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明日も葵の風が吹く  作者: 有坂総一郎
それぞれの思惑

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Another View 三井高清

明和5年2月10日 江戸日本橋 越後屋


田沼様経由で相良の有坂様へ備後への道中を同行していただくように手配して頂いてから1ヶ月。有坂様のご都合がついた旨の書状が来た。老中阿部様も例の件での大名貸の現物化による償還に同意いただけた。これで、備後福山に反射炉と言われる製鉄施設を建造できる。途中、相良に寄って、相良の製鉄所を見学、技術者を雇い、福山での建設に協力してもらう。


福山の一件は我が三井家、越後屋にとっても僥倖であった。膨れ上がった大名貸による不良債権処理に大きく寄与する。さすがに我が三井家、越後屋と言えども、踏み倒されては大損害である。借りて返してくれる相手ならばよいが、借りるだけ借りて返せない諸侯とのお付き合いはしたくはない。


だが、これからは商いの仕方がガラリと変わる。それを有坂様は示した。ならば、彼らが持ち得ない資本を使うことで商いの第一人者である我々が主導権を握るべきだ。


昨今の情勢を見るに、長州藩との付き合いを深める好機かも知れない。藩主毛利重就様は宝暦年間よりこちら、築港整備、防長四白などの産業奨励をしている名君。後日、ご挨拶に伺うとしよう。


では、3月に相良へ出向くと有坂様へ書状を認めるとしよう。

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