幼女様との買い物はドキドキの連続です
「えっと、次は下着を見ようと思うけど、どんなのが良いとかある?」
「折角お姉ちゃんがドレスを買ってくれたから、それに似合うような下着が欲しいわ。黒のレースとかどうかしら?」
「く、黒⁉︎レース⁉︎そんなの、私だって穿いた事無いのに…」
「ふふ、お姉ちゃんは清楚で可愛いピンクとか水色ってイメージね」
「やだ!的確に今日の色を当てないで!」
本当にその色だったの?
子供っぽいわけじゃないけど、可愛らしくて良いと思うわ。
「ねぇお姉ちゃん、私にもブラは必要かしら」
「え⁉︎ま、まだ早い気もするけど…でも意外とあったし…した方が良いのかな」
「あら、見せないでとか触らないでとか言いながら、ちゃんと見てたのね」
「違っ…くない…ごめんなさい、見てました…」
「なんで謝るの?私はお姉ちゃんなら見せても触らせても良いって思ってるわ」
「も、もう…なんでそんな事ばかり言うの?」
「だってお姉ちゃんだから。他の人にこんな事しないわ」
「うぅ…もうやめて…恥ずかしい」
あぁ、外なのが残念。
家ならもっと可愛い琴美が見られるのに。
「ごめんなさいお姉ちゃん。ちょっと調子に乗りすぎたみたい」
「ううん…私も、恥ずかしいけど…嬉しいって思っちゃったから」
「…っ…」
たった半日で私をここまで夢中にさせるなんて、琴美は本当に凄いわね。
出来る事なら私の方が年上で体も大人になって、もっと色んなやり方で可愛がってあげたいけど、この体なりに出来る事をすれば良いか。
「じゃあお姉ちゃん、一緒に選んでくれない?」
「良いけど、本当に黒のレースにするの?」
「レースはドレス用の一着だけで良いかな。後は普通の黒や白の下着にしようと思う」
「黒に白って、服もそんな色ばっかりだったわね」
「あまりカラフルなのは好きじゃないの。モノトーンで落ち着いた白黒の方が合ってるわ」
「本当に大人の女性みたい。じゃあ子供用には無いだろうから、普通の下着売り場の小さいものを探さないと」
下着売り場で私サイズの物を探すけど、ブラはともかく下が合わないわね。
やっぱり子供用しかサイズは合わないのかしら。
「ちょっと店員さんに確認してみるわ」
「ありがとうお姉ちゃん」
「すみません、この子用の下着なんですが、黒とか白の落ち着いた物ってありますか?」
「それでしたら、子供用のドレス用・ゴスロリ用コーナーに御座います」
「ありがとうございます」
「子供用にそんなコーナーがあるのね」
「最近は小学生でも親がゴスロリを着せたがるから、その影響かも」
隣の子供用売り場に行って教えてもらったコーナーを見つけたけど、意外と大人っぽい物もあった。
「見てお姉ちゃん、これ左右が紐で縛るタイプよ」
「そ、そんな大人なデザインまであるの⁉︎最近の子って凄いわね」
「お姉ちゃんはどれが私に似合うと思う?」
「えぇ…どれだろう」
(イヴは見た目は小学生だけど、中身は私よりも大人っぽいし、スタイルも良いし、肌は色白で綺麗だし、結構大胆というか攻めたデザインでも凄く似合いそう)
「こ、これとか?」
琴美が恐る恐る取ったのは私の注文通り黒のレース素材で、お尻の方が少しだけ透けてる下着だった。
「あら、お姉ちゃんは自分しか見ないなら、そんな大胆なものを穿いて欲しいのね」
「ち、違うの…イヴなら似合うかなって思っただけで…こんなに透けるなんて知らなくて…」
「でも似合うって思ってくれたんだ?じゃあドレスの時はこれを穿くわ」
「え、これで良いの?」
「これが良いの。あとはこれに合うブラと、普段着の下着もね」
「じゃあ、ドレス用のブラはこれとか?」
ストラップレスのブラで、背中じゃなくて胸元の紐で留めるタイプね。
しかも全体的に細くて上から胸がはみ出そう。
「お姉ちゃんどんどん欲望が丸出しになってない?」
「あぅ…だって、あんな背中見えるドレスならストラップは合わないし、背中が隠れるのもあれかなって」
「でもお姉ちゃんがそれ着て欲しいって言うなら、喜んで着けるわ」
「違うのぉ…私の趣味じゃなくて、ドレスとイヴに合うもの選んだだけなのにぃ…」
「そんな泣きそうな言い方しないの。お姉ちゃんの為ならなんだって着てあげるから」
「うぅ…もうやだぁ…」
あぁ、本当に可愛い。
自分は純粋なのに、私には大胆なの着て欲しいって欲望が隠せないところがまた可愛い。
「お姉ちゃん、それが合うか、私のサイズ測ってくれない?」
「わ、私が測るの⁉︎店員さんにお願いすれば…」
「私はお姉ちゃんに測って欲しいの。じゃないと、ドレスも下着も着てあげない」
「そ、そんな…じゃあ、試着室行く」
やっぱり着た姿見たいんだ。
琴美のそういうところは素直なのも好き。
試着室に入って、ワンピースを下にズラして胸を出しただけで琴美が落ち着かなくなる。
顔を赤くしながら採寸用のメジャーを私の体に当ててくるけど、ぎこちなくて震える手が擽ったい。
「お姉ちゃん、手が震えて胸が擽ったいわ」
「ご、ごめん!なんか、変に緊張しちゃって」
「ううん、良いよ。私もドキドキしてるのは同じだから」
「え…?」
「ほら、分かるでしょ?」
琴美の手を取って左胸に押し付ける。
琴美の手からも早くなった鼓動を感じて、何だか嬉しくなった。
「い、イヴ…ダメ、こんなところじゃ…」
「…じゃあやめるわ。続きお願いして良い?」
「う、うん」
「こんなところじゃ…」ね。
じゃあ他の所なら良いって意味かしら。
言葉の端々に本音が見え隠れするのが琴美の素直なところね。
「はい、おしまい」
「ありがとう。サイズはどうだった?」
「えっと、Bの55ね。身長は124cmだから三年生くらいとしても、胸は小学生とは思えない大きさだわ」
「でもお姉ちゃんはもっと大きいわね」
「私は高校生だから、イヴより大きく無いと流石に悲しいわよ」
「お姉ちゃんはいくつ?」
「…Dの75」
「ふふ、触ったら気持ち良さそう」
「な、何言ってるのよ⁉︎」
「あら、言葉通り柔らかそうって意味よ?他に何の意味があるの?」
「うぅ…またそんな事言う…」
外ではこれくらいにしないと怒っちゃいそうね。
続きは家に帰ってからにしましょ。
「さっきのブラ持ってる?」
「うん、ここに」
「着け方分からないから、着けてくれない?」
「…仕方ないわね」
私の体を通すように下からブラを持ち上げて、胸の辺りで仮止めする。
「えっと、ブラを着ける時って胸を手で持ち上げて寄せなきゃいけないんだけど…」
「じゃあそれも教えて?」
「…い、良いのね?」
「お姉ちゃんなら良いわ」
緊張した手付きでブラと胸の間に手を差し込んで、私の胸を優しく持ち上げる。
「…ん…」
「だ、大丈夫?痛かった?」
「ううん、お姉ちゃん優しいから平気よ」
反対側も同じように手を差し込んでくるけど、変に意識した所為でまた手が震えてる。
「…ぁ…ん…」
「ち、ちょっと…そんな声出さないでよ」
「だって、手が震えてるから変な所に触って擽ったい…」
「っ⁉︎あ…その、ごめんなさい…」
琴美の手は入ったままだから、少し硬くなったの分かっちゃったかしら。
体は小学生サイズだけど、元は高校生だからちゃんとそういう反応もするって事ね。
今までで一番顔を赤く染めた琴美が目をギュッと閉じて手を動かすけど、そのやり方だと余計に意識しちゃうんじゃない?
「は、はい…出来たわ」
「ありがとう。どう?似合ってる?」
「…凄く…似合ってる」
「……っ…」
琴美に似合ってるって言われるの、想像してたより嬉しい。
あんな事があったばかりだから、余計にドキドキする。
「イヴ?」
「ごめんなさい。お姉ちゃんにそう言われて嬉しくて」
「…そ、そう。ほら、早く脱いで次の下着選ぶわよ」
ふふ、照れてる。
でも私も人の事言えないか。今きっと顔が赤いから。
その後、何着か上下セットの下着を試着して良かったものを購入。
これで普段着回すだけの分は揃ったわね。
「次は何を買うの?」
「寝巻とか歯ブラシとか、日用品かしら」
「じゃあこっちね」
寝巻はどんなのがあるかしら、これから暑くなるし、ネグリジェみたいな薄いものでも良いかも。
「子供っぽいパジャマばかりみたい。イヴは大人っぽい方が良いでしょ?」
「夏はネグリジェも良いかなって思うわ」
「…えっと、普通のよね?」
「ふふ、また透けるようなの着て欲しいの?」
「ち、違う!普通の着て欲しいわ!」
色々見た結果、琴美の選んだ黒くてあまり透けないタイプの薄いネグリジェを買う。
結局こういうのが好きなんじゃない。私だけじゃなく、琴美も少しずつだけど意識してくれてるのが分かって嬉しい。
「歯ブラシは子供用で、歯磨き粉は一緒ので良いわね。あとは食器とか箸とか…」
生活に必要な物を買っていくと、あっという間にお昼になってたわ。
「今日はこれくらいにしましょうか。足りなければまた来れば良いしね」
「うん。今日はありがとうお姉ちゃん」
「どういたしまして。さぁ、家に帰りましょ」
私の家にはもう必要な物は無いから、そのまま琴美の家に帰る事に。
この姿で琴美のお母さんに会うの初めてだけど、大丈夫かしら。
「ただいまー」
「お邪魔します」
「おかえりなさい。あら?こちらの可愛い子はどなた?」
「えっと…信じられないだろうけど、零よ」
「え?零君?零君って男の子よね?」
「当たり前でしょ!おじさんの実験でこうなったみたい」
「まぁまぁ、こんなに可愛くなって!初めまして、琴美の母の麻美です」
「自分の事は覚えてないけど、他の人の事は覚えてます。イヴって呼んで下さい」
「イヴちゃんね。それで、ローランさん達はいつ帰ってくるの?」
ローラン?それがもしかして私のお父さんの名前?
「イヴを戻すための研究するって言ってたから、暫く先になると思う。その間ここでイヴと暮らすことになったんだけど、良い?」
「勿論よ。こんな可愛い娘が増えて嬉しいわぁ」
おばさん相変わらず天然な感じ。
琴美のお父さんは単身赴任中だから、女3人暮らしって事ね。
「私の事、これからはお母さんって呼んで良いからね?」
「はい、お母さん。これからよろしくお願いします」
「敬語もいらないから、自分の家だと思ってくれて良いのよ」
「うん、お母さん」
おばさん…お母さんが私を抱っこしてくれる。
何だかこの温かさ、凄く安心するわ…
「お、お母さんいきなりそんな…」
「でもイヴちゃん嫌がらないし、ちょっとくらい良いじゃない」
「そんな子供扱いしたら怒られるわよ?」
「まだこんな小さいんだから良いわよねぇイヴちゃん?」
「……ん…」
「え?イヴ、寝ちゃってる?」
「あらあら、本当に可愛い子ね」
(あんな可愛い寝顔なんだ…起きてる時は大人っぽいのに、寝てると本当に子供みたい…でも、お母さんに抱っこされて寝るって、なんか面白くない…)
「イヴに部屋とか案内するから終わり。私が抱っこするわ」
「あらあら、琴美もお姉ちゃんらしくなったわね」
「…ん…あれ?」
「あ、起きた?寝ちゃったから部屋まで連れて来たの」
「そうだったの…抱っこされて眠くなるなんて、そういう所は見た目通りなのね」
「…そうね」
琴美、なんだかつまらなそう。
私が勝手に寝たから怒っちゃったの?
「どうしたの?」
「別に何でもないわ」
「嘘。別にって言う人は大抵何か隠してる」
「そ、そんな事ないわよ」
「ねぇ、教えて?お姉ちゃんにそんな風にされると悲しくなるわ」
「…お母さんに抱っこされてすぐ寝ちゃったイヴを見て…なんか、面白くないって思ったの」
それって…
お母さんにやきもち焼いたってこと?
私を取られて嫉妬してくれたの?
「………」
「ちょっと、何ニヤけてるの?」
「ごめんね?お姉ちゃんが嫉妬してくれたのが嬉しくて」
「…嫉妬?え、嘘…私、お母さん相手に嫉妬した…?」
「そういうことじゃないの?私がすぐ寝たのが嫌だったんでしょ?」
「た、確かにそうだけど…お母さん相手にするなんて…」
「いけない事?私はお姉ちゃんに嫉妬して欲しいな。独り占めしたいって思われたい」
「なんでそんなこと…」
「だって、お姉ちゃんといる時が一番楽しいもの。お姉ちゃんにもそう思って欲しいってなるのは普通じゃない?」
「っ…イヴ…私も、ちゃんと抱っこしたい」
「はい、どうぞ?」
琴美が私を持ち上げて抱いてくれる。
お母さんとはまた違う安心感と、お母さんでは感じなかったドキドキする感覚。
「…寝ないのね」
「寝て欲しかった?お姉ちゃんと触れ合うとドキドキして眠れないわ」
「…そ、それなら…仕方ないわね」
「ねぇお姉ちゃん、早速あのドレス着ても良い?」
「良いけど、本当に家でだけ着るの?」
「うん。それに家でだけじゃないわ。お姉ちゃんの前でだけよ。この部屋でしか着ない」
「…うん」
ふふ、喜んでる。
下着も着ける為に、ワンピースと今穿いてる下着を脱いでいった。




