紳士妖精といち
〈〉〈あらすじ〉〈〉
〈TV局の、職業比較とゆう番組、に参加する為。
城華は、どうすれば、自社ブランドを良く見せるか悩んでいた〉
「リアジュースエーンド!ジェントルボーイ!」
そんなこんなで、ついに、TV局での、ビクトルブランド対医療関係の、バトルが、始まった。
「司会は、私、リアジュース!リアルが充実した男!リアジュース!メーン!」
「えっと……レディの味方……ジェントルボーイマスター!といちだよ!」
「君とは、いずれ、相対する日が来ると思ってました!お互い似た者同士!正々堂々!リアジュータイム!!」
「えっと……ジェントルタイム!!」
困った……この人のテンション……ガチだ……私のジェントルボーイパワーじゃ、劣るかもしれない。
しかも、城華と、といち君の、一人2役……きつい……。
とりあえず、私はオープニングの後、楽屋に戻って、城華にチェンジしないと。
私が、楽屋へ行こうと、廊下を歩いて、いると、デートリック兄さんがいた。
「城華、…本来、この、番組は、オレが、親父を潰す為に、許可した番組……なのに、お前がビクトルブランドの社長とは……娘を盾にするとは、糞な親父の考えそうな事だぜ!」
「言っておきますが、私も本来、お父様のライバルとなるために、精進して生きて参りました。
お兄様も、私にとってライバルですよ?
私と闘うのは、やはり、無理でしょうか?
妹が相手では、恥ずかしいとでも?」
「ん~~~…………だな。その通りだ!妹とケンカするのは、オレにとって、かっこ悪いそんなダサい事したくねぇな。」
「それは、残念です。やはり、私も男に生まれた方がフェアに相対する事も有り得たのに……やはり、正々堂々、相手して貰えない以上、レディとゆうものは、マイナスですね♪」
「お前の、闘いたがりなとこ…親父に似てるな。」
「兄さんだってそうでしょ?そうそう、いつも、お父様の悪口ゆってる割には、結局、お父様の話ばかりって、お母様も言ってましたよ。
結局、兄さんは、おっぱいの話で、ごまかして、後は、お父様の話しか、こだわってない……。
兄さんは、やはり、お父様に執着しているのですよ。」
「……いやいや、いやいや、……オレがおっぱい大好きなのは、嘘じゃない!親父の事はムカつくだけだ!
お母様については……会話する内容が浮かばないだけだ!」
「ちっ……それで、ごまかせたつもりですか?
とにかく、私は、男の子のふりをしてでも。
社長的にフェアな戦いがしたいですね!」
「もういい、……とにかく、オレは、フェードアウトさせて貰うが、一応、心配なので、スペシャルなゲストを呼んでおいた。
これで、少しは楽に闘えるハズだ。」
スペシャル?何の事だろう?
と思いながら、ステージに戻る私。
すると、何か、不思議な歌が会場から聞こえて来た。
「ジェントル!ジェントル!ジェントルボーイ!
ジェントル!ジェントル!ジェントルダーッシュ!!
ジェントル!ジェントル!ジェントルダーーンス!!
レディーーエーーンド!ジェントルボーーイ!!
アイアム!とぉ~~い~~ちぃ~~~!!!」
……何だろう?・・・ん???
もしかして、スペシャルゲストって、私以外の誰かに、といち君として、サポートさせるって事?
じゃあ、誰が、といち君に変装してるんだろう。
「始めましてですね!ジェントルレディ城華さん!」
「えっ…と…。私はジェントルなんかじゃ、ありませんよ?
人違いです♪」
私は、慌てて返事した。
早速、ビクトルブランドの仕事ぶりを、皆さんに披露するターンに入った。
ここで、私達が、頑張っている事を、上手くアピールしなければ、医療関係を引き合いに貶められ。
ビクトルブランドの未来は暗くなってしまう。
私が、仕事風景の中で、今回、取り入れた内容の1つに、
パタンナーとゆう工程がある。
パタンナーとは。
デザインを、
服飾製品にするため立体物に仕上げるプロセス。
私は、いつも、社長になる前から、社員が考えたデザインを
実際に、立体化して、良し悪しを目視出来るように。
工夫の仕方を伝えていた。
「パタンナーですか……、ですがね、実は、最近の医療で、3Dプリンターを使って、臓器をモデリングし、
体内のオペを予めシミュレートしておく技術があるんですよ。
でも、あまり、知られていない事があるんですよ……。
実はね……、あんたのゆう、パタンナーとかゆう工作ごっこではなく。
医者は命を救う為にやるんです♪
勿論、お前らみたいな暇人と違い、無限に給料貰っても、使う暇が無いがなあああぁぁぁ……!!!」
急に、司会者であるハズのリアジュースさんが、私の話の途中で水を指す。
「おっと?すみません、司会者である身分で、つい出過ぎたマネをしていました。
ですが、視聴者当選で選らばれた、あなた方も、感銘を受けたハズだ!!医者の努力を!!医者の涙を!!」
そして、視聴者当選で選らばれた、観客が、声を上げる。
「そうだ!そうだ!親の七光りで成り上がった女には、わからないだろうがな!!医者は命を救ってんだよ!!てめぇらが、人生の中で、一度も努力してねぇのは!今の説明でわかったぜ!どうせゲップが止まらねぇくらい金貰ってんだろうが!てめぇら!命を救う程の努力をしてねぇだろうが!!努力しろよ!!医者を見習えよ糞が!努力しねぇなら早めに死ね!!!」
この番組では、今まで、医者の努力を伝えてきた。
医者とゆう職業は、時に目を被いたくなる様な目を背けたくなるような、場面があるが、この番組は、それを考慮した形で、上手く見せた事で、多くの信者が出来た。
視聴者当選で選らばれたといっても。
きっと、信者を選り好みしたのだろう。
ランダムに百人といっても、中身がシュレリンガーの猫と同じ。
要するに、りんごを100個入れて、ランダムに選んだのが、りんごだとして、嘘はついてない。
だって、ランダムに選ぶのであって。
中身がりんごだけかどうかは、定められてないからね。
「医療の話を挟むのなら、僕がお相手しますよ♪丁度、医療大で、経験を積んでますので。」
唯一君が、私の側で発言を始める。
「僕は、医服をビクトルブランドから、調達する、コネクトをしています。
社会とは、それぞれの役割によって、
結び付きにより、社会を構築している。
医者が一人で、病院を建築し、医服も自分達で作り、薬品も自分達だけで、作る。
道路も、車も、医療の歴史も一人で作った訳じゃないでしょう?」
唯一君の発言は、正論ではあるが、挑発であり反論に過ぎない。
命を救う程の努力をしているとゆう概念の前では、
殺意の矛先にしかならない発言だ。
会場の悪意が、唯一君の首を締めようとした、その前に更に、
いい放つ。
「目の前の方が、言ってましたよ。
確か、昔、ね?
ですよね♪リアルさん?」
邪悪な淀みの中で、一瞬その中心が、フリーズした様だった。
「………………………………それでは、医療のターンです。
リアジュースとしては、一旦、次の準備をさせて頂きます。
唯一君……でしたか、覚悟して下さいね。
目玉の上……、お前の、頭の中、思い通りと思うなよ!
その目玉、次で破裂すると思え!無限にな!!」
司会のリアジュースが、去った後、私は、慌てて唯一君に聞いた。
「さっきの、どうゆう事?なんて言ったの?」
「あの人は、たぶん、リアルさんだよ。
お父様に聞いたんだ、リアジュースって名前は、
以前、警察のフリをして、銃刀法違反で捕まった。
リアジュースとゆう人がいて、
その人は、双子で、今の、リアジュースは、弟の方だって、
聞いたけど、怪しい。
兄の方は、リアジュウとゆう名前らしいんだけど。
それは、省略した名前だと勘違いしてたんだ。
実際は、リアジュースは共有名で、タレントとして扱ってる。
リアルさんは、医療関係で、信頼度が高く、あらゆる人間に慕われている。
だけど、多忙な割には、疲れを見せない……それで。」
「ややこしいよ!!もう一度、わかりやすく説明してよ!!」
「……とにかく、…あのリアルって人が最も厄介で危険だよ。
これから、彼が彼として、登場するはず……たぶんね。」
しばらくすると、リアジュースさんが、戻って来た。
「あれは、きっと、兄のリアジュウさんだよ、よく、似た双子だから、見分けがつかないけどね、今に来るよ、本命が、本人として。」
少し間を開けて、リアジュースが司会として口を開く。
「お待たせして、申し訳ありません。
これから、私、リアジュースが、この世で最も、尊敬する方をご紹介します。
医療の未来そのものです。どうぞ。」
なんとか目視で確認できるくらい少し遠くの入口からステージに上がる一人の青年がいた。
ゆっくりと姿を、見せるように、歩くその度。
会場の観客達の何人かが、顔を、しわくちゃにしながら、涙を流し、発狂する。
「今まで、司会の時は、不思議なマスクで顔を隠してたけど、
あの人は、有名だよ。
タレントとしてより、医療の現場で、僕は、彼より、人に優しいとゆわれてる人間を知らない。
世界でも、彼を知る人は、聖人君子と言える人間は彼しかいないと言われるぐらいだ。」
唯一君が、私の隣で解説していると。
リアルさんが、真っ直ぐ、唯一君に尋ねる。
「先程、君は、社会の結び付きの話をしていましたね。
僕も、楽屋のモニターで、聞きました。
あれは、誰に聞いたんですか?」
白々しいと思ったけど、誰にとは?・・・唯一君の意見なんじゃ?
「あれは、昔、八味問多が、ビクトルブランドで話した内容だよ!と……僕は聞いた。」
つまり、秘伝れんいちが、八味問多として、ビクトルブランドにいた頃に、ビジネスコーディネーターとして、社会と職業の結び付きを、レクチャーした事が、リアルさんも感銘を受けた事で、
同じように彼も、その、概念を公にしていると。
「はい、八味問多様が、ビクトルブランドのデザイナーとして、活躍する姿勢は、
医療に携わる自分も、同じ姿勢で、取り組んだ事で、
医療現場で、数々の困難を乗り越える、基盤となりました。
彼の概念を自分なりに取り組んだ結果、いろんな患者と、交流を深めるきっかけとなりました。」
そして、観客達の何人かが、リアルさんの所まで、歩いて行って、リアルさんに寄り添う様に、側を囲む。
「わしらは、リアル様に命を救われただけじゃなく!家族になって貰ったのじゃ!
いつも、荷物を半分、持って貰ったり、横断歩道を一緒に渡って家族じゃわい!!」
「そうです、お会いする時は、どんな方でも、家族の様に接する、それが私の患者との生き方なのです。
まぁ、親身な医者は誰しも、そうだと存じます。」
「紳士的な発想ですね!自分もジェントルボーイといちとして、レディ達に、いつだって、紳士な振る舞いでジェントルハーツ☆
ところで、リアル様に質問です。
リアル様は、その様な紳士的な発想で、この番組をどのような気持ちで、捉えていますか?
社会は一人の力で、成り立っているのではないと。
あなたの、原点が言っているのでしょう?」
「はい、私は、心を痛めております。このような形で、医療を他の職業と比較し、患者達の仕事を貶める事は、きっと、あの方も望んでないでしょう。
ですから、今回、私が、再度、この社会の絆、人と人の結び付きを、繋ぎ留めることで、社会がみなの力で明るい方向へと協力し合える未来へと、導くのです。
その為にここへ、参りました。」
「僕は、あの方に、ジェントルとしての心得で挑む為に、
ここへ、舞い戻って来ました。」
「舞い戻ったね……あの方にとって、レディにだけ、優しい、恥ずかしい、人間はお呼びじゃないでしょう。
君が生きてたことに、がっかりです。」
「僕は、レディに優しいだけで、終わる訳にはいかない!
、この世で僕は、本物の紳士を顕現させて、
社会に巣くう悪循環に心を入れ換えて貰います。」
「どちらにせよ、もう、遅い、私はもう、信頼を得た。
紳士が何を知っていようと私を裏切る者は、側にはいない。」
「あなたが、レスキュー隊の子供に、副作用の強烈な薬品を投与していた証拠が、あります。
今回は、それで、捕まって貰います。
何故、あなたは、紳士な態度を持ちながら、このような貶め方を、するのですか?」
「その、レスキュー隊は、私が、殺そうとした患者をあろうことか、救ったのだ!!
神の手を持つ医者は、人を救った分、人を殺す権利があるはずだ。
そもそも、神は人を救わないし、存在もしない。
ならば、医者は神を超越している。」
「余程、自信があるのですね。
そこまで言って、誰も、あなたから離れないと、
今の社会は孤立した人間が多すぎる。
あなたは、それを、見つける力を持つのに、何故、誇大妄想に取り憑かれてしまうのか。」
「救われた側ではないからだ。
私を救うには、アイアム達が、私の為に死ぬ事だ。
私には、目的があり、それを支える信者がいる限り、
これは、続く……。
お前らの優しさは、空っぽだ、だから何も見つけられない。
見つけた時には、今度こそ、死んでいる。
覚悟しろ、お前らは何も出来ない、それが努力だ。
だが私は、これからも命を救い続ける無限にな!!
その先で、お前ら紳士とやらは、敗北するだろう。
空っぽの優しさよりもな……欲に満ちた殺意を成し遂げる事こそ志し高く、全てに勝てるのだ!!」
矛盾した事をいい放ったリアルの側に、患者達が擁護する。
「きっと、リアル様は、疲れているんです。まだ、若い人間が、多くの命を救ってきた。
リアル様には、感謝しかない。」
彼が、何を言ったところで、あの方達の中では、てをさしのべてくれた人。
彼の手を離す訳にはいかない。
他の人間は、あの人達を救ってないなら、
どんな言葉も空になる。
努力を伴った言葉でないと声は届かない。心に届かない。
リアルが警察に連行されて、今回は幕を閉じた。
書類送検ですむかもしれないし、どうなったかは、わからない。
権力のある命を、事前に救っていたなら、コネによって、許されるかもしれない。
そもそも、命を救った事を、いちいち、オーバーに感謝する事こそ珍しい、信者にまではならない。
だけど、必死に助けても、感動がないのは、寂しいのかもしれない。
彼は、助ける事で、感動してくれる人間を見つけるのが得意だった。
だから、周囲は矛盾を受け入れられたのだろう。
その後、例の番組は放送されなかった。
ビクトルブランドでは、新たな仲間が加わった。
本物のといち君。
「あなたは、本物のといち君だったのですね……
ずっと、あなたに変装してた事、かなり恥ずかしいです。」
「大丈夫♪ジェントルレディ城華として、活躍するのですよ!」
「だから、恥ずかしいってば……。」
「恥ずかしいと思うのは、紳士力が足りないからですよ!
誰かが、頑張ってる姿はパワーをくれるのです!
僕は、それが、かっこいいと思ったら、エスコートしたいのです!
どんなに、パワーがあっても、誰も応援してくれなかったら。
心はいつか終わってしまう。
僕は、今しかない、かっこいい瞬間を未来に導きたいのです!
僕はそこから来て、そこで死ぬ、それでいいと思っています。」
「それは、いつから、そう思うようになったの?」
「ある人の中で、紳士である事が、思い出になってしまった時からです。
その頃はまだ、紳士とゆう言葉が見付からなかった。
彼は、恥ずかしい事だと、諦め。
僕がその先で見付けた。
どんなに深い所に沈んでも、誰かが見付ける為にあったと
今でも信じています。
彼が失っても、僕が見付けた事で、いつか何処かで、
伝う日が来ると、深く信じています、今でも。」
一応、MBSラジオ短編賞1
の規定は、完結する事だから、これは、完結だよ!
でも、念のため、完結ボタンは押さないよ。
でも、完結っぽく頑張った!規定は、守ったはずだよ!
今度こそ、僕のへんぽこりん!ジェントルパワーで、デリシャスタイムだよ!!!