ロットさんとタルトさん絶望の“娯楽ラッシュ”
「――というわけで、本日はお集まりいただきありがとうございます!」
メイヤが胸を張ると、ロットさん、タルトさん、そして学術員さん数名がずらりと並んだ。
「本日の議題は、領民の“休み対策”です!」
学術員A「……休み対策?」
ロット「休むのにも対策が必要なのか……?」
タルト「ワシらの領地、どこへ向かっておるんじゃ……?」
メイヤは気にせず、黒板に「学校兼・託児所設立!!」と大書きした。
◆ 学校兼・託児所の説明
「まず!休みの日に子どもを預けられない問題を解決するために――」
メイヤは黒板を指さす。
「領地に、 学校兼託児所 を作ります!」
学術員B「学校……ですか?」
「はい!学術員さんには、読み書き計算を中心に、得意分野の基礎を教えてほしいんです!」
学術員たちは顔を見合わせ――
学術員C「読み書き計算……私でも教えられる……!」
学術員D「得意分野……薬草の基礎とかでもいいのか……?」
と次々に表情が明るくなっていく。
ロット(※心の声)
あれ?ワシらにはどんな重荷が来るんじゃ……これ……?
◆ 教材は版画で量産
「教材は、私が使ってたものを版画で量産します!」
ロット「……わ、ワシの……版画……?」
メイヤ「そう、ロットさんの版画技術!あれは領地の宝よ!」
ロット(ガーン!!心の声:版画……あれをまた量産するのか……ワシはもう逃げられんのか……?)
◆ 低学年には補助員つきでお遊び!
「低学年には補助員さんをつけて、遊びも取り入れます!」
学術員A「遊び……?」
「教育は楽しく!です!!」
ロット&タルト
『……嫌な予感しかしない』
◆ そして本丸:娯楽ラッシュ
「では、ロットさん!タルトさん!こちらを!」
メイヤは勢いよく 分厚い書類束 を二人に渡した。
ロット「…………(重い)」
タルト「…………(嫌な汗)」
「それは!今後領地に作る娯楽の完成イメージとルールです!!」
メイヤは元気いっぱいに宣言した。
「はい、内容はこちら!」
•ゴルフ
•ビリヤード
•ボウリング
•ゲートボール
•将棋
•オセロ(リバーシ)
•トランプ
•ピンボール
•積み木
•ジグソーパズル
•輪投げ
•滑り台
•ブランコ
ロット「…………(白目)」
タルト「量……量じゃ……!!」
書類をめくるたびに膨れ上がる絶望感。
「これ全部、領民の休みが楽しくなるための設備です!」
タルト「メイヤ様……ワシらの休みは……?」
「もちろん取ってください!!」
ロット「(いや、この量で休めかぁぁぁ!!)」声にならない心の叫びが執務室に木霊した。
◆ 人員増強してるから大丈夫!
「両工房には最近、職人さんがたくさん入っています!だから負担は……まあ……なんとか……なるはず!!」
ロット&タルト
『“はず”って言った……!』
◆ 最後の宣言
「以上!準備ができ次第、領民へ学校兼託児所を正式発表します!!」
学術員たち「はいっ!」
ロット&タルト(魂の抜けた声)
「……はぁ……はぁ……承知……しました……」
メイヤは満足げに頷いた。
「よしっ、これで領民のお休みも充実間違いなし!!」
――なお、この後。
ロットさんとタルトさんは工房に帰ると同時に机へ突っ伏し、弟子たちに「親方!?死んだ!?」と心配されたのは別のお話。




