表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
階段から転落して思い出しました!89歳まで生きた私、今度の人生は異世界で半島領の次女です  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

334/373

海へ伸ばす手

船。結局、行き着く先はそこだった。


仮称・強襲揚陸艦。

元々はロウルの船体を急遽改造した代物だったけれど、今ではすっかり立派な輸送船として働いているらしい。

人も物も運べて、港の整備が追いつかない場所でも多少無理やり接岸できる。

便利過ぎるくらいだ。


噂では、他の船も似た仕様に改造され始めているとか。それを聞いて、思わずため息が出た。


一隻は、うちでも持っておきたいよね。


何かあれば、また王都。その距離を考えると、船が無いという選択肢は、もはや選択ですらない。漁民さん達を頼れば、最低限の移動は出来るだろう。でもそれは「出来なくはない」というだけで、「出来る」とは違う。


そもそも、船が無ければ話にならない。

小型船はある。でも、荒天や有事を考えると心許ない。


今までの船は、輸送が目的で、あとから戦仕様に寄せたもの。

今回考えているのは、その逆。


最初から――戦を想定した船。

その上で、輸送にも使える仕様。


つまり、前提は強襲揚陸艦。


船好きとしての感覚が、頭の中で形を結び始める。細かい数値は分からない。

でも、だいたいのシルエットなら浮かぶ。


どうせ今回も、私の雑な絵から始まるんだろうなぁ。そう思うと、少し笑ってしまった。


蒸気機関は、今使っているものより出力を一・五倍ほど。

それを二基搭載。

燃費は悪くなるだろうけど、力で押し切る設計。


速さよりも、止まらない事。

荒れていても、重くても、前に進む事。


そうすれば、ロウルへ渡した蒸気機関より、確実に力はある。

海路を「使う」ための船じゃない。

海路を「切り開く」ための船。


……問題は、これをどう説明するか、だよね。


でもまあ。

どうせ最初は、「何だこれは?」って顔をされるのがオチだ。


それでもいい。陸は、少しずつ備えが整ってきた。なら次は――海。


領地が、海へ手を伸ばす。

そんな予感を抱きながら、私は白紙に向かって、線を引き始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ