第四話「あーよく寝た」
「~~~~~」
「~~~~~~~~~」
ん・・・何か聞こえる・・・・・・・何て言ってんだろ・・・
あ、視界が開けてきた
「ん?ここどこだぁ!?」
「起きましたか!勇者殿!」
「皆さん!勇者様が目覚めました!」
はぁ?勇者?
「俺、いつの間に勇者になってるの?」
「え!?勇者ではないのですか!?」
「うん。だって起きたら森の中だったし記憶ないし」
「でも・・・その武装は・・・」
「起きたら何か装備してた。」
だって自分自身もよくわかってないしこの状況(笑)
「で、でも流石に名前とか、覚えてないのですか?」
名前かぁ、そういや考えてなかったな
こういう時は速攻で名前を考えればよし!
「俺の・・・・名前は、ルーク」
「ルーク?」
「ああ、それが俺の名前だ」
実はこの名前【光を運ぶもの】っていう意味があるらしいからね!
かっこいいだろ?
「ルーク様、町を守ってくれて本当にありがとうございます!何とお礼をしたらよいか・・・」
「別にいいよ。後様付けはやめてほしいかな。」
「でも!」
う~ん・・・お礼と言われてもな・・・・・・・・・・・・・あ
「プリン食べたいです。ゴブリンのせいで落としちゃったし。」
「え?」
「プリン」
「そんな物でいいのですか!?」
「プリン馬鹿にしちゃだめだよ。あの滑らかな口触りにフワフワした甘味・・・あ~めっちゃ食べたい」
「はい!すぐに用意させます!」
プリン美味しいよね
そういえばここどこなんだろ
ガチャ
「・・・誰だ?」
「あ、あの・・・!」
町の人達と違って武装している・・・戦士か何かか?
・・・可愛い
「この町を守ってくれて、ありがとうございます!私が留守にしている間に、こんなことに・・・」
「君もこの町の人なのか?」
「はい。私はアリアと言います!魔導戦士としてこの町の警護と他の地域からの
討伐依頼を受けて、あちらこちらに出撃しています!」
「あぁ・・・そう・・」
すごい勢いのある子だな・・・
「それで・・・貴方様は何者なんですか?話は聞きましたが1人で多数のモンスター達を相手にすること が出来るなんて・・・しかもオークまで居たといっていましたし・・・」
「俺が何者かって?それは俺自身にも分かんないんだ。分かっているのは
俺の名前はルークで、起きたら森の中にいたってことだけだよ」
嘘は言ってないぞ・・・嘘は・・・名前は不可抗力だけど。
「ルーク・・・さん、素敵な名前ですね!確か意味は【光を運ぶもの】でしたよね!」
あ、知ってるんだ。それにしても可愛いな・・・
「そうだよ。よく知ってるね。」
「はい!親がそう言うのに詳しかったので。」
おお、照れてる。可愛い(今日一日で何回可愛いっていったら気が済むんですかあなた)
「それにしても、その怪我・・・大丈夫ですか?」
「平気平気。すぐ直るよ」
ガチャ
「アリア、帰ってきていたのだな!」
「うん!さっき戻ってきたとこだよ!」
「ルーク様、この町で最も腕の良いものに作っていただいた特上プリンをお持ちいたしました!」
あれ、さっき様付けやめてって言ったばっかりなのに・・・まぁいいか
「おお・・・この柔らかな甘い香り・・・美味しそう。いただきます(パクッ)うんま!この滑らかにとろける甘さに少し苦みのあるカラメル・・・美味ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!」
「お気に召していただけて良かったです」
最高だぁ・・・プリン・・・天国だぁ
結論:この世界はパンだけではなくプリンもおいしい