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階段から転落して思い出しました!89歳まで生きた私、今度の人生は異世界で半島領の次女です  作者:


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木工師爺さん国を震撼させる?

領主館での大人会議が終わり、隊長クラスがそれぞれ散っていった頃。


機構隊長は、ふと溜息をつきながら呟いた。


「……さて、うちの文官共と話をつけねぇとな」


だが、その声音はあからさまにやる気がない。


「……まあ、適当に近くにいる奴ら捕まえて話せばいいだろ。正直、あいつらと関わるのはめんどくせぇ」


ぶっきらぼうというより“関わりたくない”が丸見えだった。


だが、その横から――あの木工師の老人が、フォフォと笑いながら近づいてきた。


「ほう。関わりたくないとは、随分だのお主。

だがの……お主も無関係では済まぬぞ?」


機構隊長は露骨に嫌そうな顔をした。


……何だ?このジジイ?


仕方なく文官を数名呼び出すことにする。


応接室の廊下脇、立ったままの簡易な会合が始まった。


「で?話ってなんだ?」


機構文官の一人が、少し困惑した顔で懐から数枚の紙を取り出した。


「……その……木工師殿から“見せられた”ものがありまして」


老人は得意げに顎をしゃくる。


「ほれ、見せてやれい」


文官が広げたのは――例の、ゴアゴア紙に書かれた図面。


それを見た瞬間。


機構隊長と文官たちは、完全に固まった。


「……これ……まさか……」


「統一度量衡……の……設計……?」


「そんなはずは……まだ機構内でもごく一部しか知らぬはず……!」


彼らの顔が、一斉に蒼白になった。


“木工師ジジイ”を、同時に見た。


なんでこの爺さんが……!?いや……まさか……あのチビ……すでにここで!?


老人はフォフォと喉を鳴らす。


「その顔……どうやら変更はなさそうじゃな?」


「……へ、変更?」


「わしはこれを見てな――鉛筆も、その補助具も、測定用の器具も、全部合わせて作っておる。ここで既に“使用”されておるぞ?」


文官の一人が腰を抜かしそうになった。


機構隊長が叫ぶ。


「し、使用……!? どこで、誰が!?」


「誰って……決まっとろうが。メイヤ嬢じゃよ」


その言葉は、爆弾のように落ちた。

機構隊長も文官も同時に目を見開く。


……あのちびっこ、本当にこの領で……!?

先に“実用化”してる……だと……!?


老人は、まるで獲物を見つけた鷹のような鋭い目をした。


年寄りの目ではない。


「つまり――お主らがここに派遣された理由。

王都でゴタついとる原因。全部、“読めた”ぞ」


機構隊長は無意識に後退った。


「お、おいジジイ……お前、一体……」


その問いに、老人は容赦なく言い放つ。


「――いいか。任務は必ず全うせい。そしてあのババアに伝えろ。『国を動かせ』とな」


その一言に、文官全員が背筋を凍らせた。


少し離れた場所で、学術長がそーっと様子を見ていた。


「あれ……木工師殿……あんな顔できたんだ……」


「ていうか、今の“国を動かせ”って……」


老人は振り向きざま、彼らにも視線を向ける。


鋭く、まるで刺すような目で。


「そっちのクソババアにもだ。――伝えい」


学術陣は文字通り跳ね上がった。


「ひぃっ!? リディア学園長のことか!?」


「く、クソは余計では……!?」


だが老人はすでに背を向けていた。


「フォフォ……忙しくなるぞぉ。あの娘が、またとんでもないものを作りおったからなぁ……」


そう呟いて、木工師の老人は本当にただの老人の顔で去っていった。


残された機構隊長と文官と学術陣は、しばらく立ち尽くすしかなかった。

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― 新着の感想 ―
>>「ひぃっ!? リディア学園長のことか!?」 リディアねーさん学園長になったんですか? セレステさん改名されたんですか? 紛らわしいです…
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