第五話 言霊
優は老人について行くと、魂京都で有名なお寺に着いた。
老人「入りな。」
優「は、はい。」
お寺の中は真っ暗だった。
優「ここに住んでるんですか?」
老人「今はな。」
お寺の明かりをつけた。
老人「そやつを下ろせ。」
正哉の事だ。
言われた通り優は正哉を下した。
老人「お主、こやつの名は?」
優「え?あぁ、正哉....小野正哉。」
すると老人が手を正哉に伸ばした。
老人「”小野正哉!”」
老人が正哉の名を呼ぶと正哉が意識を取り戻した。
優は驚いた。
優「え!?正哉!正哉!?」
優が正哉を抱きしめる。
正哉「何だよ急に、キモイし暑苦しい。」
優「でも....何で?」
老人「言葉には”魂”がある。そやつの名を読んで力を与えただけじゃよ。」
優「言霊的な奴か....?」
正哉「あの、これは一体どういう状況なんだ?」
優「あ~ごめん。えーっとな。」
優は正哉に状況を説明した。
正哉「そ、そっか....それで俺は....じゃ二人は俺の命の恩人だありがとう。」
優「な~に気にすんなっての!それに助けられたのはお前だけじゃねぇしよ!」
正哉「助けられたって....やめろよ。俺結局負けてるし....。」
老人「戦いってもんは勝つ事だけが”勝者”ではない。お主は老婆を守り、友人の為に戦った。結果”命”を守る事ができた。何事も勝つ事だけを考えるな、お主は守りたいものを最後まで守り通せば良い。人生っていうもんは見方一つで変わるもんじゃ。」
正哉「お、お爺さん....。」
老人「いかんいかん。ワシの自己紹介がまだじゃったな。ワシの名は”神守信三”お主達に”異能力”と言うものを教え鍛えてやる。」
正哉「は、はぁ。」
優「え!?って事は神守さんって”異能力”使えるの?」
神守「そりゃあ当たり前じゃよ。」
優「じゃあ、何で急に俺達に目を付けたんだ?」
神守「お主達の戦いを陰ながら見ていた。そこでワシは感じた。お主らの”力”は他の者とは何か違うと。長年いろんな奴を見てきたワシの”勘”がそう言っておるんじゃ。」
優「まあ、確かにアンタぐらいの変わった老人が言うんだから間違いなにだろう。」
正哉「そ、それもそっか....それに神守さんはアニメや漫画の師匠的ポジションと言った所だろうしな。」
優達は神守を信頼した。
神守「では、本題に入ろう。まず最初に異能力者の”階級”について説明する。」
バトル物のジジイは強キャラにしないとね!