【本章のあらすじ】
日本だけで3,000万人を超えるプレイヤー人口を持つ、フルダイブ型VRMMORPG『アンリアル』。AIの革新によって多くの職業がとってかわられた現代。ゲーム内の貨幣を現実世界へと還元することができる。そんな夢のようなゲームに、暇を持て余した人々はこぞってログインし、仮想世界を冒険していたのだった。
そんなアンリアルにおいて、斥候として情報を売買し、愛する義姉を支えようとする少年が居た。名前を小鳥遊好。相棒のサポートAIである銀髪ロリ妖精『フィー』と共に現行の最難関ダンジョンに挑んでいた主人公だったが、ふと、悲鳴を聞きつける。
「無視するか……」
「ん」
相棒の妖精AIと頷いて、無視を決め込もうとした主人公。しかし、悲鳴に混じるとある単語にはゲーマーとして反応せざるを得なかった。
そうして、不本意ながら、少々クセのあるプレイヤー『トトリ』と知り合うことになってしまった主人公。ある時、トトリから攻略の手伝いをして欲しいとお願いされて……?
家族を2度も失い、たった1人残された家族である義姉のために勉強・ゲーム・バイトに明け暮れる日々を送る主人公。彼の行く先は、相棒である銀髪妖精と、黒猫『にゃむさん』に委ねられている――。