召喚された僕が召喚した美少女を殺すとしたら
なぞなぞ
「異世界の風邪ってどうやったら治すんだ?」
街を歩きながら考える。
病院、なんてものはあるのだろうか?
あったとしてもこの国の制度はどうなっているのか。
『安いよー! 甘いよー!』
『今が一番美味しいよ!』
「…食べ物でいいか」
ビタミンくらいはあるだろう、この異世界にも。
「ただいま、サキさん」
「ゲホッ」
「まだ治ってないみたいですね、風邪。
朝と夜は寒くなりましたからね、秋ですね秋。ぼくはまだ元気ですが」
「カゼ? 悪魔のささやきだろう?」
「ぼくの世界では風邪って言ったんです」
「そうかい、ゲホッ、また頭が良く、ゲホッ」
「食べ物買ってきたんで食べて下さい」
ぼくは鞄から買ってきたものを出す。
蜜柑…に似た果物(色は紫とピンク、早生だろう、多分)。
林檎…に響きが似てる『リンポ』、しかし形や色は全く違う。
大丈夫なのだろうか? 買った本人だけど今更心配になる。
食べれるらしいから大丈夫だろう、きっと。
「…」
ベッドにいるサキさん(美少女)はじっとぼくを見てくる。
「何ですか」
美少女に見つめられ、ちょっと照れてくる。
「今がチャンスだよ?」
「君を召喚した私を殺すと、元の世界に帰れるかもしれない。
帰りたくないのかい?」
「…」
「ただの、平凡な高校生だったんだろう? 私といても楽しくないだろう、この世界も面白くない退屈な世界だ。
殺しなよ、帰るために」
「…」
ぼくは返さず蜜柑…もどきを剥く。
「ほら、食べて下さい。ぼくは貴女を知らないといけない、殺した方が楽しいか判断するために」
「…。
ふふっ、もらうよ」
異世界に召喚された、
役目を果たしたら帰れるかもしれない、
その役目は召喚した人を殺すこと。
主人公の少年は『召喚した美少女を知る』を選びました。




