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神様と呼ばれた精霊医 ~その癒しは奇跡か、祝福か~ 【原作完結済】  作者: 川原 源明
第18章 動き出す厄災、救国の聖女

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第319話 受け継がれし支援

 治療しても治療しても終わりの見えない絶望感を感じていると。


「ふむ、薬の開発を急ぐとしようか……」


「お願いします」


「そういえば、ここも治癒院の資金に?」


「あぁ、その話がまだでしたね、ここの薬草は治癒院だけではなく外部にも販売しています。そしてその売り上げを治癒院とルマーンと倭国センターリタのアカデミーに寄付しているんですよ」


「そういえば昔アカデミーにって言っていたような……」


「えぇ、条件を満たせば学費免除制度や生活費も見てもらえますからね」


 実際に私はその条件を満たして生活費もみてもらえる状態になっているが、学費免除しか受けていない。


「そうなんだ……」


「まぁ、もっと付け加えれば、センターリタの税金なんかも寄付金に回ってるな」


 ラーグが付け加えた。


「センターリタでは手に入らない物はないと言われるくらい世界最大の町と言われていますからね」


「おまけに、どこの国家にも属さないからな」


「リタ運河の出入り口にあるウェスタンリタ、イースタンリタを含めて独立した場所になっているんですよ」


「そうなんだ……」


「実際に訪れた際に街の外に出てみると良い、辺り一面砂漠に覆われてるからな」


「ゆえにどの国も干渉してこないのが現実ですね」


「はぁ~……」


「話がそれましたね、そういうわけで、外部の支援があってこそ治癒院の運営は成り立っているんですよ」


「それでもお金が払えないから治療を受けたくないって人が居るんだ……」


 悲しい——


「えぇ、それも現実ですね」


「あの~、この流行り病が落ち着くまででいいので力を貸してくれませんか……」


 私はラーグに向かって頭を下げて言った。


 深く——


「どういうことだ?」


「ラミナ君はリタ君が嘗てしようとしていた無料治療をしようとしているんです」


「なるほど、志を共にする者達への報酬か」


「はい、お借りした分は必ず返します」


「ふむ……、ただの治療ではないのだろう?」


「ぇ?」


「クゥやヴィッシュから聞いている。リタがなせなかった治療法を考え実践していると」


「いや……、今回はそうじゃないんです」


「ん?」


「ラミナ君は、病が悪化して動けなくなった者達のために訪問治療を考えているんですよ」


「あぁなるほど、それで無報酬治療と人手か……」


「えぇ、同志を集めても報酬が必要になると」


「ふむ、まぁ構わない町の方のお金は有り余ってるからな、なによりもその方がリタも喜ぶだろうからな」


「ぇ?」


「ここのお金も、センターリタの税金もすべてはリタがアカデミーや研究所、治癒院のために作ったシステムだ、自分の子孫のために使うならリタも喜ぶだろう」


「そうですね」


 ヴィッシュが微笑む——


「これをやる」


 そう言って手渡されたのは、小さな巾着袋と、センターリタの薬草園に飛べる札だった。


 何も入っていないような軽さ——


「ぇ?」


「セリスからマジックコンテナを預かっているのだろう?」


「はい」


「それと同じだ、余っているお金が入っている。使いたいだけ使え、時が来たら返してくれればいい」


「ありがとうございます!」


 嬉しい——


『ふっふふ、思わぬところでリタと繋がりましたね』


『せやなぁ、リタもここでつながるなんて思っとらんかったやろ』


『これで、心置きなく仲間を増やせるね~』


「よかったですね、これでラミナ君が動きたいように動けますね」


「はい!」


「私はもう少しここに居ます。ラミナ君は戻ってもらっても構いませんよ」


「わかりました!ありがとうございました!」


 思わぬ協力者を得られて本当に良かった——


 次は訪問治療しつつ仲間集めだ!


 胸が高鳴る——


 札に魔素を流し研究所に戻ると、ハティとミーシャが居た。


 どうやら捕獲したクレイジーラットの繁殖場に出しているところだった。


「ミャ!」


 私に気づいたミーシャが勢いよく向かってきて、そのまま私の顔に抱き着いてきた。


「えっと……?ミーシャ?」


「クレイジーラットをたくさん捕まえたのだ、褒めてやってくれないか?」


「あ、そうなんだ」


 顔にしがみついているミーシャを剝がして改めて左手に乗せ右手で頭を撫でた。


「ミーシャ、よく頑張ったね。ミーシャのおかげで、今日も安心して過ごせるよ」


「ミャミャ!ミャ!」


 ん~と何を言ってるんだろう?


「ご褒美を要求しているようだな」

『ご褒美が欲しいみたい!』


 ハティとフゥが同時に教えてくれた。


 ご褒美……、何がいいだろうか?


『ゴールデン・ヴァインでいいと思いますよ、ヴィッシュが連れてきた子もラット狩頑張っていたようですし、みんなにあげてはどうでしょうか?』


『せやなぁ、こいつらにとって最高のご褒美の一種やろ』


「んじゃ、夕飯の時にいっしょにあげるよ、それでいいかな?」


「ミャ♪」


 多分喜んでくれているんだけど、待ってくれるのかな?


 私としては、“今欲しい”と訴えてくるかと思ったけども……。


 待ってくれるならいいか……、ミーシャを胸ポケットの中にいれて研究所の外に出ると治癒院の近くに多くの人が居た。


 なんだろう、患者かな?


 足早に治癒院へ戻ることにした。


読んでくれてありがとうございます!


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