声にはしないけれど
貴方は優しいくせに強情で
それでいて誰より人を大切にするから
弱音を吐くことすら躊躇ってしまうのよね
私を愛してくれていること
よく分かっているけれど
寂しくなる時があるよ
辛い時、苦しい時
溜め息の一つさえ吐いてはくれないから
眉間に皺を寄せて寝息を深くするから
そっと柔らかな感触で
その皺を伸ばすの
知らないでしょう?
上手く言葉が見つからなくて
頑張りすぎないでね、
って言ってから後悔
頑張りすぎくらいが丁度良いさ、
なんて弱々しく笑うから
バタリと閉じた扉の先
俯く背中を想って少し泣いた
貴方の好物作って待ってるよ
奮発して店一番のお酒も用意しておくから
だから少し早く帰ってきて