と言います。この度は大変ありがとうございました』

「いえいえ、おとなしい馬でしたから」

『ええー!? 脱走したのは、ミッターケースという気性の荒い馬ですよ』

「明暗寺探偵事務所にはイージーですよ」

『凄い! 明暗寺探偵事務所に褒賞金を出しますね。100万でどうでしょう?』


 正直、オイシイ話だ。一応、解決したのはうちだし、貰っておくか。しかし、なぜ厩舎から馬が脱走した? 今までに聞いたことないぞ。


「ありがとうございます。それにしても、珍しいですね。厩舎から馬が脱走するなんて」

『はい。うちから馬が脱走するのは初めてのことでして。どうやら、何者かにゲートを開けられた形跡があります』

「犯人は?」

『それが、防犯カメラの位置を把握してたのか、サーチライトで光を当てて姿をかくしてました』

「イタズラにしては手が込んでますね」

『そうですね〜。またイタズラされて脱走したら宜しくお願いします』

「分かりました」

『褒賞金は明日のうちには振り込みますので。それでは、おやすみなさい』ピッ。


 発砲にタイミングよく競走馬脱走……ディジスプの連中が俺達を試してる? まさかな。ミラが明暗寺に居ることは、バレてないはず。


 ミラはバッグを逆さにして振っている。


「何をしてるんだ?」


 ミラは幾つかの小さな石を拾い、見せてきた。


「ほら、ダイヤモンドの涙」

「大事に取っておけよ」

「弥生、ダイヤモンドの指輪欲しい?」

「それは欲しいけど……」

「明暗寺探偵事務所への依頼料はこのダイヤモンドで支払うよ」


 俺はミラの手のひらにある5粒のダイヤモンドを見る。どれも、ピンク色に濁ってるな。血の色か? 0.4カラットはあるが、価値は高くないだろう。


「一応、担保として預かっておくよ。デスクの上に置いといてくれ」

「うん」


 ミラはティッシュペーパーを敷き、その上に5粒のダイヤモンドを置く。


「今日はもう寝よう。明日の午後はハビィの餌を買いに行こう」

「午前中じゃダメなの?」

「幽霊のゆうこさんと約束しちゃってるから。俺が見張るから、安心して寝な」

「うん、おやすみ」


 2人は隣の部屋に行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ