表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お弁当温めますか? ~Happy Stories~ ショートショート集  作者: 夢宇希宇


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/41

明日のカレーライス

 とんとんとんとん

 ざくざくざくざく

 とんとんとんとん 

 ざくざくざくざく

 ぐつぐつぐつぐつ

 ぐつぐつぐつぐつ


 みんな大好きカレーライス。

 今夜のご飯はカレーライス。

 手作りしてるんだ。レトルトじゃあ寂しいから。

 私の得意なカレーライスだけど、それはあなたがカレーライスが大好きだから。

 楽しく美味しく作りましょう。

 美味しくなあれ。美味しくなあれ。

 隠し味は、内緒の愛情たっぷり。

 ゆっくりゆっくり煮込みましょう。

 ぐつぐつぐつぐつ煮込みましょう。

 ご飯も炊きたて。水はちょっぴり少な目で炊いたよ。

 ほくほく真っ白な艶々のご飯は、カレーライスと相性抜群。

 それはあなたと私みたいかな。そうだといいな。


 そろそろかな。

 カレーは出来たよ。ご飯も出来たよ。

 あとはあなたが食べてくれるだけ。

 まだかな。まだかな。

 あなたの帰りがこんなに待ち遠しいいなんて、それは毎日のことだけど、待つのもまた幸せ。

 早く、早く帰って来てね。

 私の大切なあなたのカレーライスが待っているよ。


 とんとんとん

 がちゃがちゃがちゃ


 もしかして、やっぱり、あなたが帰って来たみたい。

 とびっきりの笑顔でお迎え、準備はおっけー。


「お帰りなさい」

「ただいま」


「うふふ」

「うん…いい匂いだね」


 あなたもニコニコ。私もニコニコ。

 ただそれだけなんだけど、それが何でこんなに満たされた気持ちになるのかな。


「あのね?」

「どうした? 何? 何?」


「うふふ、今日の晩ご飯は何でしょう?」

「う~ん、難しい質問だな。こんなにいい匂いの食べ物とは何だろうね」


 わかってるのにわかってないふり。

 何か楽しいね。

 いつまでも、いつまでもこうしていたいな。


「ユウキさん、冷めないうちに召し上がれ」

「ああ、そうだな。カレーは大好きだけど、ノゾミの作ったカレーは世界一だからな」


「あ! しまった。カレーだと言ってしまった」


「うん、大正解」

「本当に美味しそうだな」


「ささ、冷めないうちに」

「そうだな。一緒に食べよう」


「そうね。一緒の食事は美味しさ100倍だから」

「じゃあ、いただきます」


「私も、いただきます」

「うん、美味い」


「美味しいね」


 ふと、ユウキさんが真剣な眼差しで私を見詰めているのに気付いたけど、どうかしたのかな。


「どうかした? 私の顔に何か付いてる?」


 ユウキさんが視線を彷徨わせて…「明日、予定を空けておいて」


「うん、それはいいけど、どうかしたの?」


「俺達さ、付き合い始めて、4年だよね。明日はその記念日だから、お祝いしようかと思ってさ。ちょっと期待してくれると嬉しい」


 何だろうと思ったけど、一緒にいられるなら、それだけで幸せだから。


「じゃあ、期待してるね」

「今から緊張して来たよ」


「え?」

「いや、何でもない。俺はノゾミといられるだけで幸せだから」


「私もよ」


 楽しく幸せな晩ご飯が、これからもずっと続きますように。

 彼と一緒なら、それだけで幸せだから。


「ノゾミ、幸せにするから」

「…うん、それは明日のことじゃなくて?」


「しまった。ちょっと気持ちが先走ってしまった」

「うふふ。明日を楽しみにしてるね」


「お、おう。期待してくれ…ると嬉しいのだが、ハードルを自分で上げ過ぎてしまった気がしないでもない」

「ううん、いいの。楽しみにしてるね。私、今のままでも幸せよ」


「それは俺もだ」


 楽しい食事が終わり、明日への期待が膨らんだ。

 うふふ、何かしらね。


 きっと…。



明日のカレーライス

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ