ゆめのくらがり ―2―
欠伸猫です。
連続投稿致します。
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輩に絡まれ、
殴り掛かられる寸前の、
少女は
通り掛かる多くの人々が目撃する中で
反撃に、出る。
「…………、
そうですか……。
ならば――……、
コレは……。
正当防衛……、
ですので……。
ソコのトコロ……、
悪しからず……。」
そう言って、
殴り掛かって来た
最初の一人に対して、
迫り来る拳に
そっと左の掌を添えて
往なして躱し
右手で
相手の殴り掛かって来た拳とは
反対の腕の肘辺りの衣服の袖を掴んで
握り捻り
左足を軸足にして
己自身は斜め半身になりながら
相手の横脇を通り過ぎるように掻い潜り
右足を相手の軸足となっている方の足首に引っ掻け
そのまま
腕を掴んで握り捻る右手を己が進む方向とは逆方向の上に持ち上げながら捻り上げて
引っ掻けた相手の足首をその勢いのままに蹴り払う。
すると――――
殴り掛かって来た相手は
その反動で面白い位に
派手に倒れ込んで
そのまま何度か転がり
少女が背にしていた背後の壁に叩き付けられた。
「――――ッ!かっ………ハ………!ぁ……っぐ、うゥ……」
叩き付けられた男は、
ガクリ。と、
俯せに、倒れ臥した。
それを呆然と見ているコトしか出来なかった輩達は―――
少女に向かい一斉に
最早言葉にならない罵詈雑言を浴びせながら、
襲い掛かる。
「ンじゃあラァアァアアぁァアア
オラアァッ!!」
「ンんダァアッ
ヴぉラァあぁアッ!!!」
「エんダァッ
ゴラァアッ!」
「うぁラあァッ
じェぁラッアあァアアぁぁあラァッッ!!!!」
襲い掛かる輩達―――
鉄パイプを上段から振りかぶる男は、
一歩分、横にズレてやり過ごし。
角材を横凪ぎに振るって来る男には、
屈み込んで男が通り過ぎる間際に足払いをして突き転がし
折畳式扇形ナイフを持ち鳩尾目掛けて突っ込んで来る男に対しては、
手近に置いてあった酒瓶を入れる為のケースを掴んで前方に構え突っ込んで来る相手の両腕ごと捩り上げて投げ飛ばし
鉄輪鎖を振り回す男には、
避けてやり過ごした男が取り落とした鉄パイプを蹴り上げて手に掴んで鉄輪鎖を巻き付けさせて相手ごと引っ張り寄せて相手の鳩尾に跳び膝蹴りを叩き込んで沈ませ臥した相手を踏み台――足場にして
掴み掛からんとしていた残りの輩達の一番前例の真ん中にいた男の一人に迫り
襟首の裏を掴み
片腕を巻き込んで寄せ
両足を払い飛ばし
自身の背中に背負い上げて
投げ飛ばし
更に投げ飛ばした勢いのまま
その横にいた男に上段回し蹴りをかまし
片側の輩達を吹き飛ばして薙ぎ倒す
そして
振り向き様に
反対側にいいた輩達へ足を蹴り上げ地面に敷いてある砂利を払いあげ
目潰しを行い不意を付いた一瞬の間を利用して
足払いをし
膝蹴りをかまし
肘鉄を穿ち
跳び回し蹴りを放ち
ヤクザキックよろしく相手の背後をとってその背中を蹴り飛ばし
2、3人の腕を取り巻き込み頭突きをさせ合い
同士討ちをさせる。
一連の流れを立て続けに行い
立ち上がる者が少女と通行人以外―――倒れ臥したまま起き上がらない輩達―――誰も居なくなったところで、
少女は、
ゆっくりと残心の構えを解いて
一息付き
そして――――
「ふぅー……。
随分と……、しつこいですね………。
数だけは……、多い……。ですね……?
ですが……、
もう……、満足されたでしょう……?
終わり……。で……、
よろしいですね………?」
そう、問い掛ける。
問い掛けられた、輩達は―――、
「…………。」
「グっ、………う、うゥ………。」
「ク、そ……がァ………!」
「ハっ……く、ぅ……グ。あァ………」
倒れ臥したまま沈黙を貫くか、
起き上がろうと身体を動かそうとして動けず失敗して呻き声をあげるコトしか出来ないかのどちらかであった。
その状態の周りを見回した、
小学生とも見間違えられる
幼子の様な見た目をした少女は、
「コレに懲りたら……、
人を見た目で判断して……、
絡み襲い掛かるような真似は
辞めるようにしましょうか……。
正直……、
鬱陶しい………
としか感じなかったので……。
迷惑ですし……、
邪魔にしかならないですから……。」
そう
冷酷に、言い放つ。
「………っ、―――………ク、そ………」
「………………」
その言葉を聞き、反論しようとして出来ずにいる輩達を無視する。
そして、
遠くから此方に向かって来る足音と喧騒を耳にした少女は、ただ一言。
「面倒なコトになりそうですね………。」
と、呟き。
踵を返し
そのまま背後を振り向くこともせず
その場を後にした。
如何でしたか?
二話目終です。
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