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B→maGic  作者: At14
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第2話 (2)

 俺が小学校5年生のとき、俺はクラスメートの女子をいじめていた集団の中にいた。その集団がいじめていた女子が春原春奈であった。そのとき俺の心の中には、自分がいじめられるのは嫌だからという弱い気持ちがあった。その後、6年生になったときにはいじめはなくなっていたが、話しかけにくかった上、春原は中学生になる直前に引越しをしたため、一言謝ることさえできなかった。


 今、そう思い返すと、自分がとてつもなく小さい人間だと感じる。自分の弱い気持ちでか弱い女子をいじめた上に、一言謝ることさえしなかったのだから。

「ほんと、ごめん」

「小学校のときの話? それならもういいよ。ただし! 罰は受けてね」

「もしかして、罰ってこのまま女子として過ごすということじゃ……」

「おっ! じゃあそれで。期限は長すぎてもあれだから1週間で」

「決めてなかったの!?」

 俺はそのとき、小学校のときの話はもういいって言ったのに、何で罰を受けなきゃいけないんだと反論したかったが、いじめていたのは自分であったため言えなかった。そもそもそういう反論をしたくなる時点で、俺はまだ小さい人間なんだとも思った。


 その後、4人の女子は自己紹介してくれた。俺の近くにいる、昼休みに私に話しかけてきた女子が夏川夏菜。春原の左側にいて、人に優しそうだと思う女子が秋山明菜。個人的に一番かわいいと思う。そして、春原の右側にいて、雰囲気が少々暗い女子が冬野玲奈。

 ちなみに、俺が女子であるときの名前は佑珠希ゆずきになった。冬野さんいわく、その名前にすると、一度試練が訪れるが、その後とても仲良くなれると占いで出たとのこと。


「それにしても、あたし急に女子になったけど、他の人はあたしを男子だと思っているんじゃないの?」

 俺は、急に女子になったのだから変な目で見られるのではないかと思った。しかし、それは杞憂だったようで、

「大丈夫よ。佑珠希ちゃんが女の子になったシーンを見ていない人は、佑珠希ちゃんはもともと女の子という記憶に塗り替えられているからね。それに、1-Aの教室には、玲奈ちゃんが人を寄せ付けない結界を張ってくれてるし」


 この言葉に安心した俺は、この後重大な事件が起こるとは予想もしなかった。

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