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蒼い恋。淡い恋。  作者: NM28
二章 -大怪我と謎と小さな春-
9/12

松葉杖姉弟

「大丈夫夏葉!?」

原先輩が私のもとに駆け寄ってくる。足を捻挫して松葉杖をついているうえに顔にも擦り傷を負っているので絆創膏を貼っている。こんな痛々しい姿なのだから嫌でも周りから見られるし、心配されてしまう。

「ええ、命は大丈夫でしたが...」

「夏葉ちゃん災難だったねえ...完治までどのくらいかかるんだい?」

後ろから小倉社長が近寄ってきた。

「3か月くらいだそうです」

「そうかそうか。お~い野口く~ん」

「はい社長、どうされましたか?」

「彼女怪我してるんだから、少し仕事を肩代わりしてくれないか?」

そういうと野口チーフは顔をしかめながらも、社長命令だからと割り切ったのか、「了解です」と返事をして自席に戻った。

それを見届けると社長も鼻歌を歌いながらオフィスを出て行った。


◇◇◇


ようやく松葉杖の使い方に慣れた将太は2日ほど休んだ後夏葉の家からまた大学に通うことにした。「私より怪我がひどいんだし、うちにいればまだ私がいるんだし、もう少し休んだら?」などと呑気な姉ちゃんには言われたが、単位を落として留年などになると大変なことになってしまうので今日から復帰することになった。

列車に何とか乗り込み、ドア付近に陣取ると、2日休んだ分を何としてでも巻き返すために教科書を読み始めた。

やや時間がたってから、ふと前を見くと、向かいに文庫本のような大きさの本を読むサラリーマンらしき人がいた。彼にはなぜか見覚えがあった。

すると、ふと前のサラリーマンが前を向いて視線が合った。

「もしかしてこの間の運転士さんですか...?」

「あっ!踏切の時の弟さんですか!?」

「そうですそうです!先日は本当にありがとうございました!」

「いえいえ!...お体大丈夫ですか?」

将太は顔を曇らせた。

「やはり右足骨折でしたか...」

「なんでご存じなんですか?」

「救急隊員の方から聞きましたから...」

その時、アナウンスが流れ始めた。

『間もなく、横浜、横浜です。お忘れ物の無いようご注意ください。海浜急行をご利用いただき、ありがとうございました。お乗換えのご案内です・・・』

「おっと、長話はしてられないですね、それでは失礼します。」

ドアが開いたとたん、命の恩人ともいえる運転士さんはさっと降りてしまった。

「あの、お名前は?」将太は人ごみの中に消えそうな運転士さんに聞こえるよう声を大きくして話した。

「僕は菅原です!それでは!」

そういうと運転士さんは人ごみの中に消えてしまった。

タイトルコロコロ変えてすいません。

センスあるアイディアが思い浮かばないもので困りますねえ。

ちゃっかり将太パートは初めてですね。ちょっと短めなのですが区切り目があるので区切らせていただきます。

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