平和な世の中に
「博士! これで簡単に強盗犯を捕まえることが出来ますね」
発明台の上にはサメの口をしたレーザー銃が置かれている。
「うむ、この銃を使えば人間の重力を無力化することが出来る。努力の賜物だな」
早速街へ出かけ、成果を試してみる事にした。
「暇ですね」
「そうじゃな」
真夏の炎天下に晒され、額から雨のような汗が出てくる。その時だった
「強盗だー」
コンビニからバックを片手に逃げる二人組。そのまま車へと乗り出した。
「博士!」
「うむ」
博士は狙いを定め、レーザー銃の引き金を引いた。それは光速の早さで車にぶつかり、
車が宙へと浮いた。
「成功だ」
車は空へとどんどん上昇していく。
「博士、どうやって止めるんですか?」
「うむ」
博士はただ空を眺めていた。




