諸人よ、吟おうではないか
2016/03/28
N3092DF
未だに自作の中で一番好きな作品。
楽しいことだってある
怒りたいことだってある
悲しいことだってある
苦しいことだってある
希望を持てるときもある
全てに絶望するときもある
美しいと 心惹かれるときもある
醜いと 拒絶するときもある
生きている限り 全てを感じずにはいられない
命ある限り 全てを忘れることなどできない
喜怒哀楽を常に持ち
多種多様な業を抱え
何も見えない闇の中
微かな光を 探し求めているのなら
諸人よ 吟おうではないか
喜びの詩を
悲しみの詩を
抱える業を
光と闇を
求めるものを
愛しきものを
心のままに
思うがままに
我々 人という生き物は
日々 何かを感じ生きている
良いこと
嫌なこと
悪いこと
他愛もないこと
ならば それらの全てを
詩という形で描こうではないか
そして それを吟おうではないか
信愛の詩すら
罵りの詩すら
呪いの詩すら
苦痛の詩すら
全てのものを 吟おうではないか
己が心の 全てを乗せて
詩は 感情そのものだ
他の何でもありはしない
そうだろう?
だから
一時の感情を すぐに消してしまわずに
吟おうではないか
残そうではないか
思う全てを
己の全てを
語らおうではないか
人は皆 感情で生きている
それを 正直に表そうではないか
自分勝手で
協調性があるようでない
そんな生物になろうではないか
それが 人というものだから
伝えることは、吟うこと。
さあ、心のままに詩を吟おうではないか。