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適当主人公の冒険  作者: みかん!りんご!
8/25

☆8 襲われる馬車



 夕食どきまで、他愛のない話をして、宿屋に戻った。

 1人6000円くらいの報酬だったようだ。

 宿屋『スリーピー』一泊が5000円だから、1000円しか使えないねと思ったが、2人部屋のようで、1人当たり4000円のようだ。割引されている。

 『俺と一緒に3人部屋にしたら、もっと安くなるんじゃないかな?』と疑問を投げかけたところ、その通りの用だった。

 『着替えとか、寝顔見られたりしたら恥ずかしいから無理』

 『ごめんなさい。恥ずかしいです』


 と言われ、振られたような気分になった笑笑



 一番お金を持っている俺が、魔法士ギルド内の飲み物代は全部支払いました笑笑

 

 2人は、魔工石に魔力を魔力量ぎりぎりまで入れたらしくヘトヘトのようだ。


 『くまさんみたいにロープで縛って背負って宿屋まで、運ぼうか?』と聞いたら、

『恥ずかしいからやめて』『恥ずかしいです。お姫様抱っこなら……』と言われ断られた笑


 

 宿屋で3人で夕食を取り、就寝した。

 出会って、1日しか経っていないが、打ち解けているように感じられる。




~翌日~



 2人と一緒に、モンスターの討伐に向かうことにした。

『魔工石の魔力の補充の仕事でも一応食ってはいけるが、今後、お金が必要になるかもしれないから』とお願いされた。


 俺がいるからというのも、今回モンスターの討伐に踏み切った一因らしい。


 15歳を迎え、この異世界の成人となった2人は、孤児院を出て自立することにしたようだ。

 もともと、2人は孤児出身のようで、孤児院から出るしかなかったようだ。



「雪斗ゆっくり飛んでよ」


「雪斗さん、早すぎです」


 山の頂上にある魔力草の採取クエストを魔法士ギルドで受けることにした。

 現在2人と手を繋いで、フットサイトを使い、空を飛び山に向かっている。

 討伐クエスト出なく、採取クエストのため、気持ちが楽だ。


 


「分かったよ。減速する」


 空からのモンスターの攻撃。

 下からのアーチャーゴブリンやマジックゴブリンなどの遠距離攻撃を得意とするモンスターに狙われケガをしないよう、2人にも結界を張っている。


 結界を張っているため、風の抵抗も受けないし、風で髪の毛がなびくこともない。

 


 今回、俺たちの採取元である山は、馬車で10日ほどの距離にある。

 報酬が、割に合わない為、誰も受けなかったようで、魔法士ギルドの掲示板に貼られていたクエスト用紙は、他のクエスト用紙に比べて色がくすんでいたり、へにょへにょになっていた。

 今回俺たちの採取する魔力草は、ドラゴンの住むと言われる山に生えているようだ。

 ドラゴンに会えるかもしれないと少しワクワクしている。



 ファーストの街は、アリアティア大陸の北に位置するアレンシア王国の街の一つである。

 アレンシア王国に一番近い街ということで、ファーストという名前が付いたらしい。

 とはいっても、その後にいくつかの街が作られ、7番目に近い街くらいの感覚だそうだ。

 アレンシア王国のある王都は人口50万人。

 ファーストの街は、人口1万人ほどのようだ。

 

「あそこ、馬車が襲われているんじゃない?」


「ほんとです。護衛の人たちも押されているように感じます」


 俺が見ていた方とは、反対方向を指差す言う2人。


「行ってみる?」


「うん」


「はい」




 アイサイトを使い、馬車付近にいる個人個人のステータスを確認した。

 きらびやかで高級そうな馬車と大きめの馬車の合計2台ある。


 女の子2人とその執事だろうか?その3人が馬車の中に乗っている。

 女の子2人は小刻みに震えている。恐怖を感じているのだろう。

 双子のようだ。


 執事の人は、片手剣を右手に持ち、魔法の詠唱をしている。

 えっと、なるほど。



 筋力上昇の補助魔法のようだ。


 護衛の騎士らしき者の能力が一時的に上がる魔法のようである。

 魔法を使う際の媒体が、片手剣というのは珍しいな。


 魔法士ギルドで見た魔法使いたちや、冒険者ギルドにいた者たちは、属性魔法を扱う者は杖や棒などを媒体とする木製しかいなかった。

 身体強化系の魔法所持者は各々、強化できる個所に媒体があった。


 例えば、脚力強化魔法が使える者は、特殊なくつを履いて媒体としていた。

 媒体とは、魔法を発動する際に魔力を増大してくれる品だ。


 鎧を纏っている騎士たちは、全部で30名いたようだが、残りは3名ほど。

 かなり亡き者にされてしまっている。

 辺り一面に紫色の顔をして倒れている。

 


 ドラゴン1匹にかなり苦戦しているようだ。

 名前は『ポイズンドラゴン』

 Aランクモンスター。

 毒の吐息が得意技。

 年齢は210歳。

 若輩者のドラゴン。

 毒を使う厄介なドラゴン。

 色は黒色と紫色。

 

 

 翼を現在、ケガしている様子のドラゴン。

 騎士たちが攻撃したのだろう。


 翼に矢が刺さっている。

 矢の周りにメラメラとでている魔力を見る限り、魔法矢のようだ。


 それにしても、210歳で若いドラゴンなんて、ドラゴンは長寿なんだな。



 アイサイトを使用し、次々に俺の視界に現れる情報。

 このまま、このドラゴンの情報をいろいろ見るのも面白いだろうが、襲われている者たちを助けに入ったほうがよさそうだ。





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