始まりの日①
俺の名前は時空 紫苑20歳
家族は、母親が一人と妹が一人の三人家族。
生活が一変したあの日・・・『大変革』から1年が経った。
世界各国の政府はあの日を境に西暦を変革期と変えた。
それに伴って、日本でも西暦、和暦をまとめて変革期とした。
変革期2年4月の現在
日常生活に戻る者とハンターとなり、ダンジョンに入り生計を立てる者
人々は色々な生き方を選びそれぞれの人生を歩んでいる。
・・・なんで俺には、スキルが目覚めないんだろうな
「紫苑お兄ちゃーん、もうすぐご飯できるから降りてきてー」
と2階の自室のベットで横になっている俺のことを呼んだのは
俺より4つ下の妹の雪華だ。お兄ちゃんの俺が言うのもなんだが可愛い!!
そして、なんと言っても物凄くいい子なんだ。
そう!!俺はシスコンだ!!!
「はーい、今降りて行くー」
階段を降りてリビングに行くと、そこには銀色の長い髪の可愛い女の子と
黒髪で長い髪の綺麗な女性が待っていた。
「今日は、紫苑が好きなハンバーグ作ったから早く手を洗ってきなさい」
にっこり笑いながら言う黒髪の女性。
銀髪が妹の雪華で黒髪が母の優華だ。
妹が銀髪なのは、スキルに覚醒した時の影響で髪色が変わったからだ!!
決して不良の子ではないことをお兄ちゃんが保証しよう。
とりあえず、手を洗って食事を済ませるか。
相変わらず、母さんの料理は美味いな!
ご飯を食べ終わった俺は、自室に戻りベットに寝転んだ・・・
あれから一年か・・・
時空家は、正直裕福な家計ではない。それは父が大変革の際にモンスターの被害にあって亡くなったからだ。
現在はこれまでの貯金などを切り崩し母がやりくりしている。
ただ、それもずっとは続けられない。雪華は今、高校生だから俺がどうにかしないといけない
と言うのはわかっているが、人生そう簡単にはいかないんだよなー・・・
大学生だった俺は、大学を辞め少しでも家計の為になればとバイトをしながら就職先を探しているが
大変革から世界は大きく変わった、【スキル】の有無が就職などにも大きく関わってるくるようになり
現在では人口の8割以上が異能力者となっている。しかし、戦闘に使える【スキル】はあまり多くなく
異能力者の3割程度と言われている。
そんな中、無能力者の俺は就職も困難な状況に悩んでいる。
とりあえず、明日はバイトだから寝るか・・・。
次の日の朝、俺は朝7時に起きバイトに行くために用意を始めた。
「おはよう紫苑!」
階段を降りてリビングに行くと、母がにっこりと笑いながら挨拶をしてくれた。
「母さん、おはよう!・・・バイト行ってくるね」
俺は母さんに挨拶を済ませてから、玄関を出た。
俺のバイトは、個人で『ゲート』に入る人の荷物持ちをしている。
危険なバイトだが普通にバイトをするより日給がいいから
就職先が決まるまでは続けるつもりだ。
だが、家族には心配されるから今のところは秘密にしている。
・・・っとそんなことを考えていたら目的地に着いたな。
目の前にあるのは、政府が管理しているダンジョンゲート管理局。
白くて大きな国会議事堂的な大きさの建物だ。
ここでは、ダンジョンの管理からモンスターの解体やコアの買取等
様々なダンジョンに関する手続きができる。
もちろん、俺もこのダンジョン管理局で個人向けの荷物持ちのバイトを
斡旋してもらっている。
入り口から入るとそこには大きめのロビーがあり、たくさんの人が色々な目的で
訪れている。
俺は、カウンターまで歩き、綺麗なお姉さんに声をかけた。
「あのー・・・すみません。本日9時からのダンジョンでの荷物持ちのバイトできました」
「はい!お名前とダンジョンカードをお願いします。」
「時空 紫苑です。」
俺は名前を伝え、ポケットから白いカードをお姉さんに渡した。
“ちなみに、ダンジョンカードとは、ダンジョンに入る者全員に渡されるカード。
専用の機械で読み込むと、名前や生年月日からスキルやランク
また、ダンジョンでの入退場や、パーティーやギルドの情報など
その人に関する情報を確認できる。”
カードを渡してから少しすると
「・・・はい、確認できました。本日9時から、パーティ名『明日への希望』
でのC級ダンジョンでの荷物持ちですね」
お姉さんは営業スマイルを見せながら、今日の俺のバイト内容を読み上げ確認してきた。
「あ、はい。間違い無いです」
「それでは、こちらで手続きを致します。集合場所は、本日9時にC級ダンジョン前での
集合となっております。また、詳細確認はカードで確認できますのでお願いします
お気をつけて行ってらっしゃいませ」
俺は集合場所を再確認しお礼を言い、お姉さんからカードを受け取り
ダンジョン管理局を後にした。
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