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階段から転落して思い出しました!89歳まで生きた私、今度の人生は異世界で半島領の次女です  作者:


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領主様、遂に腹を括る!!

執務室に、重いため息が落ちた。


「……よし。腹を括るか」


領主はロウガから受け取った“領民募集・書類爆弾”をもう一度見つめる。


『年齢不問!家族歓迎!移住費負担!』


「……前代未聞だ。いや、前代どころか後代にもねぇ……」


だが――

メイヤの想いは、本気だ。


領主は静かに頷いた。


「やってみるか。どうせ笑われるなら、豪快に笑われてやろう」


問題にならないように、世界商品登録機構を経由する形にするのも決めた。

丁度今、学術隊と機構関係者がこの領地に滞在中。


「機構隊長に頼むのが一番だな……」


■ 機構隊長、書類を見て吹く


領主は、機構隊長のテント前へ向かった。


「隊長、この書類なのだが、王都での発行をお願いしたい」


隊長「どれどれ……?」


そして三秒後。


隊長「ぶっほぉおおお!!?!?!」


鼻からだけでなく、目からも涙が出ていた。


「領主様!これは!これはまさか!!“領民募集”!? !?」


隊長は書類をめくりながら、驚愕を深めていく。


「作者……いや、作ったのは我が娘だ」


「ああ、納得です」


納得すんな!


隊長は咳払いしつつ、報告書を抱える。


「まぁ、やっときますよ。丁度“別の報告”もありますし」


「別?」


隊長は深刻な顔になる。


「例の……木工師の爺さんの件です」


「うちの木工師?」


「はい。ありゃー何もんですか?……」


「俺の親父が確か連れてきた人物だか?」


「あと、アグライア=ホルンベルグ様のことを“ババア扱いした件”も」


領主「(三倍辛い……)」


隊長はため息をついた。


「あの御方、笑ってはいましたが……目が……

タカの目のようだったんですよ」


「おおぅ……」


隊長は書類を預かり、去っていく。


「では募集書類は預かります。」


■ 一方その頃、メイヤは……


メイヤは学術隊の植物担当のテントに向かった。


扉を開けると――


「なんか荷物増えてない?」


テント内が“山”になっていた。


植物、採取した果実、奇妙な根、土入り袋、謎の骨……

朝より確実に1.5倍増えている。


学術員(植物)

「いえ、ちょっと道中で採集しすぎまして……」


「やっぱり増えてるじゃない!!」


そんな中、メイヤの視界にあるものが入った。


――丸いゴロゴロした根。

――黄色くて粒がぎっしりの棒。


「……これ……まさか」


「? 道中の村付近で採れた植物ですが……毒性確認がまだなので――」


メイヤは黙ってそれらを掴み、


「これ、茹でます!」


「ま、待って!? まずは安全確認が――!」


「“茹でれば大体なんとかなる”のが文明だよ!!」


文明を信じるな。

しかしメイヤは鍋に水を入れ、火にかけ、勝手に茹で始めた。


学術員達は慌てふためいて包囲する。


「お嬢様!!未知の植物を勝手に調理しては――!」


「大丈夫!これ、絶対食べたことある味だから!!」


そして――


茹であがった。


ほくほく。


甘い香り。


「はい、まずは私から」


学術隊全員「やめてぇえええええ!!」


しかしメイヤは容赦なく口へ。


もぐもぐ……

もぐもぐ……


そして――


メイヤ

(うん。前世の記憶にも有るジャガイモとトウモロコシだコレ)


学術隊「えぇええええ!!?」


恐る恐る、植物担当もひと口。


「……甘い……」「美味しい!」「安全……ですね!!」


メイヤはすぐに指示を飛ばした。


「これ、試験畑を作ります!!土質ごとに区画を切って、成長調査!種子の確保も忘れずに!」


植物担当「は、はいぃーー!!」


「腹を膨らませるにはコレが一番!人手が少なくても栽培できるし、収量も期待できる!」


学術隊全員が圧倒される。


メイヤの瞳はギラギラ輝いていた。


「……よし、食料革命、始めます!」

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