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【コミック発売中】蛮族転生! 負け戦から始まる異世界征服  作者: 武蔵野純平
第一章 土下座から始まる異世界人生!
3/105

第3話 華麗なる土下座スタート

 大天幕に入ると、偉そうにふんぞり返った男がいた。

 立派な椅子に足を組んで座っている。


 アレが皇帝だろうか?


 男の周りには、これまた偉そうにふんぞり返る男たちがいて、キンキラの金属鎧に身を固め俺をにらみつけてきた。


(ナニコレ……? 俺、何かした?)


 俺が戸惑っていると、アトス叔父上が小声で話しかけてきた。


「ガイアよ! 何があっても耐えるのだぞ! 頭を下げ、ひたすらに耐えるのだ!」


「えっ!? ああ、はい」


 どういうことなのか、さっぱりわからない。

 そんなことより情報インストールで頭痛がひどいのだ。


 俺がボーッと立っていると、兵士たちが俺とアトス叔父上の体をつかんで押さえつけた。

 無理矢理座らされ、土下座の格好をさせられる。


(俺の異世界生活は、土下座から始まるのかよ……)


 頭痛のせいもあって、かなりイラつくが、アトス叔父上が『何があっても耐えろ!』と言っていた。


 仕方がない……。

 我慢しよう……。


 目の前では、偉そうにふんぞり返った皇帝が、土下座する俺を冷たく見下ろしている。


「我が帝国に従うなら、命は取るまい。だが、帝国に逆らうなら皆殺しだ!」


 皇帝は五十過ぎくらいの体格の良い男で、全身から発する圧が凄い……。

 日本で生活していた時は、こんな迫力のある人物に会ったことがない。

 正直、チビリそうだ。


 せっかく転生したのに、いきなり殺されてはたまらない。

 俺とアトス叔父上は、皇帝に土下座し許しを請うた。


 周りには立派な鎧を身にまとった帝国軍の将兵がいて、俺たちを見下ろし嘲り笑った。

 その中の一人、小太りの若い男が怒鳴り始めた。


「ふん! このバルバルどもめ! 帝国に逆らいおって!」


 相手の言葉はわかるが、話している内容がわからない。


(バルバルって何だろう?)


 俺がポカンとして怒鳴る相手を見ていると、顔面に蹴りが飛んできた。


「ウグッ!」


 体が吹っ飛び、口の中が切れた。

 小太りの若い男は、怒鳴りながら俺を蹴り続ける。


「この生意気なバルバルめ! 貴様たち野蛮人は、我ら帝国に従えば良いのだ!」


 いきなりの暴力に俺は混乱した。

 反撃など出来ないし、体を丸めてひたすら謝る。


「すいません! すいません! ごめんなさい! ごめんなさい!」


 男は俺を蹴り続けたが、やがて疲れたのか蹴るのを止めた。


「思い知ったか! 二度と逆らうでないぞ!」


 俺はボロボロになり、叔父アトスに担がれて天幕を出た。

 何てヒドイ異世界転生だ!

次話は20時更新予約済みです。

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― 新着の感想 ―
帝国に反乱起こして負けたのにドつかれる程度で済むなら御の字や 伊達に他国を征服慣れしてないな
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