表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
明日も葵の風が吹く  作者: 有坂総一郎
トンネル越えたら明和4年の江戸でした

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/266

平賀独考

明和4年7月 江戸城神田橋門内田沼意次邸



田沼様の側用人就任のご挨拶にと伺ったのは良いが、オレっちのあずかり知らぬところで平賀源内の紹介と称する浪人?が屋敷に居て饗しを受けているらしい。なんでも、家人曰く南蛮人みたいな装束の変なやつだそうじゃねぇか。そいつは面白ぇと興味を唆られた。


だが、そいつは思っていた以上にぶっ飛んだ野郎だった。


300年後の世界の人間?普通に考えれば狂人だろう。だが、そいつの話しじゃ、オレっちは早とちりで大工を殺して投獄されて獄中死しているそうだ。


先年秩父で発見した石綿、それを製品化した火浣布が建物の防火に役立つが、採掘で飛散する粉塵が元で病になると奴は指摘してきやがった。奴はオレっち以上の山師じゃなかろうか?


早馬ほど速くはないが、馬を使わずとも同じくらい一日に移動できる「じてんしゃ」なるものや、鉱山でもっこを担がなくても右から左、左から右へと土砂鉱石を運搬できる「べるとこんべあ」などというものを奴は絵図にして説明してきたもんだから驚いた。こんなモノを思いつくのは今世の人間じゃない。オランダにだってこんなものはない。


一体奴は何者か?胡散臭いが面白ぇやつだ。付き合ってやろうじゃねぇか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ